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でき太くん三澤のひとりごと その73

◇   本を読む習慣を身につけるのはどうしたらいいの?

子どもの読解力を向上させていくには、読者が必要。
これは誰もが知るところだと思います。

そこで私たちは、子どもに本を読む習慣を身につけてもらおうと考え、小さな頃から読み聞かせをしたり、時間があれば図書館につれて行ったりします。

その努力が実り、子どもが読書をする習慣が身についたケースも多くあると思いますが、一方、なかなか読書習慣が身につかすに困っている方も多いのではないかと思います。

これは私の経験からの主観ですが、親御さんの上述したような働きかけでお子さんの読書習慣を身につけることができたご家庭では、学習習慣も身につけることに成功されていると思います。

つまり、読書習慣と学習習慣は同じ「習慣」であることから、身につけるポイントは同じということです。

では、そのポイントとは何でしょうか。

私が読書習慣を身につけることに成功された方々にお話を聞いてみると、ご家庭内に書庫のようなものがあったり、親御さんにそもそも読書習慣があり、本や活字に接する機会が多いと感じました。

書庫のないご家庭でも、子どもが日常の中で興味を示した内容の本を図書館でかりてきて、そっとリビングに置いておくなど、自然な形で本に触れることができるような工夫をされていました。

つまり、読書を身につけるための「環境」ができるだけ自然な形で準備されていたわけです。
私はその「できるだけ自然な形」というところがポイントだと思います。

習慣化がうまくいかないケースの共通点は、そのような準備をする前に、「なんとか本を読ませたい」、「なんとか学習させたい」という親御さんの思いばかりが先行してしまい、いつも「本を読ませよう」、「学習をさせよう」という思いを前面に出して子どもと接しているように感じます。
つまり、成功されている方とは逆の、自然ではない「やらせ」の意識が前面に出てしまっているのです。

このような「やらせ」という強い意識が前面に出ると、なかなか習慣化しません。

人間とは本当に不思議なものです。
子どものためを思って、本を読ませたい、学ばせたいという思いを強く前面に出すと、相手はそれをやらなくなるのです。

でも、「やらせ」の意識をできるだけ抹消して、できるだけ自然な形で「環境」を整えていくと、人は主体的に取り組みはじめます。

どういう「環境」をわが子に用意していくか。

「環境」を整えたら、まずはじっくり静観してみる。

すぐにあせって結果を求めない。

環境を作りながら、焦らず、じっくりわが子を見守っていく姿勢も、習慣化には欠かせない要素かもしれません。

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