【エッセイ】プッシュの塩梅
方法の選択肢が増えている。
ここらへんがピークだとは思っているが、もしかしたら人間が鳥のように空を飛べる日もくるかもしれないのなら、まだまだ予想もしなかった未来的なツールが現実になるわけで、選択肢は増える一方だろう。
方法って何かというと売り込みの方法である。
一昔前(十年一昔計算なら二昔、三昔前)は、会社の所在地を調べて作品同封(文章や漫画の原稿や音源テープなど)
東京(もしくは関東近郊在住なら)アポなしで突撃持ち込み。
これが王道の売り込みだったと思う。
志村けんさんはいかりや長介さんの自宅まで行って弟子入りを直接志願したが、住所を雑誌などで開示していたとんでもない時代はちょっと例外にしておく。
今はなんと言ったってSNS。
SNSの力は大きい。
遅咲きスマホデビューしたからこそ、この身をもって知ったことである。
誰でも高画質な映像や写真をいつでも撮れる。投稿して世界の人に見てもらえる(知ってもらえる)。定形外郵便の大きな茶封筒をポストに投函する際、神社で御参りするように手を合わせ祈願しなくてもよくなった。(まだ私はしていますが…)
でも、一体、見通しのよいひらけた五車線の道の先に何を目指して走るんだろう。きっと探さなくてもすぐ目につく簡易なものか…
まぁ、狭き門だからいいってわけでもないんだが。
現代版の持ち込み懇願SNS。
ただ迷惑の線引きの見極めが難しい。
ぐいぐい押して押して押しまくってひらける道もある。
と、信じて(盲信して)相手を困らせてはいけない。
私はいのしし年なので(干支のせいにするな…)猪突猛進することが多々ある。反省点だ。気をつけねば。
さて、私はその程よいより気持ち少し上の厚かましさ、図々しさ、ふてぶてしさを備えているとは到底思えない。
行き着く先はそこなのだった。トホホ
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