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大企業会社員の昔とベンチャー業務委託の今

皆さんこんにちは。
FPサテライト所属ファイナンシャルプランナーのあきこです。
「#会社員でよかったこと」というお題企画が今気になっていることにぴったりだったので、筆を取りました。

会社員と業務委託という異なる働き方を経験するなかで感じていることを書きたいと思います。


私の仕事遍歴

私の仕事遍歴については以前記事にしていますが、ここでも簡単に触れたいと思います。

新卒

  • 国内損害保険会社に入社

  • 夫が転勤族のため結婚を機に退職

現在

  • 子育てが落ち着き1級FP技能士を取得

  • FPサテライト株式会社(分類的にはベンチャー企業)の所属FPとして活動中

  • 業務委託

金融業界という点は共通していますが、働き方はかなり異なります。中でも給与体系の違いが大きいと感じています。

給与体系の違いが働き方に及ぼす影響

私が経験した2つの働き方について、給与体系の面から比較してみます。

新卒

  • 固定給。何もできない新卒の時から、月々決まった金額の給与が振り込まれる。

  • 残業代、交通費、人によっては家賃補助もある。

会社員として勤務していたときは「固定給」でした。これ、改めてすごい制度だったなぁと感じています。

働く側から考えてみると、安定した給与額が決められていることが特徴です。すごく忙しい時期も、暇でヤフーニュースを見てるような時期も、そこまで大きく給与は変わらない。その代わり、どんなに大変な仕事でも固定給をもらっている以上はやらなければならない。会社員としてその会社に属している以上、会社の業績に貢献することがミッションです。

そして雇う側からも考えてみます。新卒の社員に対しても20万円位支払うって、すごいことです。この背景には、若いうちから固定給で給料を支給し、ゆくゆくは会社の屋台骨となって働いてもらい、のちに先行投資分を回収していく、という考え方があります。
会社からすると「社員が成長する」ということは必須です。

私が会社員として働いているときは、上司によってはメールの文面のてにをはや、ホチキスの止め方まで注意されたこともあります。
人や環境によるところもあるとは思いますが、会社全体で若手を育てるというのが当たり前という雰囲気でした。私自身も会社に「育てられること」をどこか当然だと考えていました。もちろんこの印象は、私が会社員として働いていたのが若手の時期であったことにも起因するとは思います。

このような会社員の働き方を経てフリーランスの世界に飛び込んだのが現在の私です。給与体系の面から比較してみたいと思います。

現在

  • 案件ごとの報酬。

大前提として、私は今の所属会社に大変感謝しています。1級FP技能士を取得したものの、子育てで長年のブランクもあり、FP業務自体は未経験だった私を採用し、信頼して案件を任せてくれるという体制は類を見ません。

FPとして活動したいけれども、これから一体どうすればいいのだろうと途方に暮れたとき、あまりにぴったりの求人情報をみて10分後には応募していたくらいです。

また、採用時には4日間の対面研修も実施されましたし、業務が始まったあともオンラインの仮想オフィスで密にコミュニケーションをとることができ、相談にも乗っていただけるという本当に代えがたい環境です。

そのなかでも、以前の会社員の働き方と比べると「違うなぁ」と感じることがあるのでそのことにふれたいと思います。
それは「育てる責任」についてです。

雇う側から案件報酬制の業務委託契約について考えてみます。案件に対して同じ報酬を払うのであれば、よりクオリティが高い成果物があがってくる方が企業としては効率がいいということになります。言い方を変えると、一定の成果物があがってくるならば、それ以上を求める必要はない。

固定給を支給する会社は、先行投資した分を回収するため、会社が求める役割分まで社員を成長させなければならないのですが、案件に対して報酬を支払う会社では、一定のクオリティがあるならば、社員をそれ以上に成長させる理由はありません。

誤解を生まないためにもっと具体的にいうと、私は今一定期間の勤務を経て、金融記事を執筆しています。しかし私は、自分が「腕のあるライター」ではないことを知っています。もちろん勉強はしていますし、毎回書いた時点での最高傑作を納めている自負はあります。けれども「執筆」ひとつをとっても、まだまだ上のステップが存在すること、そして自分はそれには達していないことを知っているのです。

それに対して会社にもっと何かをしてほしいということではありません。会社の側から考えたら、(おそらく大目に見てくれている部分も多いでしょうが)及第点の成果物があげられるならば、それで十分なのです。案件に対する報酬という制度である以上、私を「腕のあるライター」にする必要性は会社にはないのです。

しかしながら、育てられることが当然であった私にとって、これは小さくない違いです。

”私を「腕のあるライター」や「誰もが話を夢中に聞くセミナー講師」や「行列ができるカリスマFP」になるよう育ててくれる人がいない”

こう書くとなんだか滑稽ですが、このことに気づくまで時間がかかりました。

フィードバックをいかに得ていくかが課題

そうなってくると、私を育てるのは「私自身」でしかありません。それがフリーランスという働き方なのだと痛感しています。

課題になってくるのはフィードバックをいかに得るかです。よくPDCAを回すといいますが、この「C=CHEK」の部分が重要です。
「腕のあるライター」になるために今の私に欠けているものは何か、自分だけで気づくにはどうしても限界があります。

実はここ最近、このフィードバックの機会を得ることができました。奇跡的に身近に校正の仕事をしている友人がいて、その人にお金を払って記事をいくつか見てもらったのです。また、別の人にSNSのフィードバックを聞く機会も与えられました。

この一歩を踏み出したときに停滞していたものが少しずつ動き出すのを感じました。すぐに「腕のあるライター」になれるわけではありませんが、現実と理想のギャップを一部でも知ることができたことは大きなことだと感じています。

もちろんフィードバックというのはそのときは喜ばしいものではありません。どちらかというと悲しい気持になったりもします。
でもここ数ヶ月モヤモヤしていたことを考えると、本当にフィードバックが必要だったのだと実感しています。
また、これからもお金を払ってでもフィードバックは取りに行った方がよいと考えている次第です。

まとめ

今回は「#会社員でよかったこと」というお題企画に沿って、過去の会社員と現在の業務委託の働き方を比較してみました。異なる点は多く、会社員の時はこうだったなぁと思ってしまうことも正直あります。
しかし、家事と子育てをしながら好きな仕事をしてお金をもらえているという今の状況は本当に感謝だと思います。
また怖くても「フィードバック」を受ける機会を大切にしながら、日々を過ごしていきたいと考えています。
最後までお読みくださりありがとうございました。

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