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文才がある人は、なにを書いているのか

今は昔。
枕草子リメイクなるものが、noteで流行しているようだ。
文章がとてもすばらしくて憧れているかたがたが、
そろって枕草子で たわむれている。

ならば。
推しもすなる枕草子といふものを、我もしてみむとてするなり。

🍞

春は、さくら。

お花じゃなくて、食べもの。
さくら味は、たまらない。
なぜ、春しかないものか。

とりわけ好きなのは、桜あんぱん。
ふつうの、こしあん入りで桜の塩漬けがのったパンもよい。

けれど、さくら色のあんが入っているものは、
可憐な少女のような愛おしさで、いとをかし。

可憐な少女と言ったが、
これがきらびやかな女性となっても、くるしゅうない。

この春は、
桜あん、ホイップクリーム、よもぎ生地のデニッシュパン
なる組みあわせが、目を見開くほど、うまし。

このように着かざっても、
また、いかなるかたちであろうと、

さくらしか勝たん。

🍡

夏は、水まんじゅう。あと、水ようかん。

あんこは、さらっとしている舌ざわりが、いとをかし。
無限に食べられられる。

こどものころは、
なぜ「水」とつくのか、わからず。

調べたところ、
「みずみずしさ」や「清涼感」とのこと。

くだものを「水菓子」とよぶのと、同じのようだ。
うん、夏にぴったりだ。あはれ。

「練りようかん」とか「蒸しまんじゅう」とかもよいけれど、

水のあんこしか、勝たん。

🌰

秋は、栗と、さつまいも。

子どものころ、栗ごはん・さつまいもごはんが、
とても好きだった。
あのほくほく感と、ほんのり甘くなったごはん。
日本に生まれて、よかった。

ただ夫は、栗もさつまいもも、あまり好きではない。
だから、今はあまり味わう機会がない。
かなし。

そして、栗・さつまいもは、
あんこ にしても格別だ。

もともとの「ほっくり感」が、
あんことなっても生きていて、
いやむしろ、よりレベルアップしていて、
いとうまし。

栗とさつまいもしか勝たん。

🍓

冬は、いちご大福。

近くの和菓子屋さんのが、犯罪レベルでうまし。
うすくて伸びのよいおもち、
大粒のいちご、
そして、繊細な味わいの、あんこ。

つぶあん・こしあん2つのタイプがあるけれど、
断然こしあん派。
買いにいってつぶあんしかなかったら、いとかなし。

夫「つぶあんしか無いって、どうする?」
私「じゃあ、いらない、こしあんがいい!」(だだこね)
店員さん「…つぶあんもおいしいですよ」(こまりがお)

このお店なら、
つぶあんでもおいしいのは、わかっている。
ほかのお店で買うより、ここのつぶあんのほうがよい。

それでも。
こしあんのおいしさを知ってしまったから、戻れない。

こしあんのいちご大福しか、勝たん。

🍧

ねんがらねんじゅう、勝たん勝たん言ってる。
もしかしたら、そうとうな浮気者だと思われるかもしれない。

そうじゃない。
つまるところ、あんこしか勝たん、なのだ。

そして、そのあんこを。
ねんがらねんじゅう、四季折々のかたちでいただけるのが、私。
私しか、勝たん。

(おわり)

🌸 🌻 🍂 ⛄️

noteを見ていると、
文章・表現・発想がすてきなかたが、たくさん。

今回の元ネタ考案者である三毛田さんも、そのおひとり。
そんなかたって、
こうやって書くことを楽しむ遊び心があるんだなぁ。
(そして、他のかたの枕草子も、とってもおもしろい!)

実際に枕草子をやってみて思うのは、「楽しかった!」
私も、少しずつ遊び心をみなさんから学ばせていただきたいです。

みなさんも、よろしければ枕草子をぜひ!
&三毛田さん、すてきなアイデアありがとうございます♡

あとは、同じく和菓子の、星井きなこさんの枕草子もぜひ!


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