東京五輪・サッカー豪州代表チーム
1年の延期を経て、東京オリンピックが7月23日から始まりますね。開会式よりも早く始まる競技があります。サッカーです。出場国は男子16チーム女子12チーム、約2週間でグループステージ+トーナメントを行い優勝を決定します。世界的に有名なFIFAワールドカップとはちょっと異なり、登録選手数が少なく、また男子においては年齢制限があるために、なかなか勝敗の予想が付きにくい大会でもあります。今回はこのオリンピックに参加するオーストラリア代表チーム・オリル―ズについて独断と偏見と個人的な意見でご紹介します。
オーストラリアU23サッカー代表チーム=オリルーズ(Olyroos)
サッカーの日本代表チームを侍ブルーと呼ぶようにオーストラリア代表チームの呼び名がそれぞれの種目ごとにあります。男子サッカーの代表チームをサッカルーズ=Socceroosと呼びます。そう、カンガルーとサッカーを足して2で割った造語です。ちょっと、笑わないでくださいな。サッカールーズの名がメディアに登場してからすでに50年以上経ち全国民に知れ渡っているニックネームなのです。Aリーグが出来る前からある名前なのですから。そのサッカルーズから、ユース代表チームをジョーイーズ=Joeys(=カンガルーの子供の名称)、オリンピック代表チームをオリル―ズ=Olyroos(=これもオリンピックとカンガルーの造語です)と愛と期待を込めて呼んでいます。オーストラリア代表のオリンピック出場は実に3大会ぶりの事です。いや~、めでたい!
Aリーグ選手を中心に+α
今年のオリルーズの特色はAリーグの選手が多く選出されている事。以前のオリンピック代表選手の多くはヨーロッパのプロチーム所属の選手が大半を埋めていました。まあその頃のオーストラリアではまだちゃんとしたプロリーグもなく、プロのサッカー選手になるには海外のユース育成機関へ進むのが王道でしたから。特に移民国家ですから、祖国へのコネやツテが以外に多かったのかもしれませんね。2005年にAリーグがスタートし、ユース育成機関が確立し、選手層が広がり、そしてコロナ禍の状況も考慮されて、Aリーグ中心の選手で代表選手が構成されました。なんだかうれしいです。毎週見ていた選手、身近な選手が代表になるなんてねえ。
個性的な推しがいっぱい💛個人的感想です。
さて、代表選手18人+4人の紹介です。が、知っている選手はほとんどいないと思いますので、独断で抜粋していきます。ご了承くださいませ。まずは日本と関わりのある・あった選手2名を。
トーマス・デン:浦和レッズのディフェンダー。出身は南スーダン。そこから難民としてケニアのナイロビを経由してオーストラリアへ。浦和ファンの方なら彼のあのしなやかな身体とばねのある跳躍をご存じでしょう。彼の兄のピーター・デンさんは南スーダンのサッカー代表です。(共にオーストラリア在住) ☆笑顔がかわいいっ!
ミッチェル・デューク:ウエスタン・シドニー所属/元清水エスパルスのストライカー。J2に落ちた清水エスパルスをJ1昇格したチームの1員だった彼のゴール前での嗅覚は確かなもの。彼とデン選手の日本での経験が代表チームの日本滞在に役立つ事でしょう。彼が現在活躍しているチームはウエスタン・シドニー。このチームには元エスパルスの楠神順平さんと(南葛FC)小野伸二さん(北海道コンサドーレ札幌)が所属していたチームです。そんな事も関係してか今でも清水サポーターは彼に注目しています。(オーバーエイジ枠招集)
トーマス・デン選手同様、出身が他国である選手も多種にわたっています。移民の国オーストラリアですね。
ルオン・トンジェク:セントラル・マリナーズのセンターバック。この選手もデン選手と同じく出身は南スーダン。内戦の深刻化と共にエチオピアへ脱出し、そこからオーストラリアへ難民として入国した過去があります。デン選手と同じくディフェンダーですが、彼は身体の強さが武器ですね。それと彼の低い声!とても魅力的です(個人的感想です)
キアヌ・バッカス:ウエスタン・シドニー・ワンダラーズのミッドフィルダー。彼もアフリカ出身です。出身は南アフリカ。幼少の頃に家族で移住してきました。彼が小学生の時、サッカルーズのゴールキーパーだったマイケル・シュワッツ選手が学校訪問した事がきっかけでプロサッカー選手になる事を決めたそう。それを現実にしたすごい選手ですね。彼の魅力は見た目がかわいい!これです。
ダニエル・アザリニ:マンチェスター・シティ所属。18歳でマンチェスター・シティへ移籍、今現在はヨーロッパの他リーグのチームへ貸し出されているミッドフィルダー。出身はイランで、7歳の時にオーストラリアへ移民してきました。ユース時代から活躍し、19歳でオーストラリアのA代表に選ばれています。ちょっと幼い顔に不釣り合いな髭がかわいいって事で推してます。
ハリー・サウタ―:ストーク・シティ所属。スコットランド生まれで、ユース世代まではスコットランド代表でした。が、お母さんがオーストラリア人。2019年にU23オーストラリア代表メンバーに選出したいけど、いかが?とお声がけしたみたいです。(デン選手同様、彼のお兄さんピーターさんはスコットランドの代表選手!)センターバックで198㎝の高身長の逸材でオーストラリアのA代表としてもすぐに登録されました。2019年の10月にワールドカップアジア予選対ネパール戦でデビュー。いきなりゴールを決め、試合も勝利。彗星の如く現れた新世代のスターです。彼のセットプレイからゴールを狙うヘッディングは必見です!
デニー・ジョンロー:マッカーサーFC所属。フランス/パリ生まれ。ご両親がハネムーンで過ごしたオーストラリアが忘れられずに彼が2歳の時に移住してきました。メルボルン・シティのユースからオランダのズヴォレでの経験があります。攻撃型ミッドフィルダーで2020年6月に行われたワールドカップ予選の台湾戦でA代表デビューしました。デニー君の押しポイントはそのルックス💛ー個人的にですけれどね。もう、個人的過ぎて動画を張り付けちゃいました。P.S.アルファベット表記はDenis Genreauですが発音(フランス語)表記でデニー・ジョンローです。
トーマス・グローバー+ネイサル・アトキンソン+コナー・メトカーフ+マルコ・ティリオ=Aリーグ優勝チーム、メルボルン・シティ所属。Aリーグ20/21シーズンを制したメルボルン・シティからは生きの良い4人が選抜されました。守護神として27試合全部に出場したGKグローバー。出場機会は半分の14試合ながらスタメンを11回、頼れる右サイドバックに成長したアトキンソン。CMFでタックラー+前線に的確なパスを送る仕事をしっかりとしたメトカーフ。ゴール間際のこぼれ球に素早く反応、ゴールとアシストを量産し、若手一番の注目株のティリオ。この4人のコンビネーションをオリンピックで再現して欲しい!
ラクラン・ウェールズ+ディラン・ピエリアス:ウエスタン・ユナイテッド所属。最後はこの2人を心を込めてご紹介。20/21シーズンのAリーグでは決して満足いく結果を残さなかったウエスタン・ユナイテッドFCから選抜されたのは曲者2人。ウエールズはここ数年で台頭して来たFW。2019年にU23に選抜される予定でしたが、素行の問題で取り消された過去があります。心機一転、2020年に移籍したの現チームの2年目シーズンではストライカーのベリーシャ選手(元サンフレッチ広島)の途中交代枠からスタメンへと成長しました。やんちゃ坊やでイエローも多く貰う印象があったのですが、20/21シーズンはたったの2枚!大人になりました。ピエリアスは右サイドバック兼右ウインガーで20/21シーズンは全試合に出場しました。ピッチ上での相棒が今井智基選手。右サイドを強固に守り、今井選手が奪い取ったボールをピエリアス選手が前方に運ぶシーンはウエスタン・ユナイテッドの試合では良く見られました。今回選抜されて初めて彼がU23である事を知りました(しつれいですね、本当に)。それだけの体格と大人びた顔つきなんですよ。今井選手と並んでも違和感のない自信が見られたんですもの。30才近いと思ってました😅
まだまだご紹介したい選手がいるのですが、キリがないので、この辺りで。気になるのは試合情報です。ご存じの様にサッカーの試合は開会式前に始まりますね。グループステージの初戦は7月22日に4会場で始まります。グループCのオーストラリアの試合は(開催時間は日本時間です):
オリンピックは多種多様のスポーツが一同に行われるため、全ての試合が地上波で放映されるわけではないですよね。特に日本人選手が出ていない種目や試合ではまず放映されないと言えますよね。そ・こ・で、こちらをご紹介
日本在住の方は下記のインターネットサイトから
オーストラリア在住の方はこちら!
https://7plus.com.au/olympic-games-tokyo-football
ここに来て、新型コロナ肺炎感染者数の増加に伴い、色々と大変になっているオーストラリアです。メルボルンもロックダウンが7月27日まで延長されました。行動が制限されて気が滅入ります。が、よくよく考えたら、オリンピック見放題!コロナ禍で行われる世界初のオリンピック。全てが初めての状況で予期せぬ事も起こりうるでしょうが、無事に全ての種目が終わりメダリストが決まり、それを世界中の人々が祝福・賞賛できますように。スポーツの感動や興奮がコロナ禍の不安に埋め尽くされた私たちの心にも伝わり希望が持てますように。私はモニターのこちらから声援を送り、祈り、楽しみたいと思います。皆様もご一緒にいかがです? Go!Australia!がんばれ日本!
今回は、この辺で。ではまたね、バイバイ。