「書きたい気持ち」をくすぶらせないために【誰のためでもない文章編】
例えば、noteでこういう状態になってる人が、どうすれば良さそうかって話をします。
・途中まで書いた下書きをいくつも放置している
・いつまでも「書き切った感」がなくて不完全燃焼な感覚があり、公開ができない
・たくさん書きたいことがあったはずなのに、いざ書こうとすると何を書けばいいのか思いつかない
・noteのアカウントを作ったまま、どうしたら良いか分からず放置している
今まで文章を発表したことはほとんどないけど、自分の経験や思考、意見を書いて公開したい。
ツイート140字では物足りないけど、ブログ運営はなんか気が重い。
広告収入が欲しいわけではない。知らない誰かの目に、ただ留まればそれで良い。
「書く必要性」はないけど、「書きたい気持ち」だけはある。
そんな気持ちをくすぶったままにせず「書き切る」ために、どうすればいいか考えたのでシェアします。
※長い記事に見えますが、最後の章は蛇足なので、読み飛ばしても内容理解に支障はないです★
この2つを捨てたらとりあえず大丈夫
冒頭で書いたような詰まり方をしてる時って、以下の2つの考えが邪魔をしているせいで手が止まってるんじゃないでしょうか。
・「誰に何を伝えるか」を意識しなければならない
・100%の状態で公開しなければならない
■「誰に何を伝えるか」を意識しなければならない
例えば「ずっと重荷になっていた実の母親と、めちゃくちゃ喧嘩して絶縁した話」を書きたいとして、
そこで「今現在、親との関係に悩んでいる人に向けて、勇気づける記事にする」みたいな「文章の目的」を無理にひねり出すようなことです(もちろん本心からなら全く問題ないですが)。
ネットで「文章の書き方」を調べると出てくる情報のほとんどが「目的がある文章」の書き方のようです。広告収入やファン獲得のためのものですね。
そればかりを見ていると、
「文章とは、
できるだけ多くの適切なターゲットに対し、気づきを与えたり行動を促したりするためのツールである」
そういう認識になりやすいんじゃないかなと思います。
しかし、もちろん「誰かに何かを伝える文章」じゃないとネットに公開してはいけないなんてことはありません。
私が辛かったから、辛かった。
こういう決意をした。
こういう心持ちで生きていくことにした。
オチなんてないです。
誰が読んでも構わないです。
個人的な文章なら、これだけで十分じゃないかと思います。
(「スキ」の数にも影響ないんじゃないかな?)
■100%の状態で公開しなければならない
これ、恐らく普通に無理で、
「○○の作り方」みたいなノウハウ系ならまだしも、思い入れの強い自分の経験や思考を表現するなら「100%」への到達ってなかなかできないんじゃないかと思います。
自分の中で大きく複雑になっている思考や感覚を、文字によって切り出して定義づけてーって、けっこう骨が折れます。
で、いざやってみたら自分の語彙力と文章力が絶望するくらい貧弱で「いや、あの話がこんな稚拙なまとまり方してたまるかよ」の繰り返し。いつまで経っても全然ハマらない。
それでも!
やっぱり一度は最後まで書いて、まずは思考に輪郭を与えることをおすすめします。
そして、「仕上げなきゃ」というプレッシャーから解放されるために、もう投稿してしまって、頭の中を一回クリアにしちゃいましょ。
noteは公開後でも編集ができます。
誤字脱字レベルでなくても、全編修正だって思いのままなわけです。そう思うと気が楽になるのではないでしょうか。
さて、「誰かのための文章じゃなくてもいい」「あとから編集すればいい」とは言っても、
・でも目的のない文章って、とっ散らかるんじゃないの?自由すぎて逆に書きづらい…
・あとで以前の記事をひっそり書き直しても、新しい記事に埋もれたままだから人の目に触れなさそうで寂しいな…
そんな不安だってあるはずです。そういう不安を軽くするためにも、じゃあ具体的にどうすればいいのかってところを考えてみました。
とはいえ、構成は作ろう
まず、誰のためでもなく、目的がない文章であっても、「一番言いたいこと」や「結論」は決めていた方が良いです。それを最初に言語化する。
そして、話全体がそれに向かって収束するように、自分なりに「話の流れ(文章構成)」を最初に考えてから書き始めた方が良いと思います。
これは、整理された文章を作るという、読者のためのものでもありますが、書き手自身のためでもあります。
構成を練らずに心のおもむくままに書いて「あ!やっぱりこうすればよかったな」と思い直し、大幅に書き直すのって時間も手間もかかって大変ですよね。
そういう、思考や文章の動きそのものを楽しめる人もいるとは思うんですが、そんな執筆体力がある人ばかりではありません(私はないです)。
せっかく書いたものを消すのってモチベーションも下がるし、流れを組み立て直すのって頭がこんがらがるし。途中で投げ出す原因になります。筋道は立てておくことをおすすめします。
書き直したら「公開し直す」
公開後に、時間が経ってから「やっぱり考えが発展してきた」「あの記事、ちょっと書き直したいな」となった場合。
過去記事をひっそり書き直しても読まれないかも…ということが心配なら、以下の方法をとってみてはいかがでしょうか。
・タイトル先頭に【リライト】【改訂版】【5/2 追記】などと書いて新記事として再投稿する
・「ここからさらに考えを練り直しました」という旨の記事を新しく書いて、過去記事は参考元として貼るにとどめる(つまり修正はせず、過去記事は「活かす」形)
・というか、最初から記事に「このへんまとまってないので、後で追記すると思います」と入れちゃう
note内には、「#リライト」「#書き直し」というタグもあるくらいです。
あとから編集できることが、紙にはないwebの強み。生きて動く記事、良いんじゃないでしょうか。
↓「書き直し」に関してはこちらの加藤貞顕さんの記事もどうぞ。
「(あるはずの)書きたいことが浮かばない」問題
以上のような「書きたいことは決まってるけど、なかなか筆が進まない」場合のほかに、
「書きたいことがたくさんあったはずなんだけど、いざ書こうとすると出てこない」という、題材そのものが浮かばないという問題もあります。
「これからは浮かんだ時にメモをする」というのも解決策の1つではありますが、
「書くハードルが高く、難しく捉えていることが原因」ってこともあるかと思っていて、そういう時は「まず何か書いてみる」のが一番かなと。そうすれば気軽に「あれも書こう、これも書こう」と出てくる気がします。
王道アプローチ(?)としては、自己紹介記事を書くとか、noteの「お題」から何か選んで書くとかでしょう。
また、他人のnoteをたくさん読んでインスピレーションを得るのも題材探しの1つの方法かなと。
それに関してですが、「おすすめ」のnoteを見るとスゴい人が多くてハードルがさらに上がる気がするので、例えば「人気タグ」から気になるキーワードを選んで、新着順の表示にし、一般の人が書いたものを読んでみると良いのかなと思います。
もしくは、
以下を自分の中から探して「書きたいもの」を掘り当ててみるか。
・親しくなった人に必ずする話・経験
・目からウロコだった・考え方が転換した話・経験
・自分の中で傷になっている忘れられない話・経験
・自分の周囲と違う意見であるため、なかなか表明できないが溜め込んでいること
・ニュースや実体験、知識から編み出された、あるテーマに関する自分なりのひとつの結論
「自分の中で、何度も蒸し返している思考」があれば、それは熱量をもって書けることなのかもしれません。
蛇足:なぜ、多少無理をしても「書く」んだろう
noteをこれまで1記事しか投稿してないヤツが偉そうにすみませんでした!!(個人のnoteはゆったりやるって決めてるんだ許してくれ…!一応、仕事ではnoteとかいろいろ使ってたんだ…)
商業の文章と個人的な文章の違いみたいなことをたまに考えるので、ちょっとまとめてみました。
あと、私も本当に書き始めるまでが遅い・腰が重いタイプなので、「どうすればスタートできるか」については試行錯誤を続けており、これまでの考えを整理した次第です。
それはさておき。
たまに思うんですが、
「人目にさらすことになる個人的な文章」ってなんで書くんでしょうね。
誰か考察してほしいです←突然の他力本願
だって、
「自分の内面を正直にさらす」と「他人が理解できる、あわよくば面白いと思ってくれるよう文章を形成する」を同時に進めるわけじゃないですか。それってすごい面倒で疲れることなんじゃないかと思います。
書いて思考や気持ちを整理したいのであれば、人に見せない方がやりやすいですよね(ライティングセラピーというやつでしょうか)。
他人を傷つけないよう言葉を選ばなくていいし、自分自身が分かり切ってることをいちいち説明するような、もどかしいことをしなくてもいいし。
なのに、なんか文章って、
書いてから「人目に触れる」まで完了しないと完成してないような気分になるんですよね(え、そんなことないですか?汗)
「共感」と「承認」が関係してるんだと思いますけど、だとすると難儀な趣味だなぁと思います。
まあ趣味というより「発作を抑える薬」に近いんだろうなとは思いますが。
「なぜ報酬もないのに多少無理してでも書いて公開するのか」。
解明が待たれます。←ブン投げ
長いのに、読んでくださってありがとうございました。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?