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老眼と少年ジャンプ

古本屋が好きです。

「どんな人が使用していたかわからないのが、気持ち悪い」みたいなことは深く考えない性質で、バザーやメルカリも大好き。平気で中古の物品を買うし、特に書籍については、図書室や古い本の紙の匂いに慣れ親しだ子ども時代を送ったからか、一層気にしません。

そんな私が先週、ブックオフで購入した書籍は『ジョジョの奇妙な冒険第3部・スターダストクルセイダーズ』の文庫版。
小6の息子がアニメ版のジョジョに興味を持っているので読むかもしれないと思い、数冊、購入してきました。

『ジョジョの奇妙な冒険』は、35周年にわたる長期間連載に加え、アニメもヒットした化け物漫画なので、ご存じの方も多いかもしれませんね。

(息子と最初にジョジョの話をした時、「ジョジョ?私が子どもの時、漫画に乗ってたアレだよね???まだ続いてんの?」とびっくりしたのを覚えています)

えっ、子どもの為に漫画を購入するの?と驚かれる方もいるかもしれませんが、実は「我が子が文字や本に親しむことを一切しない、むしろ拒否する」という悩みに対する私なりの回答です。


このことについては、また別でお話しますが、とにかく「子にとってすぐ手に取れる場所に書籍や文字があり、とにかく本を開くことに慣らす」状態を作る目的でコミックスをちょくちょく買っている、というわけです。

男っぽいゴツい線 自ら絶対に手に取ることのないタイプの漫画
こいつとの出会いのきっかけは息子が本を読まなかったこと!
人生万事塞翁が馬

結果、どうなったかと言いますと、子よりむしろ私の方が楽しんでいるかもしれん・・・


読んでいたら、なんだかウッキウキするのですよ。
ストーリーの中で、ジョジョこと空条承太郎とその一味がエジプトを目指すことになり、空路や海路や陸路を少年漫画的死闘を繰り広げながら移動していくんだけど、その過程で香港やらパキスタン国境やらインドが出てくるのね。


私、まだデリー空港が古かった頃にバックパッカーでインドを旅行したこともあるし、インドのコルカタ(旧 カルカッタ)には、なんちゃって駐在マダムとして住んでいた経験もあるので、漫画のページをめくると「おお!あの場所だよ!」とか「そうそう、インドってこんな感じ!」ってな風に思い出すんですよ。

作者・荒木飛呂彦が、あのコルカタを取材したんだーとか、荒木飛呂彦はインドの混沌をどう見たんだろう?とか想像するだけで、作品の面白さが倍増します。

これは、大体いつもと同じパターンでは?漫画日本の歴史シリーズも、ジョジョも、子の為に買ってきたはずなのに、私が一番楽しんでいるっていうヤツじゃん!という自分に対するツッコミは取り敢えず置いておきます。

いいんです、本来の目的と少しズレてるかもしれないけど。人生の喜びは脇道にあるんだ(笑)

またいつものパターンか やれやれだぜ

そもそも私、「世界旅行」的な話が大好きなのです。
これはコーチングを繰り返し、自分について考える中ではっきり気がついたことなのですが、「世界を旅する」「世界を股にかけて活躍する」というような話がどうしても好きらしい。

だからなのか、息子が小学校1年生ぐらいの時に見ていたアニメ『怪盗ジョーカー』の主題歌も好きだったなあ。


歌の途中で「なにぬね乗り込め世界地図 はひふへ香港 パリ ドバイ〜 まみむめモスクワニューヨーク やいゆえ 横浜 エルサレム〜」って歌詞があるのですが、主題歌が流れるたび、無駄に素早く反応してました、私が。


「ねえ!パリって外国の町の名前なんだよ〜、ドバイ行ってみたいよね!」って主題歌が流れる度に説明したくなる、しちゃうんだけど、ええ、息子は見事に無反応でしたね(笑)

と、そういうわけで休憩の合間(私が)ジョジョの奇妙な冒険文庫版を手にとって読むのですが。


見づらい。


・・・小さいんですよね。面白いんだけど小さすぎて、文字を読むのがちょっときつい。


「ジョジョは巻数が多いから、できるだけ場所をとらない方がいい(片付けは永遠のテーマ)」「子どもが手に取る『本』については、面倒でも紙製がいい(ちょっとした信念)」の両方を解決する手段として文庫版を選んだわけなのだけれど、明らかに小さすぎる・・・。


え?わたし、昔もこんな感じで読みにくいと思っていたっけ?何も考えず夢中でスルスル読んでいた気がするけど・・・と考えて気づきました。これって、もしかしなくても老眼が進んだせいか?!


今後何度となく訪れるであろう、軽い衝撃と「読書はそこそこ好きなのに、今後読めなくなっていくのか」という将来の不安に2秒ほど固まりましたが、「身体機能の劣化?テクノロジーで補ってやんよ!眼鏡もルーク・スカイウォーカーの右手も一緒!」とすぐに思考を切り替えます。


こういう場合、コーチングですと「では、見づらいものを見やすくするにはどんな方法があると思いますか?」的なことをうま〜いタイミングで質問してくれたりするわけですが・・・そこでふと思いました。


「あれ・・・小さい漫画を読むのがキツイんだったら、週刊少年ジャンプ本誌サイズのものを読めばいいんじゃね?」

だって漫画家の先生たちは本誌サイズに最適化したデザインをしているわけです。
本誌サイズでコマ割りを考え、どんな風に読者の視線が動いていくか、どのぐらいの大きさで描かれた主人公がどんな印象を与えるのか、そして見開き(左右のページまとめて)を使うことでどんなインパクトを与えるのか、毎日死ぬほど考えていると思うのです。


ってことは、漫画家の先生の意図を真正面から受け止めて作品に耽溺するなら、本誌サイズが最適、ってことになる。


これって、もしかしてヴィクトル・ユーゴーの『レ・ミゼラブル』を訳書で読むのではなく、フランス語の原書で読むようなものですよね?(たぶんちがう)


しかし、ここで大きな問題が一つ発生します。
週刊少年ジャンプ本誌、集めはじめたら際限なく場所を取る・・・。


『スターダスト・クルセイダーズ』16巻ぶんを本誌サイズに換算するとざっと192冊。ゾッとする数です。ただでさえ家の片付け問題で精神を病みかけているのに(笑)まず、スペースの問題で無理です。


また、仮に本誌サイズで読むとしても、とっくの昔に連載が終了している『ジョジョの奇妙な冒険・スターダストクルセイダーズ』は今連載してはいない。コレクターが保存している中古本を高い金出して買うほどの気力はありません。
ジャンプ本誌と同じぐらいのサイズでスペースを圧迫しない電子書籍で読む方法って無いんかいな・・・・?

・・・あるじゃん。
iPadのminiじゃないやつが!


何で今更iPad?今そこに気づく?という盛大なツッコミが聞こえそうですが、私の中では大いなる発見です。


何故なら、(子どもではなく、私が)漫画を読む=タブレット端末、タブレット端末=ソファでダラダラと楽しむ=軽さと手軽なサイズが正義!という解に辿り着き、数度の安価なアンドロイド端末による失敗を経て「もうタブレットはiPad miniでいいわ〜」に落ち着いた私にとって「miniじゃないやつ」は今まで完全に視野の外!

タブレットはソファで楽しむためのもの(だと思う)
現実はこんなにゴージャスではないですが

今までリアル店舗で触って確かめるのは常に小さめのタブレットかiPadminiばかりでしたが、どうやら一回り大きいサイズのタブレット端末を検討する必要がありそうです。


そしてなんということでしょう、今日、息子の買い物に付き合ってリアル大型電器店に遠征することが決まりました。このタイミング。テーミス女神が天秤棒を私に突きつけて微笑んでいるような気がします。

しかし、テーミスが私に問うているのは『善or悪』ではなく『miniそれともminiじゃないやつ、どっちにすんの?』


早速、大型電機店で実機を確認してきたいと思います。


電子機器選択にこれほどの影響を与えるとは・・・ジョジョの奇妙な冒険、侮れんな・・・

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