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私とマラソンと|坂道

トレーニングでも大会でも、坂道を走る度に「性格が出てるよなぁ」と実感する。私は短くて急な坂道を登るのは得意なのに、緩やかで長い坂道は何度挑戦しても好きになれない。

短くて急な坂道が得意と言っても、1kmを全力で走って5分10秒程度の実力なので、自慢げに話すほどでもないのだけれど、大会で急坂を登る時に周りのランナーがどんどんペースダウンして、数人を一気に追い抜く瞬間が楽しい。ゴールがまだ先でも、坂の頂点さえ見えていれば疲れを恐れずに加速出来る。反対に、いつまで走れば良いのかわからない、先の見えない長い坂道に入ると「うわぁ…」と気が滅入る。それでも走るのは好きなので苦笑いをしていたりもするけれど、短い坂を駆け上がる時のような高揚感は無い。

この「短くて急な坂は好き」「緩くて長い坂は嫌」というのが、私の性格そのもので、短い期間で結果を出すのは得意でも、じっくりと時間を掛けるのが苦手で、期日までに何かを作り出すならともかく、先の見えない我慢の日々なんて想像しただけで気が重くなる。

極端な例え話をすれば、1週間で5kg痩せるのは出来たとしても、その体重を一年間維持するのは大変だ。5kg痩せた時点でご褒美があったり、維持した先の明確な目標があればまだ頑張れる。(コンテストに出るとか)何の希望も無く続けるのは辛い。だから私は自分なりに目標を立てたり、期限を決めて行動しているわけで、その活動の一つがマラソン大会に出る事なのだ。

またカッコつけた話をしてしまったものの、次にエントリーしている大会は10月でまだかなりの時間がある。真夏の大会には出ない。暑いから出ない。

今の仕事を始める前、イベントコンパニオンとして長く働いていて、まさに「短期で結果を出す」業務だった。展示会では1日の集客目標があって、集めた名刺やアンケートの数を1時間ごとに集計するディレクターやスタッフがいた。街頭のサンプリング(化粧品やドリンクを配る仕事)でも同じで、すぐに数字はフィードバックされ、目標を達成すればクライアントや所属事務所のマネージャーからも褒められた。そうやって、結果や積極性を認められると、すぐに次の仕事依頼が来たりして、努力が目に見えて形になるのが本当に嬉しかった。この好循環に慣れてしまっているだけに、仕事でも先の見えない我慢が出来ない。それでも同じ不満を言い続けるのだけは本当に嫌だから来週はちょっとスキルアップをする。出来る事を増やさなければ選択肢も増えない。いきなりチャンスが降って来ても掴めない。講習の予約は済んでいるので、今はただその日をワクワクして待っている。

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