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登山の登りについて(乳酸閾値LT)

山の疲労において、真っ先に思い浮かべるのは上りの疲労ですね。

筋肉的に言うと、登りは筋肉が収縮して力を発揮すること           (コンセントリック収縮)   

下りは筋肉を伸張させて力を発揮すること                  (エキセントリック収縮)    

登る姿勢について                             

①小股で足裏全体を着地させること。                    ②上半身を前傾させる (臀部とハムストリングの筋肉を使う)

適度な前傾姿勢で登れば、ひざは伸びきらず、自然と前に落ちていく感じになります。つま先立ちで坂歩いて、ふくらはぎが疲労したり痙攣してしまう。

上りで大事なのは、疲労がのどれだけ溜まっているのか?

ある実験で、トレッドミルの傾斜を14%ザックを10kgとした。歩行速度は分速 15mと言う遅いペースから始め5分ごとに少しずつ増速する。最大120m(1000mの登高率)まで8段階で運動を行なった。そのときに600mの登高率まで上げると乳酸値が急激に増えた。最大の1000m登高率になると心拍数195拍、血圧も200mmHgになった。だいぶオーバーヒートです!

自分のペースで走行してると疲労が溜まりにくいが、自分のペースを超えてくると疲労がすぐに溜まる。乳酸値がある運動強度の境に急増して、疲労が連動しておこる。この地点の見立てを乳酸閾値という。(LT値)

乳酸閾値の目安として、乳酸値が2ミリモルで区切る事がよく用いられる。

登山の上りで疲労を溜めないために、必要なことは2つある。

自分の走行ペースを守る事                       
速くペースを上げたければ、トレーニングをして乳酸閾値の改善が必要

自分のペースを守るには、主観強度と心拍数を確認する必要がある。主観強度とは、運動中のキツさを言葉と数値でで表したものです。言葉からは曖昧な印象を受けるが、使い慣れると正確な運動強度を把握できる。心拍数は個人差もあるが75%で乳酸閾値に相当する。なので、心拍数を見ながら運動中の主観出来なキツさを把握していけば登山も楽に登れてくる。

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登山で速いペースで走るためには、トレーニングをして乳酸閾値を改善する必要がある。例えば、下界ですと長い階段の登り下りや、長い上りのロードを走ったり、筋力トレーニングを行ったり登山以外でも閾値の改善は可能である。

登山をより楽しく登れるように、自分のペースを見極めながら登っていきましょう。


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