見出し画像

連載エッセイ「弱い自分」第4回「真面目な人間」

自分はかなりな真面目な人間である。
小学4年生までは不真面目で変なちょっかいを出したり、周りに迷惑をかけていた人間だ(今もそうだけど・・)。
でも5年生あたりからいじめに被害に遭って「あれはやっちゃいけない」とか「期限をちゃんと守って行かなきゃ」など真面目な部分が強くなり、今に至る。
なぜここまで真面目な性格になってしまったかというと周りの人間が不真面目な人が多かったからだと思う。
いわば反面教師が多かったからだ。

自分は小学4年生の時からボーイスカウトに入団したことがある。
正確にはカブスカウトと呼ばれ、ボーイスカウトは小学6年生からである。
そんなボーイスカウトに入って最初の夏のキャンプの時のこと。
キャンプをやる前に子供だけで地元の図書館の会議室を借りて計画することがあった。
自分はちゃんと計画するんだろうなと思っていたが、実際は班長がとにかくだらしなく、上半身裸でダラダラと寝転んでいて、自分は「こんなんで良いのか」と終始不安になりながら、参加した。
そして1番危険なのが、班長の姿を見た下の者が「こんなんで良いんだ」と間違った考え方を植え付けてしまうことだ。
案の定、その後自分の班の班長はだらしなく、適当に決めてルールを破るとにかく不真面目な性格ばかりだった。
(自分は真面目な性格だったのでそんなことはなかったが)
なのでボーイスカウト時代は行くのが億劫だった。

中学校でも似たようなことが起きた。
自分は卓球部に所属していた。
体育館の2階には卓球台が何台か用意されていて、1階が使えない時はそこで練習をしていた。
しかし2階には物が置いてある倉庫があり、部長や何名の部員がサボってそこに屯っていた。
そしてこれを見た後輩が真似したい気持ちになってしまい、2年生の時も3年生の時も部長になった人は常にあの倉庫を自分のアジトのように使っていた。

よく周りの環境で性格が変わるというが、まさしくその通りだと思う。
私が通っていた中学は本当に治安が悪く、
授業中におしゃべりや社会見学の帰りにサイゼリヤに行く生徒が多く、大人になった今、
あんなところで勉強しても良い人間になるのは難しいと感じた。
そして反面教師が多くいたからこそ今の自分の性格がこんなに真面目になってしまった。

真面目に性格して悪い方向へ行かないのは良いことだが、何かやらかした時、真面目な性格から本気で謝罪することが多く、周りがおふざけ状態になっても自分はそうなれないのが悩みである。
だから人と会うと体がガチガチになってしまう。

こう言う人間です。自分は。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?