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連載エッセイ「弱い自分」第12回「自分の言葉が言えない人間」

自分は言葉にして伝えるのが苦手な人間である。
自分が言いたい思いや伝えたいことをうまく言うのができず、思いが伝わらないまま終わってしまうことが多い。

小学校時代、勉強はできない人間であった。特に国語は全然でただ文章を読んでその文を丸写しするものだと思っていた。
そういう考え方だから大人になって自分の思いを自分の言葉で伝えることができない人間になってしまった。

今でも面接や面談が苦手な自分。大学受験の時もなんの夢もなかったのでただ受かればいいという思いで受けた最初の面接は本当に最悪だった。
志望理由は試験本に書いたことをそのまま言ったり、演習問題に描いた作品について聞かれたら「特にないです」と答えるなど酷いもの。
当然受験は失敗。(その後面接の練習をしてなんとか合格できたけど)

最近こんなことがあった。
クリエイター交流会に参加したときのことだった。クリエイターの1日のついて話すことになり、他の人の話を聞くと自分とは違って仕事もあり、充実した1日を送っていた。そして自分の番になり、何を話すか考えに考えた結果、土曜日のことを話した。
内容はぐだぐだでただその日何をしていたかを箇条書きのように話すという全然つまらない話になった。ダラダラとしゃべっているため周りの雰囲気も悪いことはすぐに察知した。
あーなんて話をしてしまったんだろうと後悔しながら帰ったのであった。

大人になって、どこかで見たような言葉だけを羅列したようなことを言って相手に見抜かれることが多くなり、もっと国語を勉強すべきだったと思うようになった。
自分で伝えたいことを言いたいのに頭の中の言語化はごく僅かで似たような言葉しか思い浮かばず、結局胡散臭い言葉を言ってしまう。
言語化というより言葉のボキャブラリーを増やすようにしよう。
書きながら思った自分であった。

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