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【終活】安心してください。みんな死にますから

駆け出しのライターとして出会ったメンバーたちが、毎回特定のテーマに沿って好きなように書いていく「日刊かきあつめ」です。

今回のテーマは「#終活」です。

葬式は生きている人のためのものだよなーー、と、葬式に出る度に思う。

「自身の葬儀をどんなものにしたいか」ほどナンセンスな質問はない。だってもう、死んでるんだもん。
「明るく盛大な葬式をしてもらいたいなぁ」みたいなことを言っても、それが行われる保証はないし、行われたとしても当の本人は死んでいるから知ったこっちゃない。

だからもう、「好きにしてくれ」としか言いようがないよな。
「お金がもったいないから、そんなお金使うことないよ」とは言うかもしれないが、まぁねぇ。死んでっからなー。

そういえば以前、もし親父が死んだら葬儀はしっかりやれとお袋に言われ、「そんときはあなたが喪主だから、かってにやったらいいんじゃないですか」と答えたことがあったか。

お袋まで死んで僕が喪主だったときは、うーんどうすっかなーー。面倒くせぇなぁ〜〜(死んでっからなー)


いつだったか、奥さんの描いた絵が表彰されるとして、どんな服を着るか話をしていたとき、お袋から「(奥さんのお母さんが生前買ってくれた)着物を着たらどうか」と意見がでた。

そんな意見も出そうだと事前に話し合っていたのだが、我々の意見は「面倒くさいからそこまでしない」であった。

着物で行かないことを伝えると、「死んだお義母さんが悲しむ」と言うので、「お義母さんは、死にました」と返した。

お袋は悲しそうな顔をしていた。その顔をみて、僕は「ほお」と思った。
「すり替えるな、あなたが着せたいだけだろバカ」とも言ったかもしれないが、そこまで言ってやっと彼女に伝わったか、それでも伝わらなかったか。

お袋は悲しいのかもしれないが、死んだお義母さんは"死んでいる"ので、悲しみようがないのである。


よくもまぁ、自分が死んだあとのことなんかに興味が持てるとなと感心する。その点、奥さんとは死生観が似ているので気軽なのがよい。

いざ本当に死んだ後のことなんか"どうもくそもない"ので、ある一定度先の思想は「意味がない」と、我々夫婦は割り切っている。


☆☆いまそこの、デジタル終活をしているあなた☆☆

死亡が確認されたらデータを自動消去されるサービスに加入しようとしていないですか?

どんなエゲツナイ趣味をお持ちか知らないですが、別にいいじゃないですか。
家族に「あぁアイツこんな趣味もってたんだなー」って思われるだけですよ。(内容によっては家族の肩身が狭くなるかもですが、まぁそれも死んだら関係ないっスよ。)

仕事のほうだって、クライアントや同僚がちょっと迷惑被るだけだし、クレジットカードの請求が続いたところで、もう死んでるっつーの

「迷惑かけたくない」「恥ずかしいという感情」「後世にどう思われたいか」と
それらは全て『死』のあとには無意味になるので、そのへんを考えながらやるのが良いと思いますよ

大丈夫。安心してください。
みんな死にますからーー


記事:アカ ヨシロウ
編集:otaki
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