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小学校での課題解決型、ダンスの授業

最近、学校の先生方の忙しすぎる勤務形態が問題になっていて、特に小学校では、体育や英語などその分野での専門家を一般の人から募って、授業を担当してもらうという傾向になってきています。

私も、ダンスの専門ということで、ダンス(小学校では表現運動、もしくは体づくり)の非常勤講師を担当予定なので、小学校の非常勤講師研修を受けてきました。

研修では、私の時代(昭和ですが)とは異なり、課題解決型授業が推奨されていて、昔とはかなり授業の様子が変化してきたという説明がありました。

そこで、その新しい授業形態でダンス(表現運動)の授業はどのようにできるかについて、具体的な例を挙げて、考察します。

変わりつつある小学校の授業、課題解決型とは?

まず最初に、課題解決型授業というのは、「生徒(児童)が、自ら問題を見つけ、その問題に対して、自分の力で問題を解決していけるようにする授業」とのことです。

ひと昔前の学校の授業というと、先生が生徒たちの前に立って、課題について一方的に説明して、知識を与えていくというのが一般的でした。

先生主導の授業

私も同じような授業を受けてきた方ですが、課題解決型授業では、生徒が主体となるで、生徒の自発的な考えや発言が重要になってきます。
先生はそれを引き出す役割をするわけですね。

課題解決型のダンス(表現運動)授業の具体例

例えば、小学校での表現運動の授業は、「いろんなどうぶつや魚の動きをしてみる」「忍者や魔法使いのしていることを体を使ってやってみる」など何かの模倣や疑似体験を自分なりに体を使って表現するという授業になりますが、

これらのテーマについても、児童が自分で決めて、動き方も自分で自由に工夫することになります。

実際、やってみたことがありますが、小学校1、2年性くらいだと面白がって、自由に動き回ってくれますが、3、4年性くらいだと、「キョトン?」として固まってしまう子どもが多いです。

考え込む女の子


そんな時に、先生は、動き方を教えるのではなく、こどもたちが自分で動けるように、ヒントを与えたり、アドバイスもたくさんするようにします。

子どもたちが自主的に「動ける」ようにする工夫

子どもたちが「キョトン?」として固まってしまった場合、いろいろなことを試して、子どもたちが動きを発想できるようにしますが、その対策として

1、動きを連想できるように具体的な絵や写真を見せる(ゾウやクジラなど)
*動画を見せられればもっといいかもしれません。
2、よく知っているマンガや物語(ハリーポッターなど)から魔法使いのする動きやジェスチャーなどのヒントを与える。
などがあります。

もちろん、上記の材料(写真や物語)子供たち自身で決めさせることもできます。

大事なのは、先生の声がけと生徒のモチベーション

前述した方法を試しますが、実際一番重要になってくるのは、先生の熱心な声がけと子どもたちが、面白い!と思って挑戦するモチベーションになります。
例えば「どうぶつの動き」をやってみよう!という課題を子どもたちが選んだとして、
先生は、
「どんな動物を知ってる??」など、子供の興味のあるどうぶつを聞き出し
もし、子供たちが、その動物についてあまりよく動きを知らなかったら、どうすれば、その動物をよく知ることができるかも問いかけ、

「写真、動画を見ればわかるかも...」という答えが返ってきたら

「じゃあ!写真や動画を見てみましょう!」とその課題について深められるようにアドバイスしていきます。

このように、先生が、子どものアイデアや意見を引きして自主的に取り組めるようにするのが、課題解決型ダンスの授業では重要になってきます。

先生の熱心な声がけ

授業で先生が全てを説明する先生主導型の授業に慣れてきた子どもたちにとっては、慣れない作業が面倒くさいと思うかもしれませんが、実際、自分で考えて、解決していくこのような授業の方が、自分で考えて自主的に取り組めるので、モチベーションが上がります。

まとめ

最近、小学校で行われている課題解決型の授業をダンス(表現運動)の授業ではどのようにできるかということについてその一端を書いてみました。

私自身、英国にダンス留学をしていたときは、このような授業が大半でした。

課題を自分で見つけて、解決していくのは、答えを教えてもらうより、大変で、時間のかかる作業でもありましたが、自分で考える力がつきました。
このような授業のおかげで、ダンスを創作することの面白さを知ることができたのだと思います。

自身のHPで「協調性や知識を増やすダンスの創作」の記事を書いています。
下のリンクからどうぞ!


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