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好きな自分であれ

大学生の時から「障害のある人もない人も共に過ごす共生社会をつくりたい」と口では言ってきたが、自分の行動がどうやってそれにつながるのか?が当時は何も見えていなかったし、整理できてなかった。
研究はしていたが、それはどのようにより多様な人が生きやすい社会につながるのか?まで考えていなかった。

そういう口だけの自分にムカついたのが大学院1年生の時。以前書いたスイスの学会に参加し、自分の無力さは感じつつ、口だけは意味ないし、研究の他にできる範囲でできることをしようと決めた。研究テーマも大学院からはより教育システムの変革に近いテーマに変更。

とはいえ、組織に属するのは嫌いだったし、メインは研究。ほかになにやる?となった時、思いついたのが、当時から私が課題と感じていたのが、点字ブロックの上に停めてある自転車。

視覚障害のある友達が多く、行動を共にするのが多かったのだが、毎回点字ブロックの上にチャリを見つけてはイラついてた。

当時住んでいた場所はつくば。筑波大学ではほとんどの人の移動手段は自転車。ものすごい数の自転車が点字ブロックに駐車されている。

それまでは気がついたら自転車を移動することだけだったが、これを私の最初の自発的な社会への働きかけにすることにした。

付箋に「点字ブロックを必要としている人がいます。自転車をここに置かないで。」と日本語と英語で書き、自転車を動かす時にそれを貼る。さすがにそれ見たら、次回は気にしてくれるはず。

大切にしてたのは、「自分ができる範囲で」ということ。自分のキャパを超えることはしない。ただ、目に付いた範囲で、可能な限り、自転車を動かす。

手書きで一人でやるものだから、広がらないし、効率は超悪い。

今自分がやっていることは、その延長線上にある。

目の前に困っている人がいる。理不尽な思いをしている人がいる。
それに対して、口だけ綺麗事言ってる自分は嫌いだし、「社会のせい」にして行動しない自分は大っ嫌い。「おかしい」と思ったことを追求したい。解決に向かっていたい。

誰もまだ解決をしていないことの解決方法を考え、そこに向かって行動している自分が好き。

自分にとって大事なのはそこでした。「社会を変えるため」でも「あの子のため」でもなく、「自分を好きであるため」。

写真はこないだ乗ったスワンボート@井の頭公園

#日記 #コラム

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