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ぞうきんしぼりのようにアイデアを出す

「頭使ってないなー」
「頭回ってないなー」って時がある。
「アウトプット全然できてないわー」という時もある。
寝る前、「今日1日あんまり頑張れなかったなー」という日もある。
最近、そんなことを思ったときにやっていることがある。
それは「ブレインぞうきんしぼり」だ。

「脳をしぼる」という感覚

高校、冬の朝、テニスコート、雨の次の日。
テニス部で毎日朝練に励んでいた僕は、コートの水とりをしていた。ぞうきんやスポンジを濡れているところに付けては、バケツの上で絞る。その繰り返し。冬の寒さの中、手は猛烈に痛み、そのうち感覚がなくなっていく。
ぞうきんからはどれだけ絞っても水が出てくる。

今となっては懐かしい体育会系の高校生活。
しかし今回のテーマは「寒い冬の朝」でも「他の部員のために朝から水とりをする健気な僕」でもない。
「ぞうきん」だ。

ぞうきんというのは絞っても絞っても水が出てくる。なかなか出なくなってきても絞り方を変えるとまた出てくる。
僕はぞうきん絞りが嫌いだった。

しかし最近、ぞうきん絞りが気持ちいいと思う瞬間があった。

といっても絞ったのは「ぞうきん」ではなく「脳」。
脳を必死で絞って、出していたのは「アイデア」だ。

ある授業の課題のためにクリエイティブなアイデアを出す必要があり、ネットで検索したりしながら頭を悩ませる毎日だった。しかしズバッとくるようなアイデアは浮かばない。
ある日、その授業とは別の授業で「アイデアの質は量に比例する。これは真理だ。広告代理店(その先生は昔、電〇にいた)では明日までに100本ネーミングを考えてこいと言われることもあった」と言われる。そこでとりあえずゴミアイデアでもいいから量を追求してやってみようと考えた。

evernoteを立ち上げ、とにかく片っ端からアイデアを挙げていく。
そんなにアイデアは出ないのではないかと思っていたが、ゴミでいいと思うと、結構出る。

もちろんアイデアのほとんどは使い物にならず、最終的に出したアイデアは一番最初に思いついたものの改良版だった。

しかしこの時、「脳をしぼる」という感覚を、私は味わった。

「ブレインぞうきんしぼり」は気持ちいい

僕たちの脳は結構いろいろ考えてくれている。
でも普段、そのほとんどに対して理性的なフィルターを掛けている。
つまり、「しぼって」ない。

「ブレインぞうきんしぼり」は脳をひたすら絞るストレッチのようなものだ。
深く考える垂直思考というよりは、浅く広く考える水平思考に近い。一人ブレインストーミングである。

その利点は「アイデアの量が質を生み出す」とか「多様な視点を持つ」とかそんなことではない。

「気持ちいい」
ただそれだけである。
ただひたすらに脳を絞ってアイデアを出すのは楽しい。評価なんて気にせず、ゴミみたいなアイデアでもガンガン出す。
もちろん発想が広がったり、宝石のようなアイデアが見つかったりすることもあるかもしれない。そうなったらラッキーだ。
でも一番は「気持ちよさ」なのだ。

「頭使ってない、回ってない、今日の自分微妙だった」
そんな時は脳をめいっぱい絞ってみよう。テーマは何でもいい。
自分の仕事や課題に関係あることでも、遠い社会問題の解決法でも、新しい料理でも何でもいい(あまり知らないテーマはもしかしたら学習コストがかかってしまうかも)。

脳をしぼるとき気を付けたい7つのこと

ブレインぞうきんしぼりは自由にやったらいい。
でも僕的にこうすると良い感じというのがあるので共有しておく。
(といっても、ほとんどどこかで聞いたようなこと)

1.目的(アイデア出しのテーマ)は明確にする
何を目的にどのようなテーマについてアイデア出しをするのかは明確にしておこう。指向性を与えてやることで脳はその力を発揮してくれる。

2.制限時間と目標アイデア数を決める
制限時間と目標はゲーム性を生む。ゲーム性が生まれるとフロー状態に入りやすい。より夢中になって脳をしぼることで、気持ちよさは格別になる。

3.アイデアがカウントできる仕組みを作っておく
アイデアの数をわざわざ数えるのはストレスだ。Excelでも数字付き箇条書きでも何でもいいのでアイデアの数をカウントできるようにしよう。増えていくと気分も盛り上がってくる。

4.ハイテンポな音楽をかけるのもアリ
これは必要ではないけど、たまにやってみるといいかも。難しい研究や学習ならともかく、単純なアイデア出しであれば音楽が邪魔になる事も少ないだろう。

5.実現性や矛盾点は考えない
ブレインぞうきんしぼりは発散的思考である。浮かんだアイデアに対してネガティブなツッコミはよそう。もしネガティブなツッコミが出そうになったら「イカレてるぜ!」に変換するといい。

6.アウトプット(外化)する
紙でもPCでもいいので、アイデアはすべて外に出そう。頭の中に置いておくと次のアイデアが出てきにくくなる。まずは目の前のバケツにとにかく絞りだそう。

7.楽しむ
アイデア出しは苦しむ段階ではない。楽しく発散しよう。脳をしぼるという感覚を最大限に楽しもう。
(発散→楽しい、収束→し〇ど〇)

1日1回、脳をしぼろう


ー脳をしぼってから寝ると、ちょっといい夢見れるかもー

学習のアーティストを目指してます。学習ノウハウの体系化・学習体験のコンテンツ化を通して、学習者のレベルアップを手伝います。現状、お金よりも応援がほしい。