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子ザル、決心する

子ザルが突然「スマホを解約したい」と言い出した。
あんなにスマホを使っていたのに?どうして?
友達と何かあった?SNSトラブルでもあった?
不安な疑問が次々と湧いてくる。
子ザルにも交友関係があるし、子ザルには何より音楽が必要なのに、スマホがなくなったら困りはしないのだろうか?
スマホで音楽を聴きながら宿題したり、踊ったり、自分の世界にどっぷり浸っていたのに…。
子ザルに一体何があったのだろうか…?

子ザルは言った。子ザルにとって大事な目標ができたと。
そのためにスマホに割いていた時間がもったいなくなったらしい。
でも、自分ではついスマホを触ってしまうから、強制的にスマホを手放すことにしたのだという。
子ザルは決心したのだ。
素晴らしい!

しかし、スマホを手放すと、緊急事態や急な連絡に対応できなくなる。
親としては心配になる。

子ザルよ、子ザルの意志を鍛えてスマホを使わないようにするというのはどうだろうか…??
スマホの利用制限設定を試してみるとかは?


子ザルは多忙だ。毎日やらなきゃいけないことが多く、さらに休みの日も宿題に追われている。なのに、子ザルは習い事を手放そうとしない。
子ザルが手放そうとしなかった習い事は月に1〜2回行けるか行けないかのものだった。
数年前に子ザルが「どうしても」というので、渋々承諾したのだ。
月謝も高いし、専用のブーツやヘルメットなども購入しないといけないので結構モノ入りだったけど、子ザルが楽しそうに習い事に行っていたから、それはそれで仕方ないなと思っていた。
しかし、子ザルが大きくなるにつれてやらなければならないことが多くなり、時間的に通うことが困難になってきた。
何度か子ザルに習い事を辞めてはどうかと提案したが、子ザルは頑として首を縦に振らなかった。
最近ではその習い事に一度も行けない月もあり、月謝が無駄になったこともあった。
それでも子ザルは「自分にも息抜きが必要だから、辞めたくない!」と訴えた。

だが、ある日、突然に子ザルが「辞めたい」と言い出した。
「忙しくなってきたし、最近は知らない人が入ってきて気まずい」などと言う消極的な理由で子ザルは辞めることを決心したようであった。
ところが、今度はこちらが「息抜きの場が必要だったんじゃないの?」「もう少しやってみたら?」などと言ってしまった。
子ザルが逃げているように見えたことが気になったし、子ザルなりに楽しみにしていたことを無くしてしまって本当に良いのだろうかと、急に不安になってしまったからだ。

だけど、子ザルは「もう楽しくないし、むしろ行く方がしんどい。」と言った。
子ザルは決心したのだ。

子ザルよ、いつか再開したくなったら、また始めたらいいよ。


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