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踏んだり蹴ったり、からのぐったり。(お洒落な喫茶店が勝手に期待はずれの日)

近所に一軒、人気のある洒落た喫茶店がある。子連れであっても入って(も一応は)いい雰囲気で、珈琲もスイーツも美味しい。ただ、あたりはずれがあって、今日はなんだか居心地が悪かった。無論珈琲やスイーツはいつも美味しいので、これは喫茶店のせいではなく、私、あるいは私達のコンディションの問題である。

近所、といっても徒歩15分ほどで少し遠いのだが、それよりさらに遠い保育園(徒歩だと20〜30分かかる)への送迎途中にあるので、つい誘惑に負けて立ち寄りたくなってしまう。私、頑張ったし、と。
ここ最近は夫が長女を自転車で送っていってくれていたが、今朝は出勤がはやく、なんとか0歳息子を抱っこ紐にいれ、2歳娘をベビーカーにのせて保育園へ。

バスを使っても微妙に停車場が遠くてハマり切らないのだが、とりあえず丁度来たので道中バスも使ってみる。(歩く時間が10分くらいになる)今日は、娘が座らせてもらった席の後ろにかなり刺激臭(おそらく漏らしてしまっているのだろう)のするグラグラとしたお爺さんが座ってきたので、緊張する。おじいさんのせいではない、娘に悟られてはいけない、これを不快に感じるのは私の都合だ、と、偽善者の私がぐりぐりと私を締め付ける。左脇にベビーカー背中にリュック、前には2ヶ月の赤ちゃんを抱っこして右肩には保育園通園バッグをもちながら、目の前の2歳娘の様子を伺う、こんなご時世なのにマスク嫌がるのでつけさせ忘れてしまった、と思うも、仕方ない。

だいぶ遅刻して登園。
そもそも、送ることを視野に入れるならば朝起きるのが遅すぎた。昨晩は娘が悪夢にうなされて「赤じゃなくて、青がいいのおおお!!!」と泣き叫ぶのを、気が付かずに寝ている朝早い夫とまだ耐えている息子を起こさないようにあやし、そのあと明け方今度は自分自身が絶妙に後味が悪い悪夢にうなされて起き、その少し後に息子の「ふぇ」で授乳のために起き、やっと二度寝…と思ったところでまたさっきの悪夢の続きをみてしまい夫の起きる時間に目が覚めて、そこから少し三度寝を…と思ったところから、眠りすぎたのだ。

最初から踏んだり蹴ったり。

そんな帰り道の喫茶店。息子は抱っこ紐で寝てるのをそうっとベビーカーに移したら目覚めてしまったが、眠そうだし、まだ次の授乳まで時間があるし「いけるのでは?」と、ふわりと立ち寄った。ご褒美のつもりで。踏んだり蹴ったりから、立ち直るつもりで。

まず入り口のドアを閉めそびれてしまって、すみません閉めてください、と言われて暗雲立ち込める(喫茶店の人は悪くない、が、介助してくれる日もあったりするのでドアくらい…とも思ってしまう)。ベビーカーの中の息子は、大泣きはしないもののぐずぐずするのでベビーカーを小さく揺らす。いつまでも寝ない。そんなに混んでいないからよかったものの、なんだか気が休まらない。珈琲とスイーツを頼む。それぞれ美味しいのだけれど、足でベビーカーを揺らす自分が店に馴染まなくてなんだか一息つかない。文庫本も出してみたが読む余裕など当然ない。マスターと常連さんの会話が、お店の素敵なBGMではなくてなんか邪魔してすみませんという気持ちを助長するものとなる。
そのうち本当に暗雲が立ち込めてきて、ずっと曇りで暑くなくてラッキー!だったはずの空までゴロゴロ鳴り始めて雨が降り出す。慌てて店を出る。喫茶店に入ったことで、雨が降ってきてしまった。(喫茶店のせいではない)やむまでゆっくりするほど心もおっぱいも余裕がない。

結局小雨に降られながら帰ってきたぐちゃぐちゃの家で、無茶苦茶に泣き始めてしまった息子にはやめのおっぱいをあげたらすうっと眠った。そうだよね、ねむかったよね。


喫茶店よりうちのが落ち着く日だったか…と入ったことを後悔。こういう、入ったことを後悔する日がよくある喫茶店なのだが、たぶんまた懲りずに行くんだろうなあと思う。

今から朝ごはんの洗い物と、とりあえずまわした洗濯物を干すのが憂鬱な昼下がり。

(写真は先日娘とはじめて作ったクッキー)
#日記 #コラム #エッセイ #子育て #育児 #ちあきろく

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