出版1周年記念会 in 大阪の開催報告①
前にnotoでもご案内していましたが、出版1周年記念会 in 大阪の開催が無事に終了しました。あいにくのお天気の中、狭い会場の中にぎっしりとお集まりくださいまして、本当にありがとうございました。あらためて、お礼申し上げます。
せっかくですので、当日のご報告を簡単に行いたいと思います。今回は共著者の神田くみさんと私のほか、ゲスト講師に関西ブライダルミッションの岸本誠さんをお迎えして開催しました。まずは、第1部「男と女の境界線―キャリコンが知るべきSOGIの知識」と題して、神田さんの登壇でした。
神田さんは、ジェンダーのテーマに関心を持つキャリアコンサルタントのみなさんに向けて、キャリコン当事者としての目線を含めて、「キャリア×ジェンダー」の分野への問題提起と可能性について講演しました。
アライの存在と重要性から始まり、いまジェンダーのテーマが問われる理由について紹介した上で、ご自身の強み分野でもあるサイエンスの視点も盛り込んで、そもそも自然界におけるオスとメスの違い、性別決定のメカニズムについて触れられました。
日本はジェンダーギャップ指数が低いとさまざまな立場の人が指摘するものの、実際には幸福度ランキングなどでは女性の幸福度が男性を上回り続けているというトピックには、率直に意外だという反応をしめす参加者のみなさんもたくさんいました。
ジェンダーや性の4要素の解説のあと、SOGIハラスメントについて詳しく解説がありましたが、SOGOハラはともかく「マイクロアグレッション」という言葉ははじめて聞く方も少なくなかったようです。
SOGIハラというともっぱらLGBTQをめぐるテーマだから自分たちには関係ないと受け止める風潮もありますが、決してそうではなく広く私たちの職場や生活で起こっていることだという視点がリアルに紹介されました。
いつどこで起こってもおかしくないし、だれが関わっても不思議ではないし、知らず知らずのうちに当事者になっているかもしれないという事例は、立場や価値観を超えて共感できたように思います。
盛りだくさんの具体例がしめされた「ありがちなSOGIハラ事例紹介」では、思わずうんうんと頷いてしまうテーマが多かっただけでなく、もしかしたら自分も無意識のうちにハラスメントの加害者になっていたのではとハッとさせられたかもしれません。
SOGIハラの予防や対策、アライを増やすための取り組み、キャリコンが果たすべき役割についても問題提起があり、あらためてキャリコン資格の意義と可能性を共有できる場にもなったと思います。
当日はもちろんキャリコンにかぎらずさまざまな職業や立場の方が参加されましたが、講演後の交流会でも年齢や立ち位置や価値観を超えて、自由に多面的に触れ合う場としてとても盛り上がりました。
神田さんのお話しや考察からは、私自身も毎回のように学びと刺激をもらっていますが、また2人のコラボの中で私の分野や持ち味も含めて、発信していきたいと思っています。神田さん、ありがとうございました。
講演会、交流会の続編や東京開催を望むお声もいただいていますので、いろいろと前向きに検討していきたいと思います。
学生時代に初めて時事についてコラムを書き、現在のジェンダー、男らしさ・女らしさ、ファッションなどのテーマについて、キャリア、法律、社会、文化、歴史などの視点から、週一ペースで気軽に執筆しています。キャリコンやライターとしても活動中。よろしければサポートをお願いします。