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気になったニュース#27 【半導体の覇権争い】 2022.5.2

日米両政府が、最先端の半導体の供給網を構築ために協力をすることで近く合意する見込みです。

ここのところニュースで半導体という文字を見ない日がないほど、半導体関連の話題はホットになっています。
半導体の元々の意味は、電気を通す「導体」と、電気を通さない「絶縁体」との中間の性質を備えたものという意です。しかしニュースなどで一般的に半導体と呼ばれているものの場合は、上記の性質を利用したICやLSIなどの集積回路のことを指していることがほとんどでしょう。

記事によると日本とアメリカは、台湾のTSMC社が開発で先行している2nmチップよりもさらに次世代チップの開発や、中国への技術流出を防止する枠組みづくりなどに関して協力していくことを合意するとのことです。
世界的な半導体不足はまだ当分続く見込みで、また長らく半導体の開発・製造でトップシェアを走ってきたインテルが台湾のTSMCに押されていることから、中国との安全保障上の理由においても半導体の生産シェアを自国で高めることは日米の重要な課題と言えるでしょう。


企業レベルでの話で言えば、アップルが自社で内製に成功したM1チップは非常にインパクトがありました。

私自身も筋金入りのWindowsユーザーだったのを、「M1はすごい」という声に惹かれ初めてMac PCを購入しました。
それまで15年に渡ってインテルのチップを搭載していたMacですが、インテル製のものよりもエネルギー効率の良いM1チップを開発、搭載することでMac PCの売り上げを急増させました。正直なところ、チップひとつでこれだけ話題になるとは思ってもいませんでした。

真偽のほどは不明ですが、6月に発売されるMacシリーズには、新型チップのM2が搭載されるのではという噂が出ています。

一方、2022年秋に発売が見込まれているiPhone14は、TSMC社製の3nmチップが搭載されることが決まっているそうです。

現在のiPhoneに使われているチップは5nmですが、3nmになればさらに性能と消費電力の面で向上します。

日本の半導体製造はかなり勢いが弱まってしまっていますが、この厳しい半導体争いに食い込むことができるのでしょうか? 半導体関連での有望な日本の研究はたくさんあるようですので、世界で戦える技術が生まれることを願います。