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脳裏整頓 小説 vol,04

愛の内側

*こちらは官能小説として書いたものです。暴力的な表現があるため、苦手な方はお控えくださいませ。



「ねえ、澪ちゃんは天気だと何が一番好き?」
「どうしたの俊君。」
「いや別に深い意味はないんだけどさ、ただの会話のきっかけ。」


俺たちは今キャンプに来ている。焚き火もBBQもその後のコーヒーも楽しんだ。
今日のノルマは終わり。
テントの中で寝袋に入ってあの質問をした。

「特に好きな天気はないかな。」
「そうなんだ。 俺は晴れかな。」
「どうして?」
「やっぱり晴れていた方がやれることも多いでしょ。」
「今日のキャンプみたいな?」
「そう、今日みたいなキャンプや他のアウトドアもね。」
「なら、私は雨かも。」

俊はてっきり澪も楽しんでいると思っていた為ショックだった。
恐る恐る次の質問をした。

「それは、このキャンプが楽しくないから?」
「そうとも言えるし、違うとも言えるかな。」
「ごめん、よく分からない。」

それから澪は少しの間何も言わなかった。
俊は寝たのかと思い、悶々としながらランタンの灯りを消した。

「俊君はこんな状況下だと、私に絶対に手は出さないでしょ。」

それは予想外の質問だった。
俊は極めて冷静に答える。

「こんなって、キャンプで盛る方がどうかと思うよ。」
「私は違うの! ねえ、女の私に言わせないでよ。」
「ごめん。」
「だから、私は雨が好き。」

また沈黙が流れ、小さな声で俊が切りだした。

「じゃあ、今から。」
「それじゃあ意味がないのよ。」
澪は俊に捲し立てる。
「私は俊君の何?」
「彼女です。」
「でしょ。 そんな道具みたいに消費するだけの行為がして欲しいんじゃないの。」
「ごめんなさい。」
「雨だったら家の中で一日中くっついて夜になれば、求めてくれるでしょ。」
「そうだね、でも行為に関わらず俺はずっと好きだよ。」
「私だって好きよ。」
「ならいいじゃないか。」
「ダメよ。」

俊は上半身を起こして澪の方を向いた

「どうして。」
「じゃあ、私に一人でしろっていうの。」

俊は澪が一人熱を秘めて苦しんでいるいるとは考えもしなかった。
澪も体をこちらに向けてきた。

「私は俊君にエスコートして欲しいの。」
「いいの。」

俊は寝袋を脱ぎ、澪の上に跨った。

「こっち向いて。」

澪の背中に腕を回し、唇を重ねる。

「んんんっ。」
「澪ちゃんおいで。」

俊は澪を寝袋から出して、テントの外にでた。

「この木に手をついて。」
「ちょっと。」
「大丈夫、誰も来ないよ。」
「もう。」

俊は澪の上着を捲り、ブラを外し木にかける。

「どう、きもちいい?」
「うん。」
「あのさ。」

俊は澪の胸を後ろから優しく揉みしだいて、耳元で囁く。

「実はさ、俺も淡白な方じゃないんだよ。」
「え・・。」

「本当は澪ちゃんともっとしたいし、何なら撮影したい。」
「撮影?」
「そう、でもよかった。」

俊は澪のズボンを下ろし下着に手を滑らせ、澪の秘せられた場所を開かせる。

「俺のペースだと激し過ぎて、相手の負担が凄くてさ。 何だか申し訳なくてセーブしてたから。」
「セーブしてたの?」

澪は後ろにいるこの男を、まるで知らない男のように感じ怖くなった。

「そうだよ、でもこれからは思う存分していいんだよね!」

そういうと、俊は澪の下着から手を抜きテントの中に戻った。

「私をこんなにして、何してるのよ。」
「何ってさっき言っただろ。」
「まさか。」
「そう、このスマホスタンドとランタンをこの岩の上に置いて撮影させてよ。」
「嫌よ。」

澪は逃げようとするが、足場の悪い暗闇でズボンが絡まり思うように動けない。

「ほら、こっちにおいで。」
「いや。」

暴れる澪を強引に引っ張り、先ほどの木に押さえつける。

「あんまり暴れないで、じゃないと優しくできないでしょ。」
「もう優しくないじゃない。」
「それは澪ちゃんが暴れるからだよ。」

澪は後悔した。俊は自分の性欲を理解して私に接してくれていたのだ。
なのにそれを解放させてしまった。

「ごめんなさい、まさか俊君が我慢してくれていたなんて知らなくて。」
「おしゃべりはおしまい、ほらきもちいいでしょ。」

俊は澪の最奥に指を入れ中から刺激を与える。

「うんんっ。」
「誰も来ないけど、もしかして誰かに気づかれちゃうかもしれないから声は抑えてね。」

そういうと、俊は空いた方の手で澪の口を覆った。

「もう俺のが痛くて限界。 澪ちゃんの中に入れさせて。」
「ンンンンンンn・・・・」
「何どうしたの?」

俊は口を覆っていた手を緩める。

「せめてゴムはしてよ。」
「今日はいいでしょ、せっかくの解放記念日なんだから。 それに俺は澪ちゃんとの子供欲しいな。」
「ふざけないで!! まだ結婚どころか親に紹介すらしてないのに。」

澪が必死に訴えるも、俊の耳にはもう届かない。

「そんなの後でいいでしょ。」
「ダメよ、順番てものがあるでしょ。」
「もううるさいな、入れるよ。」

そういうと、俊は澪に体重をかけ澪の茂みを割って入る。

「きもちいい。」
「いや、本当に待って。」
「ほら静かに。」

俊は再び澪の口を覆って、もう片方の手を澪の手の上から恋人繋ぎのように押さえた。
口を覆っている俊の手に澪の涙がこぼれる。
だが俊の感覚は全て一点の快感に集中し、手を伝うものに気づかない。

「澪ちゃん最高。」
「澪ちゃんきもちいい。」
「あああイキそう。」
「ンンンンンンっっっ。」

俊は激しく前後運動を繰り返し、澪の抵抗虚しく俊の熱は澪の中に放たれた。
澪はただ泣きじゃくるしかできない。
膝にも力が入らず、俊に押さえつけられて立たされている。

「ありがとう澪ちゃん、凄く気持ちよかった。」
俊はさっぱりとした顔つきで澪にお礼を言う。

「さあ、もう一回。 今度は対面でしよっか。」

澪は耳を疑った。 確かにまだ俊のものは私の中で角度をつけている。

「いや、本当に妊娠しちゃう。」
「そのつもりで抱いてるんだよ。」

俊は自分のを澪から抜かずに澪を対面に向かせた。

「もし子供ができたら、この場所にちなんで樹(いつき)にしようよ。」

澪は恐怖すら感じていた。 俊は本気で子供を作る気なのだと。
そしてイカれた理由で子供の名前を考えている。

「俊とは別れる、こんな性欲サイコパスとは付き合えない。」
「何でそんなこというの。」

俊はずずっと自分のものを抜き、澪をテントに連れ込み組み敷いた。

「何でそんなこと言うの。」
「何度も聞かないで、当たり前でしょ。」

その時澪は右頬に痛みを感じた。
突然のことですぐに理解できなかったが、少し遅れて俊に叩かれたのだとわかった。
俊の目は空腹に飢えた獣のような目で見下ろしている。

「ずるいよ、我慢しなくていいって言ってくれたじゃん。」
「俺はこんなにも好きなのに。」
「澪ちゃんはこうして欲しかったんでしょ。」

俊のものが体内を圧迫し激しく揺さぶられ、俊の言葉は澪にとって意味を持たないノイズのようだった。

ただただ辛い。辛くて全てがどうでも良くなってくる。

「別れないよね、澪ちゃん。」
「別れないよ。さっきのは嘘。」

掠れた声で、俊に答える。
その答えを聞いて、俊の動きが止まった。
そして、逆の頬を叩かれた。

「もう二度と、こんな嘘は言わないでね。」
「わかった?」

俊の答えに、涙が邪魔をして答えられない。
それを俊は無視していると思い、もう一発頬を叩いた。

「言わ・・・言わない。」

澪はもう訳がわからない。
なぜここで俊と繋がっているのだろう。
悪いのは、彼の我慢を解いた私なの?
わがままを言った罰なの?

こんなことを自問自答しているうちにまた俊は動き出した。

「これからもずっと俺と一緒だよね。」
「はい。」
「子供いっぱい作ろうね。」
「はい。」
「また出すよ。」
「はい。」



今はもう、彼にとって私はただのラブドール。



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