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58歳を目前にして、派遣切りに遭いました。

 58歳を目前にして、派遣契約を打ち切られた。派遣先には、直接雇用についてずっと打診していたのだけど、それも無しに。職業紹介手数料の問題もさることながら、そもそも会社として「受注量が半減した」とのことで、最低賃金のパートとしてすら雇えない、と先に詫びをいれられてしまった。

 こういった業績悪化の流れの中で、最初に切られるのは派遣社員。それは重々わかっていた。その分、他のパートさんたちより高い時給をいただいていたわけなので、今回の件はもう、受け入れるしかないと思っている。

 素敵な職場だったので、かなり残念なんだけどね。

 さて、これからどうしようか。そう考えたとき、ふと思ったこと。

「もう私、定年退職したってことでいいんじゃね?」(笑)

 だって私、高校卒業後すぐに就職したし、出産もしてない(=産休・育休とは無縁)から、18歳から57歳まで、ほぼノンストップで働き続けてきたのだ。40年って、なかなかのものよね。

 「20歳になったら国民年金」といって、就職してなくてもとにかく20歳になったら年金保険料を払いましょう、という流れになったとき、

「私、18歳からずっと払ってますけど何か?」

 と真剣に思った。年に1回届く「ねんきん定期便」によると、なんと私はすでに900万円以上、年金保険料を納めているのである。もうこれ以上、働かなくてもいいんじゃないか、と。

 仮の話だが、もし私が4年制大学を卒業してから働き始めていたとしたら、40年働いたら62歳になっていたのだ。

 今のご時世、62歳でもまだまだよ! と言われるかもしれないけど、とりあえず今回の「派遣切り」を、「定年退職おめでとうございます」というサインだと受け取りたい私がここにいる。ステージにマイクを置いて、笑顔で去りたいのである・・・って、山口百恵ちゃんかよっ!(例えがいかにも、58歳目前のオバハン。苦笑)

 でも、これからの生活、どうするの? という声が聞こえてきそうだ。私の経済状況を心配してくださってthanks!(笑)

 まず、住居について。
 現在居住しているのは、私名義の分譲マンションである。もちろん、ローンは完済。

 管理費と修繕積立金、そして固定資産税を月割りにして計算しても、月々にかかる私の住居費は「3万円以下」である。

 次に、衣料費。
 正直、あまりこだわりがないので(笑)さほどかからない。ボトムはジーンズオンリーなんだけど、ジーンズって丈夫でいいよね! リーバイス501を、10年以上穿いているよ。501は、ボロになるほど「オサレ」な感じになるので、なんとコスパのよい衣料品なのだろうとひそかに感心している。

 食費。
 基本的に「ご飯とお味噌汁」という、いわゆる粗食が大好き! これは節約のためにそうしているのではなく、本当に大好きなので(逆に肉類とかあまり好きじゃないんです)大好きなものを食べている分には、あまりお金かからないんだよね。

 趣味。
 無類の読書好きゆえに、図書館には入り浸り状態。
 さらに、海岸を散歩するのが大好きなのだけど、素敵な海岸が自宅徒歩圏内にあるので、もう散歩し放題。
 あらためて言うまでもなく、どちらも完全無料(笑)。

 月1くらいは、少し遠出をしたり、ライヴ会場などに足を運んだりしたとしても、今の生活にかかる経費と、7年後には年金受給開始、ついでに私には、若い頃に積み立てていた「個人年金」というものもある・・・などいろいろ考えつつ、貯金額とにらめっこをした結果、

あと7年間無収入でも、死なない(多分。笑)

 という結論に到達。

 ちなみに、だと言って、全く働く気がないのかと問われれば、そうではない。何かご縁があれば、働くこともあるかもしれない。身体を動かすことは、嫌いではないし。

 ただ、やみくもに「働かないと死んでしまうー!」という切実な働き方はしたくないなと思ったの。積極的には働き口を求めない。逆に、働きたいなと感じたら、働くだけのハナシ。

 というわけで、めでたく定年退職した私には、膨大な「ヒマ時間」が生まれた(笑)。

 父親からは「女に学をつけると生意気になる。」と言われ、母親からは「アンタが進学するなら、私は首をくくる。」と言われ、大学なんて夢のまた夢だった40年前を、ふと思い出す。
 過去のことだから、もうどうでもいい、と言いつつも、どこかくすぶる思いを残していることは否めない。それは、大学に行きたかった、という単純なことではない。「女に生まれたから、権利を剥奪されたんだ。」という不愉快な感情が、ずいぶん長いこと、心の奥底にねっとりと横たわり続けていたから。

 だからといって、今から大学に行きたいとは思わないのだけど、まずはこのありがたき「ヒマ時間」を、徹底的に「書くこと」に使いたいなと今回決意したのである。

 58歳を目前に失業した、一人暮らしのオバハンの奮闘記になるのか? ただの節約日記になるのか?

 どう転ぶかわからないけど、とりあえず令和5年6月1日から、スタートです。

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