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スポーツ栄養学とはそれか

学芸員の資格はとったもののそれも仕事にすることができず、路頭に迷いそうだった私に手を差し伸べたのは栄養学の先生だった母で、これからは女性も手に職を持っていきて行く時代だから、とりあえず栄養士をとるのはどうかとカフェだのサロンだの言っているだけの理系からきしの私に資格職への道をひらいてくれたのだ。そして、私は管理栄養士として、なんとか生き延びている。その中で、専門にしたいと思える分野がみつかったのが学部を卒業して四半世紀後というのもまああれなのだけれど、親世代でも40代になってから大学院通ったり、弁護士になったりという人が周りに多かったことに今更気が付く。友人たちも同じく学び続けたり、「何か勉強したい」から仕事関連の資格をとったりと、大人になっても成長を感じることは人生の楽しみのひとつ。

さて。スポーツ栄養学とはなにかからそれかへの第二回ですが、驚くべきことに1日おきくらいにスキ!をくださる方がいらして、私は2回目の記事の投稿を決めました。

さて。スポーツ栄養学とは何か、の続きですが、スポーツ栄養学を学ぶのと研究するのと実践するのは全く違います。私は栄養学は学びましたが、スポーツ栄養学についてはあまり学んだ記憶がありません。スポーツトレーナーさんに聞いたら、スポーツ栄養学というのは授業のひとつとしてあった、とのことでしたが、私は実に「スポーツ栄養学」という言葉すらそれに着目し始めた去年まで聞いたことがなかったように思います。

私は、市民ランナーとして効率よく体づくりをしたいと、自分のためにスポーツに特化した栄養学が学びたいと思いはじめます。プロテインは運動のあとに摂るといいとか、足がつらないようにするには、水分とミネラルが大事だとか、ハーフとフルのエネルギーの摂り方、30kmの壁、RunTuber(Running YouTuber)のチャンネルをいくつかみていると、みな同じことに何度も触れます。しかし、それが、また、なんというか、同じようなことを同じくらいのレベルで何度も耳にする。実感するにつれ、全貌がみえてきて。そうか、わかりやすくインターネットでアウトプットできるのはこの辺りまでなんだということがわかりました。私がその2次、3次アウトプットから得られるのはここまでなんだ、自分で1次、2次情報を取りに行かないと深まらないのだと、数ヶ月そういった情報に向き合っていてやっと気が付きました。

ふと、結構な会費を払い続けている栄養士会でもスポーツ栄養学関連の講座が受講できることに気がつきます。そして3ヶ月ほどあれこれ受講してははーん、とまた思うのです。栄養士会の目指す生涯教育は25歳くらいの、就職して職場に慣れて、自分の専門を極めたい方が始める用なのだと。だってそうやって次のステップまで5年くらいかかるんです。一通り自分の分野の専門講座を聞くのに。一コマ一コマは1000円だったり3000円だったりですが、民間企業に依頼しているセミナーは2日間みっちりで15000円だったりなどいろいろあり、いくつか受講して非常に面白い。実践には即役に立ちそうな講義ばかり。

だがしかし。5年間かけたら50歳になってしまうので、もうぎりぎり最後現役20年をかけたいわたしは1年1ヶ月でももったいない。そこで何人か周りの友人たちに「スポーツ栄養学を専門にしたい」と話すと、もう即「大学院に行けば」という話になり、「大学院行こうと思って」といえば「楽しそう!」「いいね」「いつから?」とみな当然のように受け止めてくれて、医師の友人にはスポーツ栄養といえばここだよね、と大学までさらっとお勧めがでてくる。

※栄養士をとった短大が今は大学になっていて、母校の先生(もはや現在のスポーツ栄養学界の第一人者のような先生ですが、大学の教務課を通じて連絡したらちゃんと直接アドバイスをくださいました。学校というのはそういうものなのですね。ありがたいです。)にも相談しました。そこでは、研究をしたいのではなくて、最終的には現場に出たいのであれば、大学院ではないかも、というお話をいただいたのですが、今年一年、栄養士会を含め、スポーツ栄養学会のセミナー(公認スポーツ栄養士必須の丸3日のセミナー)も受講しましたが、結果、私は全貌がわからないと「わかった」「ここがやりたい」と思えないタイプなので、大学院に進学することにしました。また、経験がなくても情熱だけで現場に飛び込むというタイプでも年齢でもないので、地味に授業を受けるということでじわじわと学んでいきたい方であることもわかり、大学院進学を選びました。また、運動をする方に対して、栄養学だけでアプローチできない。スポーツ×栄養、でないともう足りないと思ったこともあります。スポーツの方もきちんと学んだ、と思えないと自信をもって指導できないと感じています。独学ができる方は、いいんです。私は自分で自分をそこまで追い込めない。そんなにできる人間ではなくて。だから、学校に、先生に、頼ることにしました。

そして、スポーツ科学についてはまったく触れたことのない私は、運動生理学を始め、知識を学ばなくてはならない。そして、研究はまた別だ。今の療養型病院栄養士の仕事の延長上でスポーツと栄養が関わっているテーマ「健康寿命の延長」だ。

そして、実践。

経験を積むためにはどうしたらよいのか、考えているところですが、何より自分が一番の被験者なので、この年明けから、ランと食事の計画を立てて取り組むことにしました。

まずは東京マラソン向けに同僚の陸連ジュニアコーチに立ててもらっていたメニューから組み直して、ランの計画は2回ほどじっくり時間をかけて、ほぼ固まりました。年1000km→月100km→週25km:週2遅番の朝に7.5kmずつ、週末10km+α、で行きます。朝は考えずにモデレート走。週末は60−90分の変化走やインターバルを組み合わせて。余裕のあるときはロングも。

食事ですが、計画通りで進んでじわじわと100gずつ減らして、と思っても外食をすると即元を超えて戻ります。やれやれです。目標を達成するために、日単位週単位月単位目標体重と、細かく達成度を測り、目標へむけて修正に修正を重ねていくしかないと思うのです。

その目標は、誰のためか。
その目標は、フェイクではないか。
その目標は、あなたのためか。
その目標は、なりたい自分のためになるのか。

あなたの目標は、叶ったらどんなあなたになれるのか。それはなりたいあなたなのか、というのが大切です。また、たった数キロの違いでもそこまで到達してみないと、今の年齢でのそれ、がどんな感じかは実はわかりません。

さて、スポーツとダイエットと食事療法。微妙な関係にあります。そこまでハードに走ってはいないので、今のところスポーツはあくまで体への刺激入れとして。運動による消費カロリーは計上していません。基礎代謝があがればラッキー、です。

スポーツ栄養学も、生活の中の栄養学も、メイン例えば私の昼食のパスタが何グラムなのか、何グラムだと何キロカロリーなのかというのを何度か計算するとすぐにわかるようになります。カロリーだけが全てではないのはわかります。お酒はエンプティカロリだけれど、肝臓をはじめとして体に負担があるのもわかって飲んでいます。まずはなんとなく炭水化物が4kca/gであり、乾物ならイコール、炊いた米なら2.2倍(お水は1.2倍というのは聞いたことがあっても、じゃあ炊き上がりは2.2倍と即答できるのはただの経験。みなさんもなんども双方向からの計算を試して、わかるようになるかと思います。

栄養学と同じように、運動学もわかるようになるかな。
楽しみです。

そして、次のフルマラソンは、オスロマラソンを目指して。


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