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雑草との闘い2021

暑い日が続く中、みなさんいかがお過ごしでしょうか。あたたかいと生き物たちはみなのびのびと育ってくれています。そう、のびのびと…

稲の様子(田植え後40日目)

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こちら田植え時の写真ですが、

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こちら移植後40日目の様子。賑やかになってきました。植える前は15cmだった苗も、今では草丈34cm 、分げつも進んで茎の数も4〜5本になりました。2本植えなので一株のボリュームはまだ少なめで

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下葉が枯れているのはおそらく土壌中のガスが原因かと思われます。秋に土壌づくりができなかった影響がでました。ただ土壌中のガスを抜こうにも水生生物がうじゃうじゃしているので、一旦水を抜くという手法は使えません。とはいえ何もしてないわけではありません。この件は後ろの方で書きます。
稲の生育管理の指標のひとつに葉の色の濃さがあります。濃いほど葉の葉緑素量が多い=光合成能力が高いとなるわけです。ですが濃ければいいというものでもなく、濃い状態が続くと稲の倒伏が増えて逆に収量が下がってしまうらしいです。

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葉色カラースケール(1〜7)と見比べてみると、今は5近辺です。濃いめですが(今の時期なら3〜4くらいがいいと言われました)、有機栽培の方が葉色が濃く推移しやすいらしいので、これ以上濃くならない限りは問題なしとしておこうかなと思っています。

ちなみに1個上の写真の通り、アマガエルのオタマジャクシの第一陣が変態して、ミニマムサイズながらも大人になりました。ナゴヤダルマガエルかトノサマガエルのオタマジャクシも後ろ足が生えてきて、カエルの姿までもう少しです。

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vs雑草

のびのび育っているのは稲や生き物だけではありません。田んぼの中や畦には多種の草が芽吹き、放置すればそれはもうすくすくと育つこと間違い無いでしょう。多様な空間は生き物の隠れ家となり、弊社の田んぼを生き物の活気あふれる生活の場として提供できるという目標のひとつを達成できます。やったね。バンザイ。
とまあそんな上手い話もなく、雑草を放置すると稲作の面で色々問題が出てくる可能性があります。たとえば以下のような問題があります。

・生えてると稲が吸収するはずの栄養を取られる
・日照を遮る
・収穫時に雑草の実が混入
・害虫を誘引する
・風通しが悪くなり病気になる

以上の理由により、稲にとって雑草による問題がある範囲は除草や草刈りを行います。

まず水田内ですが、こちらは全ての雑草を駆除対象とします。弊社では除草剤を使わないので、こんな秘密兵器が登場します。

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八反取りといいます初めまして。右のものはご近所さんから譲り受けた古代の秘宝です。

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こちらは押したり引いたりすることで、土の表面を攪拌し雑草を浮かして除去できるものです。攻撃力強め。

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こちらは新しく購入したもので、雑草を引っ掛けて除去するものです。機動力高め。

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作業するときは抜いた雑草が浮かぶように水を多めに張ります。あとはひたすらコロコロコロコロ。こうして雑草を抜いていくと同時に、実は田んぼ中を歩き回ることで土中にたまったガスを除くことができます。(不十分かもしれませんが)一石二鳥ですね。

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浮かせた雑草は風が吹くと岸に寄ってくれるので集まったところを網ですくい取ってます。

この除草作業、1個上の写真の12aの広さの田んぼを条間(縦列、だいたい30cm)と株間(横列、弊社は18cmくらい)までしっかりやると、計20時間かかってしまいました。不慣れ故の効率の悪さもあるでしょうが、皆やりたがらないのはこういうことかと身に染みた今日この頃。来年からは除草機導入です。

次に畦についてですが、草刈りが重要になってくる時期は出穂前迄のカメムシ対策だけのように思います(間違っていたらすいません)。この時期までに水田の周りで繁殖してもうと困りますので、カメムシの産卵場所のイネ科雑草の出穂に気をつけて、他の草は少々粗放的でも良いかもしれません。

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ということで、畦の雑草は一度に全て刈らずに刈らない(または草の上の方だけ刈る)部分をつくっておきます。刈ったとこと刈らないところの割合は半々くらい。前者には生き物は見かけませんが、後者を歩くとトノサマガエルがぴょんぴょん飛び跳ねていきます。

おまけ

このあたりの田んぼはどこも獣害対策(主にイノシシ)として周囲を防除柵で囲っているのですが…

寝床になっていました。はい、かわいい。

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