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シリーズ「パラグライダーで墜落。そして入院」

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パラグライダーの大会でまさかの墜落。硬い地面に叩きつけられながらも数々の奇跡でなんとか生きのびる。手術や治療のことから心の動きまで様々なことを時系列で語っています。
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2023年11月の記事一覧

パラグライダーで墜落。そして入院。その23 ~急性期から回復期病棟へ~

墜落して1ヶ月と13日頃のお話です。 この日、治療が新たなステージにステップアップしました。 急性病棟から回復期病棟(リハビリ病棟)へお引越しです。すべての手術が終わり、容態も安定してきているということです。 回復期病棟(リハビリ病棟)はその名の通り、リハビリに重きをおかれた患者の病棟となり、スタッフもその趣旨にあった配置の場所です。 理学療法士、作業療法士、ともに数がかなり多めで、リハビリの時間も長くなるそうです。よりリハビリが進んで行きます。 ただ残念なことも、、、

パラグライダーで墜落。そして入院。その22 ~言葉していく、大切さ~

<言葉していく、大切さ> 墜落して1ヶ月と12日頃のお話です。 墜落後、沢山の人から応援メッセージをもらいました。その中には自分がすごく頑張っていたこと、努力をしていたことに対して「あなたのそういう姿、見ていたよ。私はすごく頑張っていたことを知ってる。」と言ってくれる人がいて、めちゃめちゃ救われました。 そうやって頑張っていることや努力していることを認めてもらえることって人間にとってはすごく大切なことだと思うんです。 そういうことは言葉にしていったほうがいい。 言葉にし

S心のモヤモヤゲージが溜まっていく問題 ~第21話 パラグライダーで墜落 そして入院~

<リハビリをする日々> 墜落して1ヶ月と11日。 自分がどんな精神状態であろうと、一日3回、リハビリは必ずあります。 私自身。精神的に乱れていても、気持ちの部分とリハビリの事は上手く切り離してしっかり取り組む事ができていました。 完全復帰したいという俺の気持ちに合わせてくれて、すごくハードなリハビリメニューを担当療法士さんがやってくれているお話はしたと思います。理学療法士のKさん、作業療法士のTさん、どちらも本当にすばらしい。 <治療とリハビリへの心構え> ちょっと

パラグライダーで墜落。そして入院。その20 ~悲しいお知らせ~

墜落してから1ヶ月と10日ほど経った頃のお話です。 前回、左足が1/3荷重になった次の日に今後の人生計画に大きな影響のあることを知ることになりました。。。。 <知ることになった経緯> 実は石川の病院に入院していた頃、担当医の方がA4用紙に自分の怪我についての情報をまとめた紙をくれていました。 そこには ・怪我の名前と、どういう怪我なのかの解説 ・どういう手術をしたかの解説 ・今後の治療の計画 ・「こういう後遺症が出る可能性があります」といった解説 ・「こういう動きはあま

パラグライダーで墜落。そして入院。その19 ~1/3荷重と、この頃の心の状態~

墜落してから1ヶ月と10日ほど経った頃のお話です。 左足の免荷重がはずれました。体重の1/3の荷重をかけられるようになりました! <免荷重とは?> 免荷重とはざっくりいうと、「骨がちゃんとくっつくまでは、体重をかけないでね。負荷をかけちゃだめだよ」というものです。 ↑「シリーズその4」で詳しく書いてありますが、墜落したときの衝撃で左の踵は酷い粉砕骨折をしています。手術で金属のプレートとスクリューで固定されていますが、骨がくっつくまではかなり時間がかかります。なので骨

パラグライダーで墜落。そして入院。その18 ~看護師さん、まさかの勘違い~

今回はパロディ系のお話です。 看護師の勘違いで起きたクスッとするお話です。 墜落してから1ヶ月と1週間後くらいのお話です。 入院していた病院はフィリピン人の方がケアスタッフとして結構働いています。そういう時代なんでしょうね。色々な現実でそういう運営になっているのだと思います。 そこについては個人的にはとてもポジティブに捉えています。オーストラリアなど、遥かに労働条件が良く、稼げる国もあります。そんな中で日本を選んでくれて、そして日本で働いてくれてありがとう、と思っていま

墜落の全容 後編 -重なった奇跡、故に苦しむ心- ~第17話 パラグライダーで墜落 そして入院~

前回は事故で墜落する瞬間までのお話をしていきました。 今回は墜落した瞬間から、その後までの話とそれに対する心の動きのお話をしていきます。 <はじめに> 前回の投稿で事故の時、自分が致命的なミスをしていない事がわかりました。大きなミスをしていないことから、はじめて「生きていてよかった。。。」と事故後はじめて思うことができました。救われました。 しかし、救われた一方で、生きていたということが段々と私の心を苦しめることになっていきます。 その理由は事故時にありえないほど奇跡

墜落の全容 前編 -事故の詳細について- ~第16話 パラグライダーで墜落。そして入院。

今回は墜落の詳細のお話をしていきます。 <事故の詳細がわかっていない頃> 墜落してから1ヶ月と一週間ほどの頃のお話です。 実はこの頃までは墜落に関してはざっくりとした情報しか把握していませんでした。 把握していた情報は大きく分けて2つでした。 ・現場にいた人から聞いた情報 ・たまたま近くを飛んでいた人の360度カメラの映像に小さく映っていた墜落の様子 なので、 高度30mくらいで翼が大きく潰れて制御不能になって落ちた くらいのことはわかっていましたが、それ以外の細かい

パラグライダーで墜落。そして入院。その15 ~急に無気力に~

墜落して1ヶ月と4日頃のお話です。 前回の投稿でお話したように自分の中の覚悟もできて、完全復帰するためにハードなリハビリでもやっていくと決めました。 おかげで治療とリハビリの方はこの数日でかなり進化しています。 目に見える変化としてはピックアップ歩行器を使って安定した片足歩きが可能になってきました。それに伴い、トイレに自分で行くことにも許可がついにでました! これはとても嬉しいことです。 今まではまともに自分で動くことができなかったので、ちょっと汚い話になりますが、小は尿

パラグライダーで墜落。そして入院。その14 ~ドSなリハビリと癒やしのリハビリ~

墜落して1ヶ月と2日頃のお話です。 今回はリハビリについてのお話です。 前にも少しお話しましたが、自分が入院している病院では一人の患者に対して理学療法士さんと作業療法士さん一人ずつが担当としてつきます。 「カメラマンとしても、パラグライダーパイロットとしても、まだまだやりのこしたことが沢山ある。。。また自由に撮れるようになりたい。また自由に大空を飛びたい。だから、なんとか可能な限り体を元に戻したい。」 自分はそうリクエストしました。自分の担当でついてくれた理学療法士のK

パラグライダーで墜落。そして入院。その13 ~墜落して1ヶ月。思いや考えを綴ります~

パラグライダーで墜落してから丁度、1ヶ月と1日が経った日の話です。 墜落して1月が経ち、手術も無事終わり、いろんなことを考える余裕がでてきていました。誕生日ということもあり、自分の思いを綴った投稿をSNSにあげています。その時の投稿をご紹介します。かなり長くなりますが、よかったら読んでください。 ~~~~~~~~~~~ <はじめに> 今日は37歳の誕生日です。 そしてパラグライダーで墜落してから丁度、1ヶ月と1日が経ちました。 まさかこんな誕生日の迎え方をするとは想像も