ドイツに住む想いを馳せたあの日のこと
2017年、まだカリフォルニアに住んでいた時。夏休みに夫の生まれ育ったドイツに家族4人で遊びに行きました。夫の実家に泊まらせてもらっていたのですが、数日間、ベルリンに遊びに行ったときにアパートの1室を借りて過ごした時のひとときです。娘は4歳、息子は2歳前でした。
その時に想いを残したくて書いた日記が見つかったので、私の人生の大切な一コマとしてここに記しておきます。
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夫と娘はちょっと近所まで外出。私は息子を昼寝で寝かしつけようとしていたけれども、息子は嫌がって泣いていた。
一向に寝付く気配がなく、私は息子に静かに話を始めた。
『お昼寝が終わったらまたたくさん遊べるからね。今はあなたが疲れているから遊べないけれども、お昼寝が終わったらまた一緒に遊ぼうね。』
そうしたら息子は一人でゴロンとベッドに横になって静かに寝入った。
イヤイヤ期真っただ中、いつの間にか成長してここまで話がわかるようになったということに気が付いた。
一人で静かになった4階のアパートのキッチンでサンドイッチを作って
コーヒーを淹れて外を眺めながら色々考えていた。
10年前、都内のホテルで働いていた私を見て、将来ヨーロッパのアパートでこんな風に子供を寝かせてコーヒーを飲んでいる自分の姿をだれが想像できただろうか。
人生わからないものだな。
ヨーロッパでこんな豊かな時間を過ごせるのも、夫のお陰だな。
感謝しないといけないな、と。
今まで常に何だかんだ忙しくて一人でぼーっとする時間もなかったから
忘れてしまっていたけれども、私ってすごくラッキーだな。
最近の生活の不満ばかり考えていてはいけないな、と急に前向きになれた。夫が帰ってきた時に、ありがとう、と言った。
それからだろうか、
漠然と、ヨーロッパに移り住むことを想像し始めたのは…。
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2017年の夏、こんなことも考えながらも、またアメリカに戻った私たちは日々の忙しさに追われ、これ以上ヨーロッパ移住の想いをはせることもありませんでした。
けれども2018年の秋に、急にこの話が現実化して、その時住んでいた家を売り、中古のキャンピングカーを買って3ヵ月かけてアメリカ横断縦断(カリフォルニア→フロリダ移動の中でメキシコとカナダに立ち寄る)した後に2019年の春には実際にドイツに住むことになったのだから、人生、本当に何が起こるかわかりませんねぇ。