Photo Story|襟締-えりじめ-/Erijime
「襟締-えりじめ-」
いち早く春を告げる鳥。
シジュウカラは木の上で美しい歌声を響かせていた。
その姿はまるで襟締を締めた紳士のよう。
そこは並木の特設オペラ会場へと変貌していた。
Photo Story
近所の散歩回。
なんだかんだで写真のロケ地は圧倒的に「近所」が多いような気がする。
本当は色々なところに出かけていって色々な写真を撮りたいのだが、写真撮りに行こう!って思い立ったらやっぱり気軽に行ける近所になってしまう。
でも、何度も訪れている場所でもやっぱりその時々で見られるものっていうのは少しだけ違ってくるわけで。
そんな自然界の中の変化というものをきちんと認識して、それを切り取りたいのが今の僕のミッションのようなものだったり。
・・・
まだ蕾にすらなっていない桜並木を歩き続けていると、頭上から美しい声が聞こえてくる。
「つつピンつつピンつつピンつつピン」
リズミカルのある特徴的な声。
どこにいるだろうかと顔を上げて美声の持ち主を探していたら、すぐ真上に小さな小鳥がこちらを覗き込んでいた。
その正体はシジュウカラ。
とある学者によると、彼らは20個以上の単語を持ち合わせて、しかもその単語を組み合わせることで文章のようなものにも組み立てることができると発表をしていた。
めっちゃおもろいんやんけ・・・。
きっと彼らだけではなくて他の動物や植物の多くもきっと巧みにコミュニケーションをとっていることは間違い無いと思う。
シジュウカラはただそれが鳴き声という形に進化しているだけであって、実際は僕ら人間が音として認識していない手段でもっとあるんじゃないかなぁと。
・・・
話を少し戻すと、今回もモデルになってくれた彼は、ずっと僕の様子を見ていたように思う。
遠くに飛んでいくことはせずに、ただひたすら木の枝を移り飛びながら、時折美しい美声も披露しながらこちらをやたらと覗き込んでいた。
かなりすばしっこいので、写真を撮るのにかなり苦労したが、たった一枚だけ上手く撮れたのが今回のもの。
想像以上にイケメン。
胸に伸びる黒い筋が下腹で広がっているのがオス、細くなっているのがメスとのことで。
彼はまさに男前で紳士な感じだった。
羽のところとか黄緑が混じって綺麗だったりするので、またいつかその美しい全貌は撮りたいなと。
明日は別の野鳥を。。。
続く
ご覧いただきありがとうございました!
どうぞ倖せが繋がりますように。
2024年3月9日
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