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鹿肉をおいしく食べるコツ 

鹿を解体して肉を食べるようになって3年。日常的に鹿肉を調理し、これまでに58の鹿肉レシピを掲載してきました。(2023年9月現在)

私自身は料理研究家でもジビエ料理の専門家でもなんでもありませんが、数年という単位でコツコツ食べ続けてくると、素人と言えども経験値は上がり、肉の扱い方への理解も深まってくるものです。

そして色々な料理を何度も繰り返し作るうちに、「鹿肉の正しい扱い方」にはある程度の法則性と方向性とがあることが分かってきました。たとえ料理の最終形が違っても、調理においてやるべきことはだいたい同じ。また、やってはいけないことも次第に掴めるようになってきました。

そこで今回は、鹿肉をおいしく食べていただくために、私が掴んだ「コツ」をご紹介します。

鹿肉をおいしく食べるコツは、鹿肉がマズいと言われる要素を取り除くこと。鹿肉が敬遠される理由にもなっている「硬い、臭い、パサパサする」の3つの短所を解消することが大切です。もちろん鹿肉には低脂肪赤身肉ならではの淡白さや野生獣肉のワイルドな味わいといった長所もあり、それらを生かしていくことも大切ですが、私自身が「一般家庭で気軽に調理して、おいしく食べる」ことを目標に食べ続けてきた中で痛感したことは、長所どうこうするより何よりもまず、肉を「柔らかく、臭わず、ジューシー」にする必要性でした。

では、どうすれば鹿肉は、柔らかく、臭わず、ジューシーに食べられるのか。肉を扱う上で、どういう選択をしていけば良いのかを、実例(レシピ)を使って説明していきたいと思います。

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近所で駆除された鹿や猪141頭を解体し、お肉を食べる(食べてもらう)活動を続けてきました。ジビエ肉(主に鹿肉)をささっと調理し、おいしく食…

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