見出し画像

タテヨコ繋がって続く未来

同期が半年前に突然この世を去っていたことを知って、精一杯やるべきことをやろうと心に決めた今日の心境

環境省の自然保護官(レンジャー)時代

ご存じの方も多いと思いますが、私はもう15年以上前に環境省に勤めていたことがあり、自然保護官(レンジャー)という主に国立公園の管理や野生生物の調査・保護事業などを取り仕切る職種でした。
環境省の中でも特殊な存在で、何処の部署で何をしているかよりも、レンジャーであるということで、先輩職員が目をかけてくれたり、縦横強い連帯感を持った村社会の住民のような関係性でした。
入省後は全国各地(時には外部組織や海外)に散らばっていくので、おそらくこの背景写真が一堂に会した同期の最後の写真(一部先輩職員含む)。
環境省のレンジャーは、現在全国に260名程度が在籍しているようです。環境省という小さな組織からすると多いようにも感じますが、この何をするにも環境配慮が求められるご時世に全国で300名足らずのレンジャーは、その業務内容を知る人たちからすると、極少だと認識されると思います。ちなみに東京山側を含む秩父多摩甲斐国立公園は、東京都区部の約2倍の面積(126,259ha)を有する広大な山岳エリアですが、たった1人のレンジャーとそれを補佐する非常勤職員(アクティブレンジャー)が管理しています。
必然的にレンジャーは縦横連携して、顔の見える存在でないと、2~3年でグルグル異動する職場をうまく渡っていくことは困難であると云えます。

レンジャーの帽子

突然、半年前の出来事を知る

私はその後退職してしまったので、たまに仕事で会ったり、メールを交わす程度で、最近は全く同期とは疎遠になっていました。
そんな中、ひょんなことから同期の女性レンジャーが半年前に急逝していたことを知り、今一度自分の生きる意味を考える機会になりました。
単純に1/260というだけでなく、省内でも重要な部署を歴任していたことからも、貴重な人財であったことは明らかで、途中でドロップアウトした使えない私のような存在とは雲泥の差があったことは謙遜でなく感じています。

同期が各所で重要なポストを占めてきている楽しみ

2005年入省組は環境省全体としてもとても採用者が多い年で(だから私も潜り込めた(笑))、もうすぐ20年経ちますが、それぞれの地方事務所で課長になったり、本省などで課長補佐になるなど、重要なポストを占めるようになってきています。現場でも上席自然保護官なんてカッコいい役職についています。
彼女がどんな気持ちで過ごしていたかなど知る由もありませんが、40歳そこそこ、いろいろな経験と繋がりが出来て、上下からのプレッシャーを受けながらも、出来る人材ならば自分のペースで仕事ができるようになる最も面白い時期だったのではないか思います。
私のような存在が民間で好き勝手やれるのも、彼らが法治国家の枠組みの中でなんとか体裁を保ちつつ、本邦の豊かな自然環境を活かしつつ、守り繋げるための方策を日々考え、調整し、ベースの部分で踏ん張ってくれているからなのだと思い知らされます。

今日はちょっと哀悼の意を込めてコスプレ

期せずして、今日はこの冬一番の冷え込みに加えて、急遽朝からハードなゴミ拾い、深沢地区の下見調査みちくさ、ランチは地域の行政と企業さんのコラボチームとのミーティングと予定が立て込みましたが、哀悼の意を込めて珍しくRanger時代の帽子を被って過ごしました。
そしてゴミ拾いとランチでは、前職の後輩職員と久しぶりに交流があったこと、深沢の巨木がキクイムシに相当アタックを受けて痛々しかったことなど、人と命の繋がりを大変意識する1日になりました。

目指すところ、やることは変わらない

今、本当にいろいろな動きがある中で、私は愚直に日々の自然体験プログラムの遂行とその先の計画を立てることに殆どの時間を費やしています。
他者の動きを見て、焦ること、悔しく思うこと、申し訳なく思うこと、いろいろとありますが、そんなことに気持ちをグラつかせている暇はありません。
私にしか出来ないことをやるのみ、私は大きな組織、地域の組織、どちらもそこには居場所がないと判断して、今ここに立っているので、組織人が到底たどり着けないレベルの品質のプロダクトを提供し続けることに集中します。
新年の目標を表明する前に、年末年始と、いろいろと目まぐるしかったので、今日から気持ちを改めて、また1年走り抜けます。
そうそう、今年は『神男』なので、兎に角全国のみなさんに福を配りまくります。お楽しみに(^^)/

みちくさの達人(レンジャーコスプレ)

この記事が参加している募集

仕事について話そう

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?