僕が観光スポットに惹かれない理由
どうやら僕は観光資源そのものにはあまり興味を感じないということを、アドレスホッパー生活を始めてから知った。本当の意味で旅を楽しんでいるのは「そこで新しく出会う誰か」がいる時である、ということも最近分かってきた。
観光スポットやご当地グルメ目当ての旅も悪くないが、忘れっぽい自分の特性上そうして訪れた旅先の思い出はどうも残りにくい。対照的に、目当ての人に会いに行くための旅や、特定の知人と行くことに要点を置いた旅の記憶は時間を置いても鮮明に思い出せる。
「当時の彼女と出かけた場所での出来事」
「現地の飲食店の気さくな店員さんに優しくしてもらった経験」
「留学先のホームステイファミリーとの交流」
このような体験は共通して「どこでなにをしたか」ではなく「だれと旅をしたか/だれが関連する旅をしたか」がキーとなっている。結局のところ、旅の目的は「特定の場所で何かする」のでなく「特定の誰かと体験を共有する」ところにある。それが自分の旅行観なのだと思う。
今まで秋葉原で行ってきたツアーの中で撮った写真を見ても、並ぶのはその時一緒にいたヒトが写ったものばかりだ。観光スポットではなく、その時に一緒にいたヒトのことを思い出せる方が思い出としての価値が高いと考えているからだ。
実はこの記事を書いている今も、北海道の札幌市街地にいる。初めて訪れる札幌、普通に考えれば観光地廻りが妥当だろう。でも僕はとあるコワーキングスペースで丸一日過ごそうとしている。理由はやはりヒトで、共通の知人を介して紹介してもらった人に会いにきたのだ。
結果として、新しい縁やその人が知るオススメグルメ、観光スポットの知識も知れて満足している。さらに後日、彼を介して紹介してもらう人が住むエリアへ遊びに行くつもりだ。そうして知り合い伝いに繋がる縁は何物にも代えがたい財産となるし、そこで有益な情報や人脈が得られると確信しているからだ。
今後もアドレスホッパーを続けるであろう自分のために「観光地ベースではなく、そこに住む人ベースで旅先を決めろ」という教訓を刻むべく本記事を書いた。
この記事を読んでいるみなさんの中にも「観光地よりも、そこで誰と何をしたかの記憶の方が鮮明に思い出せる」という人がいるのではないだろうか?ピンときたあなたも「ヒト主体で行き先を決める」べきだ。これで面白い旅を味わえること間違いなしである。
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