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Photo Story

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美しいと思った瞬間を瞬間をカメラでキリトリ、毎日ちょっとした小話と共に投稿しています。お暇な時にでもゆっくりご覧ください。
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#野鳥

Photo Story|参上-さんじょう-/Sanjyo

「参上-さんじょう-」 翼を広げて自慢の大きな足を使いながら まるで水面を走るかのように飛んできたオオバン。 とぉー!!! 参ッ上ォォォ!!!!! とでも言わんばかりの登場シーンの一幕だった。 Photo Story近所の散歩回。 池や湖や川などに生息しているオオバン。 カモと同じくらいに身近な水鳥ではないだろうか。 自宅近所の川に行けば、だいたいこのオオバンかオナガガモ、あるいはマガモたちの3種類がぷかぷか泳いでいる。 ところで二週間前に沖縄の国頭村とい

Photo Story|襟締-えりじめ-/Erijime

「襟締-えりじめ-」 いち早く春を告げる鳥。 シジュウカラは木の上で美しい歌声を響かせていた。 その姿はまるで襟締を締めた紳士のよう。 そこは並木の特設オペラ会場へと変貌していた。 Photo Story近所の散歩回。 なんだかんだで写真のロケ地は圧倒的に「近所」が多いような気がする。 本当は色々なところに出かけていって色々な写真を撮りたいのだが、写真撮りに行こう!って思い立ったらやっぱり気軽に行ける近所になってしまう。 でも、何度も訪れている場所でもやっぱり

Photo Story|木啄-きつつき-/Kitutuki

「木啄-きつつき-」 トントントントントントントントン。 リズミカルに何やら木を叩くような音が聞こえてくる。 桜の木を見上げると 一生懸命に木を叩いているキツツキがそこにいた。 ポロポロと木屑を弾け飛ばしながら その姿はさながらロックバンドのドラマーのようだった。 Photo Story近所の散歩回。 前回の続き。 男前なシジュウカラと出会ったすぐそばで、何やらまた別の野鳥がすぐ近くにいた。 がっしりと木の太い幹に捕まって、一心不乱に頭を振りながらヘッドバ

Photo Story|可憐-かれん-/Karen

「可憐-かれん-」 優しい顔をした可憐な姿の百舌鳥のメス。 小柄で凛としてとても愛らしい姿とは裏腹に タカのような嘴や獲物を探す眼光は とても鋭く気性の荒さを感じさせられる。 これ以上近づくのはやめておこう・・・。 Photo Story近所の散歩回。 散歩回の続き。 念願のコゲラちゃんに出会ってルンルン気分で桜並木をさらに進んでいく。 すると今度は目の前をスズメくらいの大きさの鳥が颯爽と横切っていく。 野鳥センサーの感度が既に最高潮に達していたので、その

Photo Story|花鳥-はなどり-/Hanadori

「花鳥-はなどり-」 河津桜の蜜を吸いにきたメジロたち。 ぴょんぴょんぴょんぴょん 枝から枝に飛び移りながら ちーちーちーちー 可愛らしい声で鳴きながら 思いのままに蜜を吸っていた。 目をキラリと輝かせながら。 Photo Story河津桜シリーズ またしてもメジロ回。 今回は御前崎の河津桜にいた彼ら彼女たち。 たくさんの桜の木が生えているのに、メジロたちは群れを成して1本や2本くらいの木に一斉に集まって蜜を吸っていた。 人間が近づくと、ジージージーと

Photo Story|梅白-うめじろ-/Umeziro

「梅白-うめじろ-」 梅の花が咲き始めると どこからともなく集まってくるメジロたち。 木の枝にぶら下がって蜜を吸う姿に 一目惚れした人はきっと枚挙にいとまがないだろう。 いつの時代もきっと変わらず、 春先に見られるみんなが大好きなアイドル。 Photo Storyあらさわふる里公園シリーズ。 カメラマンたちにとって、梅の花や桜の花が咲くシーズンになると、やっぱり撮りたくなるのがメジロの姿。 SNSでもたくさんの人たちが花の蜜を吸う素敵なメジロの写真たちを投稿

Photo Story|翼広-つばさひろげて-/Tubasahirgete

「翼広-つばさひろげて-」 二羽の番のカモ。 美しい両翼を広げ 目の前を滑空しながら飛んでいた。 その姿はまさにランデブー飛行。 そのままゆっくりと着水し、 その後も2羽で仲睦まじく泳いでいた。 Photo Story近所の散歩シリーズ。 写真もたくさん撮れたので、半ば満足気味に帰路についていた。 しかし、カメラを持っているとなかなか家まで辿り着かないのが悩ましいところ。 近所の川にはカモがたくさんいるエリアがあって、そこにはマガモ、カルガモ、オナガガモ、オオ

Photo Story|鶸色-ひわいろ-/Hiwairo

「鶸色-ひわいろ-」 キロロロロ。 河原を散歩していると 近くから変わった鳴き声が聞こえる。 ビィーーーーン。 こちらは地鳴きみたいな声だが 立派な囀りらしい。 その鳴き声の正体は河原鶸。 黄緑をした体の色は その鳥の名をちなんでひわ色とも呼ばれている。 弱々しいという意味の鶸とは 全くもって感じさせないくらい 木の枝の先で凛々しい顔して佇んでいた。 Photo Story最近日課にしているゴミ拾い。 この日も朝為事を始める前に 少しだけ近所の河川敷へと出

Photo Story|尉鶲-じょうびたき-Zyobitaki

「尉鶲-じょうびたき-」 ヒィッ、ヒィッ、ヒィッ、ヒィッ、ヒィッ。 甲高くも透き通るような声。 声がする方向を探してみると 黒と白と橙の羽を纏ったジョウビタキの姿が。 冬に日本に飛来する冬鳥で 彼らは群れて行動はしない。 それぞれ縄張りを作り 越冬に備えて餌場を死守するようだ。 可愛らしいその姿にしばしの間癒されていた。 Photo Story昨日は冬至。 最も昼が短く最も夜が長くなる日だ。 冬至は太古の人々たちからしても とても大切にされてきた日だったよう

Photo Story|磯鵯-いそひよどり-/Isohiyodori

「磯鵯-いそひよどり-」 藍色を纏ったヒヨドリみたいな鳥。 海岸の磯でよく見られることから その両方にちなんで磯鵯と名付けられた。 美しいのは見た目だけではなくて なんといってもその歌声。 複雑で長い旋律を透き通る美声で歌い続ける。 まさに幸せの藍色の鳥。 Photo Storyちょうど昨日の話。 ゴミ拾いのため大井川に出向いていた。 この日は風がきつく スマホで調べると風速10m前後予報が出ており ただでさえ冷たい風が体を凍てつくようだった。 それでも宮沢

Photo Story|頭高-かしらだか-/Kasiradaka

「頭高-かしらだか-」 チチチッ チチチチチッ チチチッ すぐ側から 少し甲高い鳥の声が聞こえてくる。 辺りを見回して探してみると ちょこんと川原沿いの瓦礫に1羽が小鳥が。 チチチッ 徐に吹く風が 彼女の柔らかな羽毛を靡かせていた。 チチチチチッ 甲高くも優しいその声は 耳に障ることなく ただただ誰かを待っているようだった。 Photo Story前回の続き。 川原沿いにはたくさんの鳥たちがいる。 大きな鳥で言えば アオサギやコサギにカワウ、 空高くにはト