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9月の一般質問ふりかえります         ~小学校の校区再編について~

9月の定例議会が終わり早1か月経ちました。この間ツラツラと考えていて、過日、地域の方々との懇談会の時にも同様のお話をして、「私自身の考えはやっぱりこっちだな」と思ったので、改めて9月議会の一般質問を振り返りたいと思います。

まず、一般質問で取り上げたテーマが「小学校の校区再編について」と「うきは市のふるさと納税とうきはブランド、その情報発信」についてでした。今回は、おそらく子育て世代の方々に関心が強いと思われる小学校区の再編について、どういった質問をしたのか、そしてどういう意図があったのかをお知らせしたいと思います。

小学校区再編しませんか?

9月議会の質問は・・・【人口減少及び少子高齢化が進む本市において、 教育関係を所管する課だけではなく、市全体の総合的な計画の中で「学校再編」は非常に重要なテ ーマであると考える。どう考えるか伺う。】でした。

令和6年度までの「うきは市教育振興基本計画」の中では、「児童生徒数の減少を踏まえた学校活性化を図る」や「保護者や地域の理解のもと、総合的な検討を進める」「教育施策の執行状況については、翌年度に点検及び評価を 行い、市民に対する説明責任を果たすとともに、以降の教育行政への適切な反映に努めます」ともあります。

第2次ベビーブーマー(私はこの年代に該当します)の世代がほぼ出産を終えている中、今後、急激に出生数が増えるという事はあり得ません。出産に適するゾーンの女性が減っているのです。国として子ども全体の数が減少していくのは明確です。将来の担い手が減っているのです。
 
そんな中で、子どもたちがいかに「友だち」と呼べる同世代の子どもたちと出会える状況を作るのか、大人になった時、少年少女時代の思い出をその友人たちと共有できる状況を作るのか。その為にはどうしたらよいのか。私は、きちんと今の社会状況等を踏まえ、考え、決断することは、「今の子育て世代の責任」だと思っています。
 
国からは「新しい時代の学びを実現する学校施設の在り方について」の最終報告が公表されています。また、「公立小学校・中学校の適正規模・適正配置」に関しても、国から目安が提示されています。子供たちの成長のためには、学校小規模化の影響が課題としてあげられています。その中には人間関係の固定化や、多様なものの見方や考え方に触れる機会の喪失なども含まれています。これから社会に出る子どもたちが大きくなった時というのは、今以上に多様な方々に接することが求められることでしょう(日本の将来ビジョンの中に観光立国があることもあります)。
「これからの子どもたちは多種多様な価値観をもつ多様な人々と関わっていくのだ」というスタイルで育てていけたらと思うのです。

「ということは?」です。人間関係の固定化を避け、そして大勢の友だち・先生・指導員の方々と関わることが出来るということから、クラス替えが出来る、ある程度の規模であるということが望ましいなと思います。なお、「少人数学校」と「少人数指導」を混同している方がいらっしゃいますが、私はそこは同一視してはいけないと思います。子どもたち同士で相性があるように、教師と児童・生徒にも相性があります。そういったことを踏まえても、ある程度の規模があり、(様々な課題はあるにせよ)複数のアプローチの選択肢が提示出来ることは必要だと思います。その中のあり方の1つが少人数指導かなと。

学校だけでなく、まち全体で子どもを育てるための環境づくりを


また、建設には過疎債を適用したり色々なメニューの補助金等も活用出来ると思いますが、取り壊しは市の自前のコストしか使えません。人口はこれから減ります。人口が減少するということは、交付税が減るということでもあります。
うきは市の総合戦略で掲げられている「2040年に約21,000 人、2060年に約15,000人」という数字よりも、さらに現実的な数字だと思うのですが社会保障・人口問題研究所の将来推計によると、市の人口は、2040 年に 18,979 人、2060 年に 12,007 人と予測されています。

そうすると、やはり人口3万人時代の学校を維持し続けていくことは、厳しいだろうと感じるのが正直なところです。
 
市としての予算が限られる中で、子ども関連予算の中でこれからの時代に重要なことは、私は「子どもたちにとって楽しく、実りある子ども時代を過ごせる環境を整備出来るかどうか」だと思っています。そして学校だけではなく、子どもの日々の暮らしぶりを考えると、学童、あるいは以前の一般質問でも取り上げた現在整備されていない「児童や若者向けの施設」もその一環だと認識しています。
 
そういった環境をきちんと整備して子どもたちが育つ、そしてその環境の中でお互いの個を尊重して「違い」を受け入れる力、お互いを尊重する力を身に着けさせることが出来るかどうかが大切ではないかと思っています。そして環境を整備するための色々な予算については、必要に応じた増額を希望します。「将来の担い手を育成する未来への投資」です。

子どもたちにとって望ましい環境を

この質問は6月議会で質問した「中学校老朽化」とセットです。「地域コミュニティの核としての各町域での中学校設置」&「大勢の友だちと共に学べる小学校区再編」です。少子化はどんどん進んでいます。従前の計画がそのスピード感についていけていないのだと思います。見直すべきは見直して、「子どもたちが主役の教育環境」を考えていけたらと思います。


 


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