リクルート社のコンサルだった私がアカツキ社の人事になって人材マネジメントの入門書を書いた話
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リクルート社のコンサルだった私がアカツキ社の人事になって人材マネジメントの入門書を書いた話

この記事は、『アカツキ人事がハートドリブンに書く Advent Calendar 2020』 の 9日目の記事です。 前回は志藤彩那さんの「女優のアルバイト 後編」でした。

1.なぜここにいるのか?

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おつかれさまです。坪谷(つぼたに)です( ^ ^)b

2016年にアカツキにジョインし人事企画室を立ち上げました。2018年に独立し、2020年には株式会社壺中天を設立しました。そして今も人材マネジメントパートナーとしてアカツキにコミットしています。

私がアカツキにいる理由はシンプルです。

「人事の実践を世の中に発信したいから」

成長を続けるアカツキには様々な変化が起きます。人組織の葛藤とそれを乗り越え続けるドラマがあります。そこに「人事」つまり「人を生かして事をなす」ことの本質がつまっているのです。

塩田げんちゃん(前CEO)に「どこまで人事の取り組みを公表してもいい?」と聞いたときは「アカツキでやってることは、いい動きだと思ってる。世の中を良くするために、全部発信してくれていいよ」と賛成してくれました。

香田哲郎さん(現CEO)に「『How Google Works』のアカツキ版『How Akatsuki Works』を書きたいんですよ」と伝えたときは「それ、やりましょうよ。半年くらいでできるんじゃないですか」と背中を押してくれました。

共同創業者の2人とも、アカツキという組織に対して自信と誇りがあり、それを発信することで世の中を良くすることができると、まっすぐ考えてくれたのです。だから今も私はここアカツキにいます。


2.どこから来たのか?

私が「人事の実践を発信する」ことにこだわっているのは、こんな背景があるからです。

20年以上前、100名のIT企業(SIer)でエンジニアをしていた私は、組織が疲弊している状況に問題を感じて人事担当者になりました。そして8年間あがいた結果、人事として戦うには自分の知識が致命的に足りないと感じて武者修行の旅へ。

リクルートマネジメントソリューションズ社(以下、RMS)で人事コンサルタントになり、50社以上の企業で人事制度を策定し、組織開発を支援しました。

個と組織を生かす」というRMSの理念は、人事として苦しんだ経験のある私にとって心から共感できるものでした。ベテランコンサルタントである師匠たちにビシバシ鍛えられながら、クライアントである各社の経営者、人事責任者と並走して人組織課題を解決していく。超忙しくもやりがいのある幸せな日々でした。

リクルートでは社内コンテストが盛んですが、RMSにも「ナレッジ・グランプリ」という知の祭典があります。リクルートの中でもマネジメントの専門家集団であるRMSにとって「ナレッジ」こそが最高の価値です。年に一度、そのナレッジの質を500名の社員でプレゼンして競い合うのです。

私はそのナレッジ・グランプリが大好きでした。クライアント企業における人組織の葛藤、そこに全力で並走するRMSの仲間たちの生々しい実践と活躍を知ることができる。いつも大きな感動があり、自分の仕事の誇りを思い出せる1日なのでした。

7年間このグランプリに挑みました。何が日本企業の課題なのか、RMSが存在している意義は、その中で人事コンサルタントとしてできる最高の価値貢献とはなんだ?

考えて、考えて、考えて、磨いて、磨いて、磨いて・・・

予選落ちから全国大会進出、3位、2位と年々順位はあがり、とうとう「あるべき人材像を実現する人事制度」というテーマでプレゼンしたときに優勝することができました。

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500名の賞賛。花束。仲間たちは涙を流して喜んでくれました。一番厳しかった師匠から「いまのリクルートのNo.1コンサルは坪谷だ」とお墨付きをもらいました。

しかし、壇上で表彰状を受け取りながら、私の頭の中に響いたのは「ちがう!」という声でした。これはあくまでも社内イベント。まだ世の中には何も届いていない、まだ自分は何もお役に立っていないではないか。

魔法が、とけました。

私はいったい何をやっていたのだろう。人事として悩みながらも戦ってきたのは、メンバーにイキイキと働いて欲しかったからではないのか。頑張っている仲間が倒れる姿を、もう見たくないからではなかったのか。RMSには人材マネジメントの知がある、それを世の中のお役に立てるために、ここにきたのではなかったのか。

もっと、世の中に発信しなければ。

RMSの仕事をそのまま世の中に発信することはできません。クライアントの守秘義務があるからです。それならば、もう一度、事業会社の人事として挑戦してみよう。これまで蓄えた知を実践する。そしてそれを世の中へと発信するのだ!

それが私がアカツキに来た理由、そして発信にこだわっている背景です。


3.ここで何をしたのか?

A.アカツキ人事企画室の実践

アカツキでは様々な取り組みをさせてもらいました。その主な実践と発信は以下のとおりです。

アカツキの人組織課題を見立て、コンサルとして課題セットし、人事マネジャーとして遂行するだけでは、イケてるエンタメ会社に来た意味がない「人事は魔法使い-WIZ-」「リーダーを支援し共に戦う軍師-GUNSHI-」というコンセプトを置き、人材マネジメントの本質をアカツキらしく伝えることに挑戦しました。


B.各社人事や見識者との対話

そしてそのアカツキでの実践を持って、各社の人事責任者、経営者、そして研究者などの見識者たちと対話を重ねました。つながりづくり、場づくりにおいてはリクルートの仲間たちにとても助けられました


C.人材マネジメントの原理原則を体系化

この実践と発信と対話のサイクルの中で見えてきたことがあります。それは「事例だけではダメだ」ということ。はじめは『How Akatsuki Works』としてアカツキの良い取り組みを発信しようと思っていたのですが、それでは届くときと、届かないときがあると分かったのです。届かないときには、だいたいこんな声が聞こえてきます。

「アカツキさんは業績が良いからできるんですよね」
「創業者たちが凄まじく優秀ですものね」
「坪谷さんみたいなプロフェッショナル人事がいるからですよね」

そうなんだけど、そうじゃないんですよ!

受け手によっては、事例とは「たまたま、うまくいった例外」であり「自社とは関係ないこと」に聞こえてしまうのです。私は人事の原理原則を伝える必要性を強く感じました。原理原則の実践として紹介することで、事例の真意が伝わり、受け手の腑に落ちるのではないか。そう仮説を立てました。

人材マネジメントを構造化して原理原則を語るブログをつくり、ナレッジ・グランプリで鍛えられた知的筋力を最大限に発揮して、1日1記事を100日間連続で発信しました。

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D.人材マネジメント講座

ブログが100記事を超え、その内容がKindle版、ペーパーバック版で出版されたあたりから「もっと詳しく知りたい」「自社の相談にのってほしい」という問い合わせが増えてきました。ご要望に応えるため、各社の経営者や人事責任者や人事業界の方々に向けて『人材マネジメント講座 Wizard Course』を開催するようになりました。

こうして世の中から必要とされ、世の中に発信するべきものが何か見えてきました。

「原理原則という型(かた)に、実践という血(ち)を通わせて、形(かた・ち)にする」

これはのちに株式会社壺中天の理念「人事の意志を形にする」へと発展します。


4.これからどこに行くのか?

その型と血の集大成として、人材マネジメントの入門書を執筆しました。20年前、現場を助けたくて人事になったものの、あまりにも知識がなく何をどうして良いかわからず途方にくれていた「人事の初学者だった私」にプレゼントするつもりで書きました。

原理原則(型)を100のツボ(ポイント)で指し示しながら、アカツキ、リクルート、サイボウズ、トヨタの4社の実践(血)を解説しています。特徴のある各社の実例を比較しながら提示することで、読者の方が、自分の会社に引き寄せて理解する手助けになるのではないかと考えたのです。

2020年6月末に発売して4ヶ月で第5刷、おかげさまで専門書としては異例のベストセラーだと言われています。やはり世の中の人事の方々が求めていたのはここだったようです。

ひとつの夢が、やっと「形」になりました。

RMSのナレッジ・グランプリで鍛えてもらった知の力に、アカツキという場の力が掛け合わされて、つくることができた「」だと思います。

この書籍づくりのプロセスについて、ディスカヴァー社 林さんと一緒に講演した内容が記事になっています『ビジネス書の企画書を大公開! 編集者が驚愕した企画書が生まれた背景とは』。

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そして私が次にやりたいのは「磨く」こと。この書籍をもとに、世の中の経営者と、人事責任者と、現場マネジャーと、そして研究者などの見識者と、対話して持論を磨きあいたいのです。そのための場として、BizHINTで対談連載『人材マネジメントのツボ』がスタートしました。

まず1回目の対談相手は、アカツキのリーダー安納さん。安納さんのリーダーシップとBizHINTさんの編集力によって「人事の意志を形にする」という本質のド真ん中が表現された記事になったのではないかと感じています。

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次はあの面白い企業人事の方に、そしてその次はあのレジェンドの方に、登場いただく予定です。

まだまだ「人を生かして事をなす」旅は続きます。いってみましょう楽しんで。正しいものが何なのか、それがこの胸にわかるまで。

私のお伝えしたいことは、以上です。

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