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自己主張する

今、世の中はワールドカップで大騒ぎだ。もちろん私もである。
私のいるインドネシアでも、夜になれば空き地で大人から子供までの大勢の人たちが椅子を並べて、スクリーンに見入っている光景をよく目にする。

面白いのは、インドネシアはワールドカップには出場していない。
だからこそ見られる風景がある。
車で住宅街を走っていると黒とオレンジと赤の堂々とした大きなドイツ国旗が屋根の上になびいている。
またすぐ反対側の家に目をやると前者のドイツ国旗に負けないくらいの大きさのブラジル国旗がこちらを見て微笑んでいる。
また車道の車に目をやると、車のフロントガラスの横にアルゼンチン国旗がリズミカルに揺れている。
街中でいろいろな国旗を目にする。
もしインドネシアがワールドカップに出場していたら、また違った光景だっただろう。
自分の応援したい国を応援する。

私の息子も町中の雰囲気につられてか、自分も国旗を買いたいと言い出した。
1週間ほど様子を見ていたが、今日もまだ言うので国旗を買いに行った。
そこには様々な国の国旗があった。ドイツはもう敗退したからだろうか、
くるくると丸められてガラスケースの中にしまわれていた。
しかしだ、日本の国旗がない。ドイツに勝った日本の国旗があってもおかしくないはずなのにない。そこでおじさんに「日本の旗は?」と尋ねたが、笑ってはぐらかされた。どうしてだろうか。
一度だけ日本の国旗が飾られているのを見た。あるうちの屋根から竹が突き出ていて大きな日の丸がなびいていた。

自己主張する。
これって大事だよなと思う。
ワールドカップの旗、一つをとってみても、そう思う。