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「あ・る・こ」あるいはだっこ

娘の言葉が毎日増えるのでメモが追いつかない。
最近は夫を見送ると「パパ、いっちゃったよ〜」と2語合わせて言ったり「いっこないよ〜」といってセットであるはずの何かを探していたりする。色もだいぶ言えるようになってきた。信号待ちをしながら「赤!」「青!」と一緒に確認しながら進む。


「アイアイ」でもベートーベンの「喜びの歌」でも踊り狂うし、なんとなく「アンパンマン体操」も歌っている。「キラキラ星」はだんだん音程が取れるようになってきて、歌詞もずいぶんはっきりしてきた。
保育園のお友達の名前も少しだけ言えるようになってきて「今日保育園たのしかった?」と聞くと「ね〜!」という。

保育園のお迎えの後、自宅前で自転車から降ろすと、いつも「あ・る・こ!」と誘われる。だいたいそこから夕方のお散歩が始まるのだ。大抵「あるこ!」と言っているわりに「だっこ!」となるので、最近は初めからベビーカーを一緒に持っていくようにしている。今日は夕暮れ前の公園で遊んだ。雨の日でも「あ・る・こ!」は容赦ないのですこし戸惑う。日が長くなったので、ついつい遊びすぎて、夜ごはんが遅くなって、寝るのがおそくなってしまう〜と慌てて準備する。

これは先日の「あ・る・こ」の時の話で、うっかりベビーカーを忘れたけれど、娘の導くままに歩くと商店街方面になったので、せっかくだからお肉屋さんまで…と思っていたら、案の定抱っこマンになってしまった娘。途方にくれつつ「あるこ!だから歩くよ〜」「いやい!」(足にがっちり)というやりとりを道端でしていると、通りがかりのおばあさんが「あら!かわいい靴ね!あんよ上手なの?私と歩かない?」と手を差し伸べてくれて、すんなり手をつないで数メートル歩き、バイバイして見送った後もちらちらおばあさんの姿を確認。見えなくなったところでまた「だっこ!」になって笑ってしまった。すると今度は別のおばあさんが「いっしょにあるきましょ」と手を取ってくれて、また得意げに歩く。そしていなくなったのを見計らってまた「だっこ!」となっていて、なんだかとても面白かった。この街のこういうところ、私大好き。手を差し伸べてくれるひとたちによってほっこりとあったまる。

3月から始まった夫の繁忙期が終わらんとしている。
ぎりぎりのところまでいった感はあるが、なんとか乗り切れた。前回の繁忙期は復職前だったけれど、復職後の方が、楽に(楽じゃないけど)過ごせたな、という実感がある。保育園に預けられるほうがやることの量的には大変かもしれないけれど、仕事時間と育児時間が交互にくるので気分がリセットされてよい。いろんなことに慣れたらもう少しうまい時間の使い方を覚えられるような気がする…と、思いつつ、ついつい迫り来る入稿に怯えて(そして突然の娘のおやすみに怯えて)夜、時々仕事用のPCを開いてしまうけれど。

娘が眠った後の、なんにもない自分におびえて、つい会社の仕事にしがみつきたくなる夜もあって、そういう時に忙しくできるのはありがたかったりして。でもこの時間でたぶん私はもっと別のことをすべきなのだ、とは、わかっている。

#ちあきろく #日記 #コラム #エッセイ #育児 #子育て


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