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餃子の感動的な包容力 - 残り物で作る菜食適当ドイツ餃子

最近餃子をよく作ります。まずはその経緯を。

友人から服部みれいさんの本『うつくしい自分になる本』を借りて、服部さんと按田餃子の按田優子さんとの対談がおもしろくて、実は按田さんの本は以前から気になっていて、『たすかる料理』を購入したのでした。

この本の中に「なるほど!」と思った以下の一節があります。そうだ、餃子って5個でも作れる。

お米を炊くよりも、小麦粉を練って生地を作るほうが水加減を気にしなくてよいので気楽です。たとえばマグカップに小麦粉をスプーンで入れて、ちょっとずつ水を加えながら菜箸一本でぐりぐりっと混ぜてちぎれば、すいとんが五粒できます。豚汁や、スープのなかに入れれば腹持ちのよい一品になります。同じように五粒分の餃子の皮を作ることだってできます。そんな風に少しずつ使っています。細かな水加減はしなくて大丈夫。小麦粉は水で練って加熱すれば、固まって形状を保てます。

按田 優子. たすかる料理 (Japanese Edition) (p.55). Kindle 版

私も家族も焼き餃子が好きで形を保ってほしいので、私は水加減をします。粉と水分を2:1にして、塩ひとつまみ。水ではなく熱湯を使って、菜箸でもろもろになるまで混ぜて、手で捏ねます。

この粉と水分を2:1する配合と、熱湯を使うのはアサヒビールのレシピで覚えました。ドイツに来て以来、これでずっと餃子の皮を自作しています。アサヒビールのレシピでは薄力粉と強力粉を混ぜていますが、家にある小麦粉ならなんでも大丈夫だと思います。実際私はドイツのパン用のType 550という小麦粉だけで作っています 😅

今日は子供と二人でちょっとだけおかずがあるといいなという感じだったので、粉72g、水36g、塩少々で餃子を10個作りました。皮一枚が大体10gです。10個だけちゃちゃっと作れるなんて目から鱗です。ありがとう、按田さんの本!

超少量!
もろもろするまで菜箸で混ぜて、覚めてきたら手でこねます
お皿で蓋をして少し寝かせます。寝かせてる合間に子供を迎えに。

中身はというと・・・先日作った肉まんの具の残りにマッシュルームのみじんぎりを足した適当な具です。具を作らなくてよいと、さらにハードルが下がります。

肉まんの具の残りを具にすることに

野菜炒めの残り、カレーの残りを煮詰めたものなども餃子の具としておいしそうです。「餃子には肉!」という人もいるかもしれませんが、ヴィーガンでも満足な作れますよ。今日私が作った餃子では、生姜、ネギ、ドライトマト、干し椎茸、キャベツ、豆腐を炒めて塩胡椒と醤油で味付けして、少し小麦粉をふってまとめた肉まんの具を使いました。

皮はきれいに丸くならなくてもOKです。包むと意外とそれっぽくなります。

形は気にしない

テフロンでないとくっつきそうで怖いという人もいるかもしれませんが、油をきちんと敷いて熱しておけばくっつかないはず。私はテフロンがはげてフライパンを捨てるのが嫌で、加工なしのフライパンを使っています。

3分焼いて、3分蒸し焼き、蓋を開けて焼き加減を調整して出来上がり!

ドイツの平日の夜ご飯はこんな感じで一皿に全部盛って完成。一汁三菜とは程遠いですが、おいしいのでよし。

餃子サラダ丼

餃子を作りながら、思い立ったら何個からでも作れて、何を詰めてもおいしくて、適当な形でもそれっぽく見える餃子の包容力ってすごいなと改めて思うのでした。

餃子ではありませんが、大好きなヴィーガン料理本『パリの菜食生活』に「私の粉もの考」という項目があって、粉ものの気軽さと自由さが語られています。ほんと粉ものって気軽で自由、と納得。

次は何を詰めて作ることになるかな。餃子というと、大学生時代に友人と集まってみんなで餃子を作るなんだか特別な「餃子パーティー」のイメージがずっとありましたが、こういう日常で適当に作る餃子が今の気分です。

みなさんも冷蔵庫にあるものを使って適当餃子を作ってみませんか!

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