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今日からできる!LINEコミュニケーション改善|LINE公式アカウント運用_part.3

LIFULL HOME'Sでは、リテンションマーケティングのチャネルとしてLINE公式アカウントを運用しています。ここでは、アカウントを運用してきた中での感じたことやナレッジをご紹介しています。

今回の記事は、
「LINEで実践するリテンションマーケティング」Part.1・Part.2の続きです。

LINEの管理画面はとても優秀

こんにちは。LIFULLの秋月です。
LIFULL HOME'SのCRMマーケターとして、リテンション施策を担当しています。

前回までは、我々LIFULL HOME'Sが運用しているLINEサービスの内部をご紹介しましたが、ぶっちゃけめちゃめちゃ時間かけて作っています。

でも、LINE公式アカウントを運用するご担当者の中には「自分1人で運用しているよ」という人も少なくないと思います。
そうした方に、我々がこれまで運用した中で得てきた知見を元に、管理画面で出来る改善策をご紹介します。日頃のメッセージ配信などに役立てられれば、嬉しいです。

まず、LINEの管理画面LINE Official Account Manager(以降、OAManager)ですが、非常に優秀です。

初めて触る人にも分かりやすいUI、実施できるコミュニケーション施策も多く、実績も簡単に確認できる。
さらに、どんどんアップデートされて良くなっていることが、すごく良いなと思います。

私は、2019年4月からOAManagerに触れていますが、
・ABテスト機能
・カードタイプメッセージ
・オーディエンスでの配信設定
・ステップ配信
これらの機能がリリースされた時には非常に興奮し、直ぐに使ったものです。

ちなみに、弊社の公式アカウントはMessaging APIでサービスを作っている兼ね合いで使用できないのですが、お客様とのチャット機能も魅力的です。チャットこそ、LINEならではの「双方向性」だと思います。

これら全ての機能が、初めてWEBサービスを運用する人にも使えるように分かりやすくまとめられているので、まずは「OAManagerと仲良くなる」をおすすめします(笑)

ABテスト結果を大公開

ここからは、弊社が行ってきたABテスト結果を公開します。
ただ、最初に申し上げると、LINE公式アカウント毎に「お客様がこのアカウントに求めているもの」は違います。ここで記載するテスト結果を鵜呑みにするのではなく、「うちのアカウントではどうだろう?ABテストやってみよ!」のキッカケになればいいな、と思います。


①お友だち追加後のメッセージ配信「1日後 VS 7日後」

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さて、あなたは上記のテスト、どんな結果を予想しますか?
そりゃ、アクティブ=お友だち追加から日数が経っていない方だと思うから「1日後」でしょ!そうですよね、私も実施する前はそう思ってました。

そうです、逆だったのです。
弊社では「7日後の方が良い」という結果となりました。

具体的に申し上げると、このメッセージ配信の対象者は「新着物件通知」など”物件を探しているお客様”だったのですが、CTRは7日後の方がよく、ブロック率は優位な差は見られなかった、いう結果でした。

ここからはチームで考えた仮説ですが
きっと今回のターゲットとなったお客様方は、我々のLINEとお友だちになる以外にも同時並行で物件を探し、他社ともコミュニケーションを取っている人だろう。
そんな方に1日後にメッセージを送ると、他社からのメッセージも沢山届き、埋もれてしまう可能性が高いのではないか?
更に、物件を探すという行動は「ちょっと余裕がある時にやる行動」で、お客様のライフスタイル上、お友だち追加をする曜日=ちょっと余裕がある曜日(休日など)で、同じ曜日にお送りした方がメッセージに触れやすいのではないか?という仮説を立てました。

ここで言いたいことは「お友だちにメッセージを送るタイミングは、お友だち追加から早ければ早いほど良い」という概念は違うよ!という事です。
ユーザーのことを理解し、この情報はこのタイミングで送るべきだ、それを検証して答えを見つけていくことが必要ですね。


②インセンティブ訴求の「有り VS 無し」

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こちらの結果に興味がある方、多いのではないでしょうか?
物販を行っている事業にとって「値引き・インセンティブ」は売上のひと山を作る武器だと思いますし、WEB広告を運用されているマーケターの方でも「値引き・インセンティブ訴求」よるCTR改善を体感された方は多いことでしょう。

上記のテスト、弊社の場合は「B:インセンティブ訴求無し」が勝ちました。このテストを実施する前は、私も前職の経験に基づいて「絶対インセンティブ訴求が勝つ」とゆるぎない自信を持っていたので、衝撃で笑いました。『こりゃ面白い!』と。

ちなみに、今回事例で上げているのは、LIFULLが行っていた一つの物販サービスについてメッセージ配信で告知したものです。これ以外のメッセージでも同様にテストをしたのですが、いずれも「インセンティブ訴求」によるCTR改善効果は見られませんでした。

ここからは仮説ですが、
お客様が弊社のLINE公式アカウントに求めているのは「お得な情報」ではなく「住み替えが上手くいく為の情報(サポート)」である為、例え一般的には力があるとされるインセンティブ訴求でも響かないのだ、と考えています。

要は、お客様が求めているものは何か?を捉えて、そこにブレなく価値提供する(メッセージを送る)ことが、何よりも大切なんですね。


③これで開封率は高まる!テキスト「長い VS 短い」

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こちらのテスト結果については、如何でしょうか?
メッセージを作る立場としては、どうしても沢山の情報をお伝えしたくなっちゃいますよね!

これからは、それをぐっと堪えましょう。我々のテストでは「B:短い」が勝ちました。

こちらのテスト、若干テキストの表現内容が違うのでどうかな~という方もいるかもしれませんが、他社様でも「短い方が勝った」とお聞きしたので、まず間違いないかと思います。

ここからは仮説ですが、
普段のLINEメッセージを取ってみても、このPUSH表示で短いメッセージが来ていたら『即反応』するけど、長いメッセージが来たら『ちょっと億劫…』になること、ありませんか?(あくまでも個人の感覚です)

生活の一部となっているLINEだからこそ、普段の生活にあるようなメッセージ表現をする方が、お客様に見てもらえるのだと思っています。

ちなみに、開封率の話でいうと、トークルームに表示されるテキストも影響すると思うのですが、こちらでのABテストは「優位な差がない」という結果でした。

トークルーム

開封率を上げたいならば『PUSH配信のテキストに拘る』です。
PUSH配信のテキストは、送るメッセージの一番上部のテキスト(リッチメッセージやカードタイプメッセージが一番上ならば、そのタイトル)がお知らせされます。まずは短く!にチャレンジしてみてください。


やっぱり、「ユーザー理解」が一番大事

ここまで、『今日からできる!LINEコミュニケーション改善』というお題で3つのテスト結果をお伝えしましたが、如何だったでしょうか?
今までの概念を覆された…という方もいらっしゃるのではないでしょうか。

私自身、テストを通じて様々な学びがあり、奥が深いなぁと感じます。

ただ一貫しているのは、ユーザーを理解することが大切という事です。
LINEは特にユーザーの生活の一部に組み込まれているからこそ、結果が顕著に出ると感じます。

「ユーザーを理解する」というのは、何も弊社のLINEサービスのように『状況を把握し、接客しましょう』というものだけではありません。
お客様を想像しましょう。お客様の立場になってみましょう。自分だったらどうか…を考えてみましょう。そういった思考を挟んで企画するだけでも全然違います。是非、取り組んでみてください!


さて、3つの記事に渡って、弊社のLINE公式アカウントでのチャレンジにつてご紹介してきました。
お伝えした内容が、あなたのLINE公式アカウント運用の取り組みのヒントになれば、幸いです。

ありがとうございました!


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