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右脳派デザイナー限定!ロジハラから身を守る方法

本日見つけた昨日投稿のロジハラ漫画のわかりみが深すぎるので、ここは右脳派デザイナーのためにも右脳派パイセンとしてNote投稿の義務を感じました。

軽くロジハラの説明

この言葉は、ロジック(論理)を使って他人を嫌がらせる、いじめる、またはストレスを与える行為を指す日本語の造語です。具体的には、相手の言葉をひねり、誤解を生むような論理の歪曲や、厳しい論理的判断で相手を圧迫するような行為がこれに該当するとされています。

ロジハラは、職場や家庭、友達関係など、さまざまな場面で問題となることがあります。このような行為は、対人関係において健全なコミュニケーションを阻害し、時には心の健康にも影響を与える可能性があると考えられています。

ちなみに、この言葉は日本で比較的広まりを見せていますが、世界的にはまだそれほど認知されていないようです。


上司によるロジハラは新人のデザイナー用ファインチューニング

多くの新人さんが上司のロジハラでトイレに駆け込み、悔し涙を流していることだと思います。

まず知っておきたいのは、上司によるロジハラはデザイナーロールにポストされた人員に対する会社側のファインチューニングだという事を認識する必要があります。新卒でデザイナーポストについたら前提知識として以下を知っておきましょう。

  • 作る前に調査をする

  • 作る前に色彩計画をする

  • 作る前にトンマナを導き出すための根拠を集めるだけ集める

  • 上記は自分の「好き」を基準に集めるとバイアスがかかるので出来れば他人に集めさせる

  • 作る前にできる範囲でユーザーリサーチをしておく

  • プレゼン時は自信たっぷりな態度で臨む

  • 大きくはっきりした声でプレゼン

  • プレゼン時の「かっこいいから」「クールだから」「流行っているから」はNGワード

プレゼンの練習をしてから本番に臨む

身近にいいブレスト相手がいる場合(いない場合はユーザー登録)はGPT-4相手にプレゼンします。

まずGPT-4にプレゼンの失敗例を示してみた

筆者問:フロントエンドの現場ではデザイナーとフロントエンドエンジニア、マークアップエンジニアなどが一緒のチームで仕事をします。

たとえば、女子高校生向けのコスメサイトのUIをデザイナーが作ってプレゼンしたとします。 「サイトの基調色をピンクにした根拠は?」とロジハラがとんできます。 デザイナーが「女子高生が好きな色を基調にしました」と答えたとします。 すると、 「女子高生がピンクが好きというエビデンス見せて」と突っ込まれたとします。 デザイナーは自分の妹が女子高生の時のエピソードを話します。 「うちの妹は女子高生の時ピンクがとにかく好きて部屋中にピンクの小物を置いていました」 と話しました。 すると、「それはあなたの妹さんの例ででしょ。女子高校生が全員ピンク好きというエビでンズがあるの?」と言われてしまいます。

あなたがデザイナーならどんな展開に持ってきますか? ではディレクターから、 「サイトの基調色をピンクにした根拠は?」とロジハラがとんできます。 と質問された時にあなたならなんと答えますか?

GPT-4返答:
もし私がデザイナーだった場合、次のように対応するかもしれません。

  1. データを持ってくる: 「事前のリサーチで、この年齢層やターゲット層がピンク色に一般的に好意的であるというデータがあります。」といった具体的なエビデンスを出せる場合は出します。

  2. 業界標準または成功事例を引く: 「この業界では、女子高生向けのプロダクトやサイトでピンクを基調色とすることが一般的です。例えば、[有名ブランド]も同様の色使いで成功しています。」

  3. デザインの目的を明確にする: 「この色はユーザーにポジティブな印象を与え、ブランドとの親近感を高める目的で選びました。」

  4. 反論の準備: 「もちろん、全ての女子高生がピンクが好きであるわけではありませんが、デザインは一般的な傾向とブランドメッセージに合致している必要があります。」

その配色にしたエビデンスに突っ込まれた

筆者問:ではディレクターが3に突っ込んできたとします。 「あなたのいう、ユーザーにポジティブな印象を与え、ブランドとの親近感を高めるというエビデンスは?」 あなたはどう答えますか?

GPT-4返答:こういった時は以下のように対応するかもしれません。

  1. 心理学的な根拠: 「色彩心理学によれば、ピンク色は一般的に愛情や温かみを象徴し、人々に安心感や幸福感を提供するとされています。このような感情はブランドとの親近感を高める可能性があります。」

  2. 先行研究やケーススタディ: 「以前に行われたマーケティング研究やケーススタディで、ピンク色を使用したブランドが特に女性や若者に好評であった事例がいくつか存在します。」

  3. テストとフィードバック: 「まだエビデンスが不足していると感じる場合は、A/Bテストなどで色によるユーザーの反応を直接測定することも可能です。」

  4. 業界のベストプラクティス: 「この業界で成功している類似のブランドやサービスでは、ピンク色を効果的に使用しており、その結果としてユーザーエンゲージメントが高まっています。」

  5. デザインの一貫性とブランディング: 「私たちのブランドイメージやマーケティング戦略と整合性が取れる色使いであるため、ピンク色はこのプロジェクトにおいて最適です。」

競合他社と同じ路線で埋没しないかと突っ込まれた

筆者問:2の「業界標準または成功事例を引く」についてディレクターが突っ込んできました。 「[有名ブランド]は、ターゲットユーザー層の女子高生において8割のシェアをとっています。また、残りの弱小ブランドは全て[有名ブランド]の後追いで同じトンマナでサイトを制作しています。結果[有名ブランド]の二番煎じとみなされ埋没しています。[有名ブランド]の後追いをして勝てると思う根拠は?」 あなたはどのように、ディレクターを説得しますか?

GPT-4返答:この状況での対応として、以下のように答えるかもしれません。

  1. 差別化の強調: 「[有名ブランド]と同じトンマナを使うだけでは確かに埋没するリスクが高いです。しかし、基調色が同じであるだけでは全てが同じになるわけではありません。デザイン、UX、コンテンツ、機能性での差別化を図ります。」

  2. ターゲット層のサブセグメントに焦点を当てる: 「我々は[有名ブランド]と同じく女子高生をターゲットにしていますが、特定のサブセグメント、例えば“エコ意識が高い女子高生”に特化するなど、マーケティング戦略で差別化を図ります。」

  3. ブランドストーリーと価値提案: 「我々が提供する商品やサービスの背景にあるストーリーや価値提案を強調することで、単に色使いだけでなく、ブランド自体の魅力を高めます。」

  4. 追跡と調整のアプローチ: 「もちろん、この戦略が有効かどうかは継続的にデータを収集し分析する必要があります。効果が見られない場合には、柔軟に戦略を調整します。」

  5. ローカルインサイトの活用: 「特定の地域や文化に根ざした独自のインサイトを活用することで、大手ブランドがカバーしきれていないニッチな需要を取り込むことも考えられます。」

このような多角的で戦略的な観点からディレクターに説明することで、単に[有名ブランド]の後追いをしているわけではないという点を明確にできると思います。

最大手と同じ方向性で後発に勝ち目はあるかと突っ込まれた

筆者問:戦略としては、まず[有名ブランド]の取りこぼした層を拾って行かなばなりません。その場合、同じトンマナで戦略を立てると奪い合いになり後発の当ブランドに勝ち目はありません。ブランドメッセージとしてピンクをあげているのはゆるふわ女子がターゲットユーザーと設定している当ブランドの戦略としては妥当ですが、どのように[有名ブランド]の取りこぼした層を拾っていく戦略ですか?

GPT-4返答:ディレクターの指摘は非常に的確で、確かに同じターゲット層で後発として戦う場合、差別化が不可欠ですね。このような状況であれば、以下のような戦略を考え、ディレクターに提案するかもしれません。

  1. ニッチなサービスや商品: 「[有名ブランド]が提供していないような特定の商品やサービスを提供することで、取りこぼし層に訴求します。」

  2. 特定のイベントや季節に合わせたプロモーション: 「[有名ブランド]がまだ取り組んでいないようなイベントや季節に特化したプロモーションを展開します。」

  3. コミュニティの構築: 「ターゲット層が参加しやすいようなオンラインコミュニティやイベントを積極的に開催。これにより、ブランドに対するロイヤルティを高めます。」

  4. ユーザー生成コンテンツを活用: 「ターゲット層自体がコンテンツを生成し、それをSNSなどで拡散する仕組みを構築。これにより、口コミで自然と拡散してもらい、[有名ブランド]では届かない層にもアピールします。」

  5. 価格戦略: 「[有名ブランド]よりも手頃な価格設定や特別な割引を提供し、価格感度が高い層を獲得します。」

  6. 地域密着型戦略: 「特定の地域や学校などに特化したマーケティングを行い、その地域社会での認知度を高めます。」

その色で提案された戦略をする必然性を示しなさい

筆者問:ディレクターは最後まで聞いた上で、こうあなたに問いました。「1から6はブランドイメージをピンクに設定する必然性が感じられませんが?ピンクである必然性を1から6まで示しなさい。」 あなたはどう答えますか?

GPT-4返答:なるほど、ディレクターは「ピンク」に特化した戦略に興味があるわけですね。それでは、ピンクの色に焦点を当てたブランド戦略について考えてみましょう。

  1. ニッチなサービスや商品: 「ピンク色の商品だけに特化した限定版を作り、これが[有名ブランド]にはない、とアピールします。」

  2. 特定のイベントや季節に合わせたプロモーション: 「春やバレンタインなど、ピンクが象徴的な色であるイベントで特別プロモーションを展開します。」

  3. コミュニティの構築: 「“ピンク愛用者”に焦点を当てたオンラインコミュニティを作り、ピンクに特有のポジティブなエネルギーでコミュニティを盛り上げます。」

  4. ユーザー生成コンテンツを活用: 「SNSで#LovePinkなどのハッシュタグを作成。ピンクを愛するユーザー自身が内容を生成し、ブランドに親近感を持ってもらいます。」

  5. 価格戦略: 「ピンク商品には特別な価格設定をすることで、他の色よりも買いやすくし、ピンクを推していく戦略を明確にします。」

  6. 地域密着型戦略: 「地域の特定イベントやフェスティバルで、ピンクをテーマにしたブースやキャンペーンを行い、地域に密着したピンク愛を高めます。」

こういった形で、ピンク色そのものが中心となる戦略を展開することができます。このようなアプローチによって、ピンクという色自体が持つ特定の感情や価値を最大限に活かし、ブランドの個性を際立たせることが可能です。

Mtg終了、持ち帰りの課題が言い渡される

筆者通達:流石のディラクターも納得するに違いありません。そしてあなたにこのように通達して、Mtgは終了しました。 「よろしい。ではブランドイメージをピンクで行く前に、同一デザインでターゲットユーザーを6人集めABテストを実行しなさい。ピンク系以外にバイオレット系、ペールグリーン系、ライトブルー系を作りABテストを4回し、統計を取ってください。その結果が、他の色だった場合はテスト結果の色でサイトを作り直し、マーケティング戦略の練り直しなさい。」

GPT-4感想:ディレクターも納得されて、次のステップへと進むことができたようですね。ABテストはデザインや戦略において非常に有用な手段ですので、その指示には多くの価値があります。

ABテストによって、実際のユーザーがどのように反応するのかを見ることができますから、データに基づいた説得力のある結果が得られるでしょう。それによって、後で起こるかもしれない「なぜその色にしたのか?」といった問題にも前もって答える材料ができます。

そして、もしピンクが一番効果的でなかったとしても、それはそれで新たな発見です。その色に合わせて戦略を調整することで、より多くのユーザーにアピールする可能性がありますから。

ディレクターの提案通りに進めば、最も効果的な色と戦略が明らかになるでしょう。何よりも、データに基づいて進められるので、チーム全体が納得しやすいはずです。

デザイナーとして見事な立ち回りを見せてくれたGPT-4と立場を逆にして練習する

上記はGPT-4のプレゼンを真似するとうまく行くよという例でしたが、逆にディレクターになってもらってあなたのプレゼンに突っ込んでもらって練習してから本番位臨むと俄然自身がつきます。何度ロジハラを受けても痛くも痒くもありません。

自分がデザイナーとしてGPT-4ディラクターのロジハラを受けてみる

デザイナーZun「ABテストの結果、ヴァイオレット2名、ピンク2名、ペールグリーン1名、ライトブルー1名という結果になりました。以前のプレゼンでは自分が[有名ブランド]のイメージを前提に戦略を考えてた事に気付かされる結果になったので、確固たるシェアをとっている[有名ブランド]と同じ戦略をとる事より、ここは同点で票の入ったヴァイオレットをベースカラーとしてサイトを作っていこうと考えました。」

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