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孫さんは日本でのChatGPT導入は7%使用禁止企業72%と言うけど、広告会社全社が使ってますが何か?

本当に72%が禁止して7%しか導入していないのか、エビデンスが見てみたいものです。そんなことで広告業界のChatGPTや自社開発AI導入の動きをみていきましょう。

サイバーエージェントは2026年までに生成AIで業務6割減目指す

サイバーエージェントは、生成AI(人工知能)を利用して業務を大幅に効率化する計画を立てており、2026年までに現在のオペレーション業務を60%削減する目標を掲げています。この削減は、新しく設立された「AIオペレーション室」という組織を通じて推進される予定で、全社員の生成AIに関する知識向上も目指しています​​。

具体的な取り組みとして、サイバーエージェントは、事業部門におけるゲームやアニメの制作、さらには管理部門における採用面接など、さまざまな分野で生成AIを導入し、業務の効率化を図っています。これにより、映像や書類の作成といった既存業務の時間を削減し、新サービスの企画や開発など、付加価値の高い業務に従業員が専念できるようにする計画です。

サイバーエージェントのこのような取り組みは、生成AI技術の進化とともに、企業がどのように業務プロセスを最適化し、効率を向上させるかについての良い例を示しています。また、この計画は、企業が人工知能技術をどのように活用して、社内のリソースを最大限に活用し、新しい価値を創造する可能性を示唆しています。

広告部門ではいち早くChatGPTを導入してディレクターを0人に

同社は「ChatGPTオペレーション変革室」を設立し、広告オペレーションにおける作業時間を大幅に削減することを目的としてChatGPTを活用しています。主に自動回答や海外拠点とのコミュニケーションの効率化を目指しており、広告オペレーションにかかる総時間の約30%を削減することを目指しています​​。

広告制作支援AIシステム「極予測AI」

サイバーエージェントは、「極予測AI」という広告制作支援AIシステムを開発し、広告効果の予測とキャッチコピーの自動生成を実現しています。このシステムは商品の素材やキャッチコピー、広告の構成要素ごとに効果を予測し、勝てる広告クリエーティブをデザイナーに提案します。新たに加えた生成AI機能により、指定された消費者層や商材情報を基にキャッチコピー文案を自動生成します。人間のデザイナーはこれらの予測結果やキャッチコピー文案を基に広告クリエーティブを作成し、最終的な広告クリエーティブを決定します。この取り組みにより、新しい広告クリエーティブの勝率が14ポイント上がり、現在24%となりました。
また、ディレクター職の人数はゼロになり、デザイナー職は4倍近く増加し、現在300人となっています。(※01 )これにより人間とAIの分業が進み、人間が果たすべき役割の見直しと職種の転換が促進されています。制作に携わる職種の変化は、広告クリエーティブの品質と生産性の向上に寄与し、制作する広告クリエーティブが増加した事によりむしろ人件費は増えているといいます。

サイバーエージェントに続き大手広告会社が次々にAI導入

広告大手の電通グループや博報堂DYグループ、オプトは生成AIの技術を積極的に活用し始めています。電通デジタルは「∞AI(ムゲンエーアイ)」(※02)というAIシステムを利用し、広告クリエーティブ制作の3つの工程—訴求軸の抽出、クリエーティブの作成、改善案の提案—に生成AIを導入しています。博報堂DYホールディングスも、「H-AI」ブランドで広告制作支援AIシステムを開発し、生成AIを取り込んでいます。このシステムは検索連動広告の制作でキャッチコピー文案を自動生成し、人間のデザイナーと協力して最終的な広告文を選定しています。オプトは2023年3月にChatGPTを利用したキャッチコピー作成支援システムを実用化し、自動生成された文案をコンサルタントが選定して最終的な広告を作成しています。

なお、サイバーエージェントは自社開発の日本語LLMも開発しています。

電通の生成AIサービス群「∞AI(ムゲンエーアイ)」

電通デジタルは、広告マーケティング向けに生成AIサービス群「∞AI(ムゲンエーアイ)」を提供しており、このサービス群は3種類のアプリケーション、すなわち「∞AI Ads」「∞AI Chat」「∞AI Contents」およびこれらを支えるプラットフォーム「∞AI Marketing Hub」で構成されています。特に注目すべき点として、電通デジタルはOpenAIのGPT-4技術を利用しており、広告マーケティング活動を一貫して支えるプラットフォームを提供しています。以下、各アプリケーションの主な機能と目的について解説します。

  1. ∞AI Ads:

    • 消費者の認知獲得を支援します。

    • 運用型広告制作の効率化と高度化を目的としており、広告制作のプロセス「訴求軸の発見」「クリエーティブの生成」「効果の予測/改善」を一貫してサポートします。

    • 2022年12月に一部企業への先行提供を開始し、広告配信プラットフォームの種類を拡大し、予測や改善案の精度を向上させました。

    • バナー広告だけでなく、検索連動型広告にも対応しています。

    • 現在、全てのプロセスで∞AI Adsを利用している企業は26社、クリエーティブの生成までに用いている企業は100社に上り、顧客獲得単価(CPA)の51%削減を実現しました。

  2. ∞AI Chat:

    • 消費者の理解の醸成を支援します。

  3. ∞AI Contents:

    • 消費者のロイヤルティ向上を支援します。

  4. ∞AI Marketing Hub:

    • 各アプリケーションで収集されたデータを蓄積・分析し、より良いコンテンツの生成を後押しします。

博報堂DYメディアパートナーズは映像自動生成システムを開発

博報堂DYメディアパートナーズはイスラエルのD-ID社と共同で映像自動生成システム「H-AI NARRATIVE」を開発しており、ユーザーがアップロードした画像を動画に変換し、他の映像素材と統合することを可能にしています。

D-IDのマルチモーダルジェネレーティブAI技術は、独自開発されたものであり、他のAI技術と組み合わせて利用されています。D-IDはこの技術を、OpenAIのGPT-3やStability AIのStable Diffusionといった技術と組み合わせて、革新的なビデオプラットフォームを提供しています。

D-IDの技術は、テキストを生成し、静止画をアニメーションキャラクターに変換し、それにテキストを叙述させるという機能を持っています​。これにより、ユーザーはテキストからビデオを生成し、そのビデオを他の映像素材と統合することができ、最終的にはユーザーが動画のストーリーの一部に参加する新しい体験を得ることができます。

ChatGPT搭載のオプトの広告の効果予測ツールCRAIS for Text

オプトは、ChatGPTと効果予測AIを組み合わせた広告クリエイティブ制作ツール「CRAIS for Text」を開発しました。

このツールは広告業界で初の試みとされており、特にダイレクト広告のテキスト制作において革新的な変化をもたらしています。ダイレクト広告はターゲティングや配信面での自動化が進んでおり、従来人の手によって行われていた広告テキスト制作においても機械化のニーズが高まっています。これは、多種多様かつリアルタイムなメッセージの頻繁な更新が求められる中で、人的リソースだけでは対応が難しいためです。

このような背景から、「CRAIS for Text」の開発は、生活者の属性や好み、趣味嗜好に合わせた広告テキストを短時間で制作する目的で行われました。オプトが25年以上にわたって蓄積してきたデジタルマーケティングの知見を基にしたAI効果予測を活用することで、「CRAIS for Text」は通常の約4倍の数の広告テキストから効果的な広告クリエイティブのみを選定し、広告効果を大幅に向上させることを目指しています​。

セプティー二、自社CRMプラットフォームにChatGPTを連携

セプティー二・ホールディングスは、自社のCRMプラットフォーム「クライゼル」にChatGPTを連携させることによって、データベースやフォームの作成を簡単に行えるようになったと報告しています。この連携により提供される「データベース作成AI支援機能」は、この機能を利用することで担当者はAIにより提案・生成された項目を手動で調整でき、アンケートフォームなどを短時間で準備することが可能となります​​。


孫さんのこの発言については、下記のNoteに詳しくまとめてありますので合わせてご覧ください↓


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