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連載エッセイ「弱い自分」第24回「コロナになった人間」

ある日、喉に変な違和感を感じた。何か物が入ったような変な違和感だった。自分は「これってまさかコロナ?」と察した。
翌日、喉の痛みは悪化していた。そして時が進むについて熱も出るようになった。寝る前に家にあったカロナールを飲んでも熱は下がらず、苦しみながら寝ていた。

朝起きると身体中痛みを感じていた。これはやばいと感じ、近所の病院で検査することに。コロナ検査特有の綿棒を鼻の奥まで入れるきつい検査を行った結果、コロナ陽性であることが発覚。
5日間の隔離生活が始まった。

家に帰って薬を飲んでも身体の関節痛が治らず、この痛みが本当に辛かった。夕方になると熱が一気に上がり始め、39℃台まで上昇していた。
苦しかった。熱だけでなく、関節痛もあって身体中ボロボロであった。
薬を飲んでもやはり熱や関節痛は下がらず、寝ても関節痛ですぐに起きてしまう。
時々夢を見るが、その内容はボルダリングの石が羅列してその石と同じ石を探すというまるで地獄の拷問のような夢がずっと続いていた。

コロナになって3日目。熱は37℃まで下がるもまだ関節痛が治らない。痛いところに熱さまシートを貼っても痛みは下がらず、苦しい日々を送っていた。加えて遅れた時に咳が出始めるようになった。

こんな状態が2日ほど続き、コロナになって4日目でようやく熱も完全に下がり、関節痛も弱まった。だが喉が痛みはないものの、咳が長引いていた。時々、嗚咽になりそうなほどの咳も起きることもあった。
そんな中、食事している時に起きてはいけないことが起きた。

匂いがしない。

食べても食べても匂いが全くなく、自分は嗅覚障害になってしまった。餃子を食べてもラーメンを食べても食感はあるものの匂いがしない。一体なんのために食べているのか。自分は絶望感を感じていた。

コロナ5日目、熱も関節痛もすっかり治るものの咳は出続けている上に味覚はないまま。
おまけに咳も止まらず、喉に違和感を感じる日々。
これを投稿しているときは徐々に回復しているが完全に治ってたわけではない。
なんか五感を1つ奪われた感じがしていて毎日が辛い。

初めてコロナになってこれほど辛いものなのか実感した。もうコロナにはかかりたくない。そう思った今回の体験談であった。

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