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動画をやめます

明日からとある会社に転職する。

肩書きは映像プロデューサーなのですが、今までやってきたYouTubeやSNSに適した「ファスト」な動画コンテンツではなく、どちらかといえば「スロー」なペースで、新しい映像コンテンツの可能性を追求する、という業務の予定です。正直なところまだよくわかっていません。

2016年に動画のスタートアップ会社にジョインして以降、「人間の集中力は3秒が限界」「大衆は無知で賢くない」という前提の下、いかにクイックに目立ち、いかにわかりやすく、いかに数字で正しさを証明できるか、それらを動画で追求し続けました。

しかし、元々テレビ番組の制作をやっていた影響もあり、極端な「数字偏重」や「内輪ノリ」「人を欺く」やり方には多少の違和感がありました。

加えて、数社で携わった動画事業は入社後1〜2年程度でもれなく行き詰まりました。プレイヤーの増大と既得権益の壁が高く、広告収益や代理店からの発注に頼る薄利多売な働き方では、零細企業では限界がある。

テレビからスマホにシフトし、動画コンテンツの供給量が増えることで、クリエイターも企業も視聴者もさまざまな抑圧から解放されて、儲かる。そんなポジティブな未来を、2016年の当時は考えていましたが、2023年の今日、たまたま見つけたツイートはこんな具合。

某動画メディアの代表が「動画と映像」の違いとして、YouTuberが作る時間あたりの情報密度が濃いものを動画、じっくり見せるコンテンツを映像と定義し、これからは「動画の時代」だと数年前に主張していました。

その定義に当てはめるのであれば、自分は動画をやめることになります。
本当にやめられるかわかりませんが、急がず生きます。



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