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【要約】シン・ニホン|日本がもう一度世界に勝つ方法
「これからのAI時代の生き残り方がわからない。。」
そんな方にぴったりの一冊を紹介します。
⬇︎こんなあなたにオススメ⬇︎
・日本の今の現状を知りたい
・これからの日本の世界への勝ち筋を知りたい
・これからのAI時代をどう生き抜いていけばいいか知りたい
今回は安宅和人著「シン・ニホン AI×データ時代における日本の再生と人材育成」を解説していきます。
マッキンゼー入社後イェール大学で学位を取得し、その後ヤフーの役員として活躍、現在は慶應大学の教授としてデータドリブン時代の基礎教養を教える著者。
前作「イシューから始めよ」は45万部を超える大人気ベストセラーとなりました。
今回紹介する「シン・ニホン AI×データ時代における日本の再生と人材育成」では、そんな著者が日本の現状とこれからのAI時代にとるべき戦略をファクトベースでわかりやすく解説しています。
この本を読めば、日本の今の現状を知り、これからどう世界と戦っていけばいいかわかります。また、個人がきたるAI時代をどう生き抜いていけばいいかも理解することができます。一緒に学んでいきましょう!
データ×AI時代の特徴
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今はデータ×AIの時代です。
このデータ×AI時代では全ての変化が指数関数的に起こります。これは、ちょっと時間がたっただけで想像を絶する変化が生まれるということです。現在不可能なことの多くは5年後、10年後には可能になります。
例えば、2007年の時点でAIによる翻訳というのは既に存在していましたが、うまく訳せるケースは少なく、実用化までは程遠いように思えるものでした。
しかし10年ちょっとの間に翻訳技術はかなり向上し、今では人間の翻訳と変わらないくらいのレベルにまで到達しています。
このようにAI時代では急速に時代を取り巻く環境が変化していきます。
なぜ日本は世界に遅れをとっているのか
データ×AI時代の世界で、日本は世界に対してかなり大きく遅れをとっています。
データ×AIの世界で成功するカギは3つあります。
<データ×AIの世界で成功するための3つのカギ>
🔑 様々なデータが大量にあり、幅広く活用できること
🔑 圧倒的なデータ処理能力があること
🔑 質・量ともに世界レベルで十分な情報系サイエンティストとデータエンジニアがいること
日本はこの3つのうち全てで海外に負けています。
1: データ量
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デジタル社会では検索エンジン、Eコマース、SNSがデータを得るには有効なツールとされています。
日本のトッププレイヤーでも海外のトッププレイヤーたちに比べると利用者が大幅に少なく、そのために取れるデータも少ないのが現状です。
<検索エンジン>
・🇺🇸Google→20億人
・🇨🇳Baidu→6億人
・🇯🇵Yahoo Japan→6500万人
<Eコマース>
・🇨🇳Alibaba→5.2億人
・🇺🇸Amazon→4億人
・🇯🇵楽天→4400万人
2: データ処理能力
![](https://assets.st-note.com/img/1669267453284-moEnHT7uSD.jpg)
データの処理能力を考えるにあたって、データ処理にかかるコストはとても重要な指標です。データ処理にかかるコストとは主に電気代を指します。
日本の電気代はアメリカの5~10倍ほど高いです。中国はアメリカよりさらに安いため、日本と中国とでは数十倍の差があります。
また、ビッグデータ系でグローバルに使われている技術プラットフォームはAWSやMicrosoft Azureなどいずれもアメリカ企業のものです。
3: データエンジニアの数
![](https://assets.st-note.com/img/1669267605514-o1pe7dGJog.jpg)
日本はアメリカだけでなく、中国やインドよりもデータエンジニアの数が少ないです。かつ古典的なプログラマが多く、データエンジニアは足りていません。
この理由は、日本の大学の理工系の比率が海外諸国に比べて低いことにあります。
<大学の理工系の比率>
🇰🇷韓国→68%
🇩🇪ドイツ→68%
🇺🇸アメリカ→31%
🇯🇵日本→23%
これに加えて日本はデータサイエンスに関する学位を取得できる大学がとても少ないです。アメリカでは500以上の大学でこれらの学位を取得できます。
日本がまだ世界に勝てる理由
このように日本の現状は大変厳しいものです。しかし、日本にも勝ち筋は十分あると著者は述べています。その理由は大きく以下の2つです。
理由その1: 革命期に起こるフェーズの変化
![](https://assets.st-note.com/img/1669267661072-EbIsV9hZK1.jpg)
産業革命からの歴史を振り返ると、3つのフェーズに整理できます。
<産業革命以降の3つのフェーズ>
1. 新しい技術やエネルギーが出てきた時代
例)電気の発見、蒸気機関車
2. 新しい技術が実用性を持ち、様々な世界に実装された時代
例)車、ミシン
3. 新しく生まれた機械や産業がつながって、より複雑なシステムが生まれた時代
例)土管、インターネット
日本はフェーズ1をやったことがありません。日本はこの当時江戸時代で、鎖国状態にありました。
日本が明治になり一気に西洋文明を吸収し、新しい産業の構築で大きな成果を挙げた時期が、ちょうど世界ではフェーズ2の初めあたりです。さらに日本はここから新幹線やファミコンなど、新システムの構築でもさらに勝利していきました。
そしてデータ×AI時代は今フェーズ1の終わりに近い状態にあり、これから日本が得意とするフェーズ2、フェーズ3がやってきます。
理由その2: 幅広い産業領域で世界レベルの技術を持っている
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日本は車、家電、ファインケミカル、ロボット、鉄、建築土木、さらには計算幾何(モバイルインターネットに活用された)で世界トップを走った国です。
データ×AI時代において、ベースの経験値としては相当に高く、フェーズ2や3でこれらを生かすことができます。
これからの時代を生きる日本人へのアドバイス
ここまでは国家単位での戦略について解説してきました。
では私たち個人は、これからのデータ×AI時代をどう生き抜いていけばいいのでしょうか。それには3つの大事な要素があります。
1: 妄想力
![](https://assets.st-note.com/img/1669267951047-emTWkitA9b.jpg?width=1200)
大事な要素1つ目は「妄想力」です。
これはAIの弱点です。AIにはアイデアを作る力がありません。
日本にはドラえもんや鉄腕アトムのような、度肝を抜かれるような設定のアニメ・漫画がたくさんあります。この様に設定で度肝を抜かれるような作品は海外にはあまりありません。
日本人にそなわったこの豊かな妄想力が、技術に実用性を持たせ、複雑なシステムを構築するフェーズ2や3でとても生きてきます。
この「妄想力」に加えて、本書ではこれからのデータ×AI時代を生き抜くために重要な力が大きく2つ紹介されています。このどちらとも必要不可欠な能力であることは間違いありません。知っているだけでも周囲と差をつけることができます。
気になった方は実際に手に取って読んでみてください↓↓
まとめ
今回は、安宅和人著「シン・ニホン AI×データ時代における日本の再生と人材育成」を解説しました。
著書ではこの記事で書かれている内容をより詳しく説明しています。さらに、「個人がこれからの時代をどう生き抜いていくか」「国としてのAI戦略」などなど、この記事では紹介しきれなかった様々な内容が説明されています。
「AI時代の日本人の戦略についてもっと知りたい!」という方はぜひ読んでみてください。
<読者の声>
・「久々にすっごい面白い本に出会った。これからの時代の生き方の教養書として面白い」
・「これからの日本が進むべき道を豊富なデータと精緻なロジックで導き出している」
・「安宅さんの『日本を何とかしたい』という熱い思いが伝わってきて、ビジネス書なのに感動しました」
・「新人教育やマネジメント教育に必須の本」
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