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「答えが出るような内省はしない」- ミドルマネージャーを経験し気づいた大切なこと -

デザイナーという仕事を始めてからもう5年目が終わろうとしている2023年、年の瀬。 美大生だったあの頃と比べても『何者かにならなければ』という漠然とした焦燥感も徐々に消えさり、むしろ自身の仕事に対する真っ当な意味、意義というものを欲しがっていることに気づく2023年、年の瀬。 嫌な焦燥感と別れてから「自身が手を動かすこと」への執着も徐々になくなり始めたように思う。モノを作ることが嫌いになったわけではない。ただ、モノづくりにおいて、自分が手掛けていることに意味を見出しすぎてい

    • 監獄としてのメディア - 形式の恣意性からの脱獄 -

      この記事は Goodpatch Design Advent Calendar 2022 13日目の記事です。 ・   ・   ・ まえがき 豊かさを求めて私にはデザイナーを続けていく上でのポリシーというかスタンスというか、そういう一つの軸みたいなものがある。 それは思想のバランスを維持するということだ。 たとえば、 デザインの力を信じる自分/デザインを心から疑っている自分 良いUIの哲学を信じる自分/それは果たして我々人間のためなのかと疑う自分 などである。 常に

      • 【憑依編】コントロールコントローラー

        この記事は Goodpatch Design Advent Calendar 2021 19日目の記事になります。 ・   ・   ・ “アニミズム”と“降霊”“アニミズム”とは アニミズムとは、生物や無機物を問わず、すべての「もの」に霊魂が宿っているという考え方のことである。目に見えない「霊的存在」を肯定した上で、それらがあらゆる物質に宿っていると考えるものだ。 アニミズムは宗教の成立/進化プロセスにおいても重要な考え方で、多くの宗教がアニミズム→多神教→一神教といっ

        • 【接触編】コントロールコントローラー

          この記事はGoodpatch UI Design Advent Calendar 2019の13日目の記事です。 序文私は別に学者ではないが 私は別に詩人ではないが 私はその手の話には詳しくはないのだが それでも考えてしまう  想いを馳せてしまうものがある それはいつしか私たちを操っていて、同時に私が操っている  世界の全て、もっというならば決して触れることはできないであろうその虚構。 そしてそれに触れることができる錯覚 コントロールはいつも私は持っていた そして私はコ

        「答えが出るような内省はしない」- ミドルマネージャーを経験し気づいた大切なこと -

        • 監獄としてのメディア - 形式の恣意性からの脱獄 -

        • 【憑依編】コントロールコントローラー

        • 【接触編】コントロールコントローラー

          言葉は世界を生成するー詩とインターフェースと外因性ー

          これは3/6-11に行われた『東北芸術工科大学卒業制作展』で展示した「錯乱と閃光」を制作するにあたって研究した軌跡とその論考である。 詩は世界のポイエーシス 世界の生成であり  生成する世界である ───向井周太郎「かたちの詩学」より 序文気づいたら22歳になっていた。大学4年の冬が過ぎようとしている。劇的に感じるのは自分の変化よりも世の中の変化の方で、むしろ自分の方が世界の変化に合わせているような感覚があった。テクノロジーを上手く使いこなし思想をアップデートしてい

          言葉は世界を生成するー詩とインターフェースと外因性ー