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葉月、よもやま話3(オリンピックと柔術)

8月も終わりましたね。
もう9月かぁ、早いね。
日中はまだ暑いけれど、夜はすっかり秋になっている。

猛烈な暑さを残したこの夏、頭をよぎったことや考えたこと・思ったことを時系列も脈絡もなく書き連ねます。

※サムネ写真、意味はないけど好きな1枚


柔術とオリンピック

定期的に浮上する「柔術のオリンピック競技化」のこと。
特に今年はオリンピックイヤーということもあって、そんな期待や声を耳にすることがいつもよりも多かった気がしている。

※ここからはあくまでも現時点での私の意見であり、誰かを否定したいとかそういうのではないので予めご了承くださいね。

柔術をオリンピック競技に…というのは正直なかなか難しいのではないかと思っている。
現実的に越えなければならないハードルが多いうえに高い印象。
そのうえで、オリンピック競技になって欲しいと思っているかと言われれば「否」というのが今の私の感想。

いくつかの観点で考えてみる。

【実態】
オリンピック競技に選定されるには、いくつかの条件をクリアしないといけません。
下記はオリンピック憲章の一部抜粋です。

 1.1.1 オリンピアード競技大会のプログラムに含めることができるのは、男性によっては、少なくとも75か国、4大陸で、女性によっては、少なくとも40か国3大陸で広くおこなわれている競技のみとする。


2.1 『種別』は、オリンピック競技の1部門であり、1つもしくはいくつかの種目で構成されるものであって、オリンピック競技大会のプログラムに含められるためには公式に認められた国際的な地位をもつものでなければならない。
 2.2 『種別』をオリンピック競技大会のプログラムに含めるための基準は、オリンピック競技に要求される基準とおなじとする。

オリンピック憲章 Olympic Charter 1996年版 (財)日本オリンピック委員会

大元はこちら。
興味ある人は読んでみて下さい。

https://www.joc.or.jp/olympism/charter/pdf/olympic_charter.pdf

上記の観点で
「男性:75か国・4大陸」「女性:40か国・3大陸」とあるけれどこれって満たされてるのかな。
調べてみたんだけど出てこないのよね…。
なんとなく、そこまで多くなさそう…と感じてる。
そもそもで各スポーツの競技人口を公式に発信しているものが見つからなかった。
陸上みたいに連盟がしっかりと存在して各種管理をしている競技であっても連盟への「登録者」しか管理はできていない様子。
当たり前だけど。

2つ目のもの。
解釈がずれているかもしれないけど、これはよく言われている「ルール」の統一などが含まれるのかなと。
これが一番のネックになるんではないかと思う。
複数の団体があり、それぞれが異なるルールで行っているスポーツがオリンピック競技に選定されることは、なかなかに難しいだろうなと感じる。
それならばと、統一基準をつくろうとした際には各連盟のみならず、おそらく競技をしている人たちからも大きな反発もでそうだなと思ってしまう。

とはいえ。ここまでは基準との照らし合わせるだけの話だから、クリアしていくために問題点を洗い出して解決に向けて進めることは、(難易度は高いけど)できないわけではないと思います。

もう1つ、大きな壁となりそうだなと思うのはどちらかというと、かたちのないもの。
感情というか個々における感想の部分。

【カルチャー的なこと】
ルール的には問題ないと思うし、競技そのものにも一切影響しないけども、この日本でオリンピック競技の代表選手になるならば、タトゥーはまず無理だろうなと感じてる。
競技によるかもしれないけども、ドウギを着て行う競技にはなにかと口をはさみたがる大衆は多いように感じる出来事が多かった。
仮に柔道の日本代表ががっつりとタトゥーが入って髪の毛を金髪にしてたとしたら、それはそれはクレームの嵐でしょうよ。
どんなに強くても。
もう15年以上前だけど、スノーボードで国母選手がドレッド・腰パンで会見に出たら大騒ぎになったよね。
スノーボードであってもそんなだった。
それを思うと、今の感じのままはなかなか厳しい目線が向けられるんではないかな。

じゃぁそうじゃない選手を出せばいい、となるかもしれないけど、それはその通りで、その場合には今のこのカルチャーとは別のものを形成していく必要があるということ。

ルール的にも、膠着が多いし観ている側がわかりづらいので、仮にオリンピック競技にするとしたら大幅な変更・改修が求められるでしょうね。
柔道やレスリングのようにオリンピック仕様に変化していかざるを得ない。
ドウギももっとガチガチに規定が定められるだろうね。

それから。
最も大きく影響するだろうと思うのが、ドーピング問題。
私はあまり詳しくはないけれど、海外では使用が当たり前のようになっていると聞く。
オリンピック競技になったら今のトップ選手は出れない可能性あるよね。
と同時に「出ない」だろうなって思うんだよね。

特にアメリカの選手たち。
プロ?としてお金を存分に稼いでいる中で、リスクをとってまでオリンピックでるかな?
上位のメイン選手はでなくて、サッカーみたいに18歳までの選手たちだけになりそうだよね。
競技人口が多いアメリカの選手がオリンピックにポジティブでないとしたら(わかんないけど)オリンピック選定は難しいだろうなーって思う。

私は、今のこのゆるめのカルチャー含めて柔術が好きだから、オリンピック種目になることでこのカルチャーが失われ、まったく別のものに変化していくとしたら少し寂しい。
故に積極的にオリンピック競技になって欲しいとは思ってない。


そんなことも考えながら、この夏はオリンピック観てたな。
もう秋になっちゃったけどね。


正解も結論もない話。
よもやま話。



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