佐世保要塞~丸出山堡塁~
丸出山堡塁は佐世保軍港を防備する為の砲台として、明治34年(1901年)に設置。
接近する敵艦船との長時間の砲戦を想定した佐世保要塞の中では主力となる砲戦砲台であり、直射砲であるクルップ式35口径中心軸24cmカノン砲4門、曲射砲である28cm榴弾砲4門を備えていました。
兵舎でもあったとされる棲息掩蔽部の内部。
平成26年に来た時(写真は平成30年撮影)もあった重厚な箱は少しだけ移動していた。
棲息掩蔽部の上には貴重な装甲掩蓋が現存する観測所。
この観測所は測遠機で敵艦との距離や弾着地点を観測して砲台に連絡する28cm榴弾砲の砲戦指揮の為に設置されましたが、結局実戦に使われる事は無く、昭和12年(1937年)には24cmカノン砲が除籍撤去。
28cm榴弾砲は訓練用の演習砲台として使用された後、太平洋戦争終戦後に撤去されています。
方位盤を設置していた台座を中心に、内部から装甲掩蓋を望む。
装甲掩蓋が現存しているのは日本国内ではこちらと和歌山県の由良要塞・友ヶ島第一砲台のみ。
所有者の方の、このように周囲を綺麗に整備して一般開放して下さる心意気には心から感謝致します。
因みに俵ヶ浦一帯はハイキングコースとして整備されており、丸出山を含む見学が容易な戦跡には立派な案内板が設けられていますので、説明はそちらから引用させて頂いています。
また案内板には砲座の配置図も描かれており、ネットで調べてみると遺構も多々あるようですが、今回も捜査せず・・・
次の遺構へ向かう道中に付属施設跡とされる周辺を通りがかったので、境界標石と謎の残骸を撮影しました。
本日も最後まで読んで頂き、有難うございます。
【撮影機材】
Canon EOS-1V
Canon EF8-15mm F4L Fisheye USM
Canon EF17-40mm F4L USM
Canon EF24-105mm F4L IS USM
FUJIFILM SUPERIA PREMIUM 400
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?