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差別的言動をされたときの反応は自分で選んでいい

これまで差別についていろんな記事を書いてきた。

女性当事者としてジェンダーバイアスに気がついたこと。

特権を自覚していない人へどうアプローチするか。

差別的対応をされたときの闘い方は自分で決めるから闘い方への助言は不要であるということ。

そして自分自身はどうやって闘うのか。

その後、生活をする中で、自分はどんなときにどんな相手にどんな対応をするのか?が結構明確になってきた。かなりこちらの本が参考になった。

1. まず自分を守ることが一番大事

何か差別的なことを言われたりされたりした時、どきっとする。とっさにどんな反応をしたら良いのかがわからなくなる。
まずは自分を守ることが大切。
「失礼します」とだけ伝えてその場を去るのも一つ。無表情で流すのも一つ。
特に関係性もない相手にわざわざ辛い思いをして説明する必要はないし、笑顔で交わす必要もない。そして、傷ついたことを信頼できる人に伝えるのもよいと思う。

2. 相手との関係性によって自分がどう反応したいか決めておく

相手との関係性において、どのように反応するのかを事前に決めておけると良い。
知らない人からの言動だったらどうする?
あまり仲良くない友達は?
仲の良い友達だったら?
同僚は?上司は?
知らない人からのツイッターのリプライは?
全てに同じ対応をする必要なんて全くない。自分で決めて良い。

3. 相手に行動変容して欲しい時は行動変容が起こりやすいアプローチを

その人の行動はどうしたら変わるのか?を考えて接する。
「それ差別だよ?」と怒りをあらわにすることも、その人との関係性によっては手段の一つかもしれない。
ただ、関係性によるが、怒りをあらわにしてもなかなか行動は変わりづらいことも多い。正論を伝えても聞くことそのものを拒否されてしまったり。
そのため、丁寧に説明をしたり、時間をかけて対話的に関わった方が行動が変わりやすかったりもする。
ただ、これはあくまでも自分自身が「この人の行動を変えたい!」って強く思っている時のみ。
私自身、そこまで丁寧に関わるのはパートナーや友人など数人程度。それでもうまく説明できない時は「ちょっと待って欲しい」と伝えても良い。パートナーには「この発言は傷つき度1から10でこのくらいだった」と伝えたりしてる。
また、研修など、指導者として関わる時は余計に戦略を練っておく必要がある。こちらの本を参考に。

https://shop.gyosei.jp/products/detail/9320

ちなみに私は通りすがりの人は疲れるから相手にしない(ツイッターでリプライ返さない)し、たまたまエネルギーがある時は説明せずにただ怒るだけ。

怒るのも説明するのもエネルギーがいる作業。
だから相手を選んで良いし、声を上げられない、変えるためのアプローチをできない自分や他者を責める必要なんて全くない。そもそもこういうことを考えなければならないこと自体、本当はおかしい。上記の記事にも書いたように、自分の反応は自分で選んだらよいし、それに対して他者が評価するなんてありえない。

ただ、私は、麻痺だけはしたくないと思う。差別されることを自分にとっての当たり前にしたくないし、自分も加害者であるということは常に自覚しておき正当化はしたくない。

※お知らせ※
オンラインゼミ「インクルージョン研究会あぜみ」を開講しました。障害、ジェンダーをはじめとしたマイノリティのインクルージョンについて学び合うコミュニティです。

※写真はばあちゃん(98)の趣味の塗り絵。

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