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着払いになんてされてたまるか!(笑)

鹿肉を配ろうとすると、それなりにコストがかかります。解体や精肉に必要な道具類、例えばナイフや厚手のゴム手袋、まな板などの小物から、専用の冷凍庫、業務用スライサー、ミンサー、真空パック機などの機器類、それに毎回たくさんの消耗品が必要になります。切り分けた肉を持ち帰るビニール袋、使い捨てゴム手袋、真空パック用の袋などなど。他にもサランラップやジップロックの減りも速く、明らかに家庭使いではない大量の備品(または業務用機器)を購入するので、よく「お仕事ですか?」って言われますが、精肉業を営んでいるわけじゃないので、一応は「仕事じゃなくて道楽です。お金のかかる趣味みたいなものでして・・」と冗談半分で答えています。

* 冷凍便というコストの重み

このお肉配りという道楽で最後にかかってくるのが、送料というコストです。平均5キロの肉を冷凍便で送ると、割引価格で1200円くらいかかります。だからお肉配りは、頑張ればがんばっただけ金がかかる。クロネコさんのメンバーズ割、もちろんフル活用でございます。集荷代100円をケチるために、700メートル離れた集荷センターまで毎回段ボール箱を抱えて歩きます。1日に二往復した日もありました。10キロ(100サイズ)を運んだ日もありました。真夏はさらにキツイです。冷凍のお肉が解けてくるので、流れる汗もそのままに1秒でも早く集荷センターを目指します。お肉配りを始めた頃は、「肉配れ!」としか言わない栗田さんを恨んだこともありました。(笑)もちろんその発想がオモロくて、しかもお肉を送りたい人(それまでのお返しをしたい人)がたくさんいたので、楽しいことでもありましたけど。でも何十箱も送っていくとね「なんでこんなことしてるんかな」って正直イラッときたこともあったんですね。今はもう慣れましたけど、コストに対して全くの無頓着でいること、喜ばれるといいなぁ〜程度の純粋な気持ちだけで送り続けることは、やっぱりなかなか難しかったですよ。量が量だけに。私ケチだし。(笑)育ちも悪くてガツガツしてる方なので……。

* 「せめて着払いで」という親切な提案

そんな中、4人に1人くらいの割合で「せめて着払いで送ってください」という親切な提案がありました。やりとりはだいたい以下のような感じ。

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近所で駆除された鹿や猪141頭を解体し、お肉を食べる(食べてもらう)活動を続けてきました。ジビエ肉(主に鹿肉)をささっと調理し、おいしく食…

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