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視える貴方と見えない君は(短歌三首)
私は週に三日電車に乗ってます いつもどこまでおいでになるの?
取り合いになるはずの席が空いたままなのは貴方も視えているのね
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一瞬で恋におちたと気付かずに 視える貴方と見えない君は
通勤電車内で、持ち主不明のペンが、みんなが大好きな(笑)はしっこの席を占拠していた。
しばらくは誰も座らず空いたままだったのだけど、とある駅から乗ってきたとある男性が、ペンを横に追いやって、そこに座った。
その次の駅で乗車してきたとある女性が、ペンに気付いたのかどうなのかはわからないけど、ペンを自分の真横(先の男性との間)に置いたまま、その席にすっと腰をおろした。
何駅かうとうとしてしまった私が目を開けたとき、目の前には密着した男女がいて、ペンはどこかへ消えてしまっていた。
私の通勤時刻は、ラッシュを少し外れているので、混雑はしていない。
そこまで密着しなくてもいいのにな、とも思ったのだけど、視える人がその存在をそっとずらしておいたのに、見えない人がどっかり座っちゃって、素敵な時空の歪みが発生したと仮定して。
その歪みの中に「恋」があったら、ちょっと楽しいかも知れないな。
・・・などと朝から妄想してしまったのでした。暑さで脳みそがやられてるのかも知れません。
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