初めての文法の授業

今日、この春小学3年になる子たちに、初めての文法の授業をやった。写真は、その板書。

「文法の"法"は、忍法の"法"」は、生徒の意見。今年のテーマは「自分から考える」と申し渡してあり、積極的な発言を要求する。
ただ、ともすると子どもは「こんな時にありがちな言い方」を雰囲気で出してくる。
なので、「え、それ、実際どうすること?」と聞くようにしている。
忍法も、実際どんななの?と聞くと、みんな左手のグーから突き出した人差し指を右手で握って、右手の人差し指も突き出すようにする(見事に全員が)。「それで、その手の形にすると、実際どうなるの?」とさらに追及したら「この手にして『隠れ身の術!』と言うと、透明人間になるんだ」と。
じゃあ、国語なら、文法で何するの?と、「□□を○○む(□は漢字、○はひらがな)」というヒントを出して考えさせた。うっかり「つかむ」と口走ってしまったら「わかった!意味!」って出てきた。

そして、次の問いが、下の写真。
「人間が意味をつかむ時のやり方は?」
これを、実際どうやってるのか、考えてみよう!

考えるといえば、算数。
例えば、簡単な足し算。
まず問いがあって(ニ足す三は?とか。)次にその答えが出る(五!)。
こういう簡単なのなら、速く考えられるけど、難しいのだとゆっくりしか考えられない、と最近算数で習った「項」の説明を一生懸命する子ども。
「項は、いろいろなまとめ方で、"カッコ"と"掛ける"と"割る"は、まとめる!」と、自分の理解を一丁前に申し述べる。
そこで、簡単で速いのでも、難しくてゆっくりなのでも、共通したやり方があるでしょ?と投げかけたが、これは流石に難しかったようだ。みんな沈没してしまった。
そこで、私のまとめ。

⑴まず、問題をはっきり出す
⑵次に、その答えを言う

「ほら、だからさっき先生も『最近、算数で習ったことは?』って問題をはっきり出したら、『項!』って出て、問題→答えって考えが進んで、意味がつかめたでしょ?
人間のわかり方、意味のつかみ方って、難しくても簡単でも、ゆっくりでも速くでも、いつもこうだよ、と。

本当は、この一歩先の
⑶「問題をはっきり打ち出す」のが主語で、「その答え」が述語なんだよ
⑷主語は、〜が、〜は、〜も、ってなってるから見つけやすいよ
⑸その「が、は、も」という文字の直後から、その答えの説明は始まるよ
というところまで進みたかったんだけれど、そこまで行けずにタイムアウトに。

主語→述語と、頭の中で変換していくダイナミズムが、文章を読んで内容を理解していくこと。
その立ち上げ部分を、ものすごくクローズアップしてやってみた。

みんなの印象に、考えた経験として刻まれることを願いつつ。

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