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【作詞】白春

金色の鱗をちりばめて
空っぽの青春がうねり去る
痛む棘 生垣にぽつり
すっかり珍しがられる 今では

そっと咲きます
からたちの白


蒸気機関車 煙巻き上げ
つかの間の朝が眠りから覚める
心に寄り添い 尾を揺らす
どこにでもいるような身なりでも

健気に鳴きます
頬白の白


空は今日も無数の翼を降らせ
地上は絶えず風が吹く

積もることなく時を見送る
もう人間はいないのかもしれない

浮かず 沈まず
白い命

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