スウェーデンでもワクチンパスポートの提示が一部で開始されました。
ワクチン接種率はすでに成人人口の8割をゆうに超え、ワクチンパスポート登録も半数を超えているスウェーデン。これまでは国内では使い道がありませんでしたが、12月1日より、100人を超える屋内イベントなどでは提示が必要になりました。
私は2回目の接種が終わった時点でパスポート登録を終えており、デンマークに用事がある時に幾度も使っています。
登録も提示もデジタルが基本、登録にはBank-IDというスウェーデンならではの銀行口座に紐つけされたIDが必要です。つまり、口座を開くことができないホームレスや未登録の移民、難民の人たち箱のシステムを使うことはできません。高齢者などでデジタル難民と言われる人たちも同じくです。
こうした場合には紙バージョンのものを取得するために結構時間と手間を必要とするわけで、コロナのもう一つの社会的副作用としてのこのデジタル難民の大量発生を分析する必要があると、これは私を含めた社会科学に携わるものが考えなければならない問題だと思います。
(写真はルンド大学植物園を散歩する高齢者)
北欧の高度デジタル社会・・・そこから取りこぼされる人たちへの政治、社会の対応はますます縮小していることを、このスウェーデンに暮らしていると日々実感します。
「社会福祉」が包摂するべき新たな分野です。
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